黒髪の王〜魔法の使えない魔剣士の成り上がり〜
21話 告白
「……」
「……」
……き、気まずい。俺の部屋にヘレネーさんがやって来てから30分くらいは経つけど、俺もヘレネーさんもその間一言も話さないから物凄く気まずい。
やっぱりここは俺から話さないと駄目かな? でも、ヘレネーさんが用があるから俺の部屋に来たんだろうし、もう少し待ってみるか? そう考えていると
「ご、ごめんね。こんな夜遅くに来て」
とヘレネーさんが話し始めた。どこか申し訳無さそうな雰囲気だが、意を決した感じで話し始める。
「いや、大丈夫ですよ。それで、どうしたんですか? こんな遅くに?」
「ちょっと、レディウスと話がしたくてね」
「俺と話ですか」
それは嬉しい! このまま何も話をせずに別れるのは嫌だったからな。今のヘレネーさんの雰囲気からしてどうやら嫌われては無さそうだ。それなら今日までの雰囲気は何だったのだろうか?
でも、そんな事を気にする暇もなく、俺とヘレネーさんは話に夢中になった。
俺たちが初めて出会った事。俺の形見の剣を取られて憤ってくれた事。そして俺と一緒に悲しんでくれた事。俺がミストレアさんの下で修行する事になった事。俺が全ての流派を修得すると言い苛立った事。だけど、俺が一生懸命訓練して、次々と流派を修得していき考えが変わった事など色々な話をした。
「その、あの時はすみませんでした。ヘレネーさんの事を考えもせず無茶な事を言って」
あの時は本当に悪かったと思う。剣を愛してるミストレアさんとヘレネーさんの前で全ての流派を修得する! なんて言ったのだから。
剣が好きな2人からすれば腹立たしかっただろうに。ミストレアさんは真剣に教えてくれて、ヘレネーさんはなんだかんだ言いながらも助けてくれた。2人にはいくら感謝してもしたりないぐらいだ。
「そうね。あの時は剣を舐めてるの? って苛立ちも覚えたけど、この3年間、レディウスの頑張る姿を見たから、今はもう何とも思ったないわ」
そう言って俺に微笑んでくれるヘレネーさん。か、可愛い。これやばいって!
……そういえば今は俺の部屋で、ベッドに2人っきりで座っているんだよな。隣のヘレネーさんからいい匂いが……。
「レディウス?」
おっと、危ない危ない。変な事を考えていたら、ヘレネーさんに怪訝そうな顔で見られていた。自重しなければ。
「いや、何でもないですよ」
と俺が誤魔化すと、ヘレネーさんはぷくっと頬を膨らませて、俺の顔を覗き込むように近づいてくる。ちょっ、ち、近いですって!
「……なんだか怪しい」
「ほ、本当に何でも無いですから!」
俺は、ヘレネーさんから離れるように下がる。このままだと、俺自身が我慢出来なくなる。本当に自重しなければ。俺が1人で悶々としながらそんな事を考えていると、ヘレネーさんは先ほど以上に頬を膨らませて睨んでくる。な、なんでそんなに怒っているんだ?
「ど、ど、ど、どうしたんです、ヘレネーさん?」
そんな風に頬を膨らませて怒る顔も可愛いのだけれど、少し困る。どちらかといえば元気に笑っている笑顔が好きだからな。そして俺がヘレネーさんに尋ねると
「……どうして離れるのよ?」
「え?」
「だから、どうして私が近づくと離れるのよ!」
と怒られてしまった。……なんだ。その事で怒っているのか。そう思うと、俺は思わず笑ってしまった。するとヘレネーさんは、な、何? って感じで首を傾げる。
このまま正直に話すのはちょっとアレなのだが、話さないと怒ったままだと思うので話す。恥ずかしいけど。
「すみません。あまりにヘレネーさんが可愛かったもので。あれ以上近づかれると、俺が我慢出来なくなるので離れました」
俺が正直に話すと、ヘレネーさんはぽかーんとした顔で俺を見て、そして数十秒後、俺が言った意味がわかったのかみるみるうちに、見える素肌が赤くなって、最終的には顔中赤くなってしまった。
「か、か、か、か、かわ、可愛いなんて! それに我慢がって!」
「ちょ、ちょっと落ち着いてヘレネーさ……んおっ!」
「きゃあっ!」
俺が正直に話すと、俺が思っていた以上に取り乱したヘレネーさん。あまりにもアタフタし始めたので、落ち着かせようとヘレネーさんの手を掴む。
しかし、ヘレネーさんもミストレアさんを師事する剣士だ。思っていた以上に力が強くて、俺が手を掴んでも、逆に先ほど以上に取り乱した勢いで、俺は体勢を崩してしまった。
……ヘレネーさんに覆い被さるように。
「……」
「……」
や、や、や、や、や、やばい! やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい! これはやばいぞ! 俺は直様ヘレネーさんの上から退こうとすると、何故かヘレネーさんにガシッと両腕を掴まれてしまった。
「ヘレネーさん!? ちょっ、はな……ヘレネーさん?」
ヘレネーさんに離してください! と言おうとしてヘレネーさんの顔を見ると、どこか決意に満ちた目で俺を見ていた。俺は吸い込まれるようにヘレネーさんの目を見てしまう。
「……私、本当はレディウスに伝えたい事があって来たの」
「お、れに、伝えたい、事ですか?」
やばい。喉がカラカラになってカサカサの声しか出ない。心臓もドキドキしていて、あまりの緊張に心臓が破裂しそうだ。だけど、ヘレネーさんの視線から目が離せない。好きな人の視線から。
「私、この3年間ずっとレディウスを見て来た。自分の目標のために、体をボロボロにしながらも努力するレディウスを。初めは弟子とし。1年ほど経つと手のかかる弟だなと思って。でも気がついたら私はあなたを1人の男として見ていた!」
「ヘレ、ネーさん」
「2日前にここを出て行くって聞いた時は物凄くショックだった。でも、そのおかげで気づいたの。私はレディウスが好きって!」
俺は何も言えなかった。だって今までそういうそぶりは、全く見せてこなかったから。
「ここを出て行く前だから伝えたかったの! 私はレディウスの事がす……んむっ!」
たけど、俺はもう我慢が出来なかった。それ以上先はヘレネーさんに言わせるものじゃない。俺が伝えなければ。そして気がついたら俺はヘレネーさんにキスをしていた。
「……れ、でぃ、うす?」
ヘレネーさんは困惑としながらも、潤んだ目で俺を見て来る。その表情は物凄く綺麗だと思ってしまう。そして俺も意を決して話す。
「ヘレネーさん。俺もヘレネーさんの事が大好きです。正直にいうとつい最近までこの気持ちに気がつきませんでした。
だけど、この2日間、ヘレネーさんに避けられていて、嫌われたかもと思うと胸が苦しくて悲しくて……。そう考えていたら、あぁ、俺はヘレネーさんの事が好きなんだって気がつきました。もう一度言います。ヘレネーさん、俺はヘレネーさんの事が大好きです!」
い、言ってしまった。言ってしまったぞ! 俺の心臓はもう破裂寸前だ。口の中もカラカラのパサパサで水分が何もない。
俺はヘレネーさんの顔を見ながらそう思っていると、ヘレネーさんは微笑みながら涙を流す。
「へ、ヘレネーさん!?」
急に涙を流してどうしたのだろうか? 俺は心配のあまり変な声を出してしまった。するとヘレネーさんは、そんな慌てふためく俺を見てクスクスと笑い出す。
「ヘレネーさん?」
「ふふ、ごめんなさい。物凄く心配してくるレディウスを見ていたら可笑しくなっちゃって。この涙は気にしないで。嬉し涙だから」
そしてヘレネーさんは俺の首に手を回して来て、今度はヘレネーさんの方からキスをしてくる。
「んっ……ちゅむ……あむ……れでぃ……うす」
やばいぞこれは。ヘレネーさんの口の中、物凄く甘くて蕩けてしまいそうだ。ヘレネーさんの甘い声。柔らかい体。物凄く良い匂い。包み込まれるような暖かい体温。全てが俺の我慢という名の鎖を溶かして行く。このままだと本当に我慢出来なくなる。
俺は我慢が出来なくなる前に離れようとヘレネーさんの両肩を抑え離す。その事にヘレネーさんはかなり悲しそうな表情を浮かべる。俺は物凄く罪悪感に襲われるが、ここは我慢しなければ。
「こ、これ以上は、本当に我慢出来なくなります。だから今日はこの辺で……」
俺はそう言って離れようとすると、ヘレネーさんさんは再び俺の首に手を回して来る。
しかし今度はキスではなくて俺を抱き締めるようにして来る。うおっ、俺の耳にヘレネーさんの吐息が。胸元には柔らかい感触がら、そしてヘレネーさんは、言ってはいけない事を言ってしまった。
「レディウスなら良いよ。私の初めてあげる」
この瞬間、俺の我慢という名の鎖は全て引き千切られた。それはもう一瞬にして。もう、ヘレネーさんが何と言おうが止まらない。今度は俺からヘレネーさんにキスをする。
俺はキスをしながら、自分の服を脱いでいき、ヘレネーさんの服も脱がせる。少々手荒いのは許して欲しい。俺も童貞で何もわからないのだから。
ヘレネーさんの生まれたままの姿はとても綺麗だ。いつもは後ろで1つに括られている透き通るような綺麗な水色の髪もベッドに広がっている。
毎日訓練などで日に浴びているのに、全く焼けていない綺麗な肌。寝転んでいても形を変えないお椀型の胸。少し抱き締めれば折れそうなほど、細っそりとくびれている腰。綺麗な丸々としたお尻。豹のようにしなやかな筋肉をした足。全てが芸術品のように綺麗だ。
「も、もう、あまりジロジロ見ないで。は、恥ずかしぃから……」
そんな風にヘレネーさんを見ていたら、顔を赤くしながらそう呟く。俺の下半身は既にすごい事になっている。今まで見た事もない事になっていた。
それからの事はあまり覚えていない。いや、覚えてはいるのだが、夢を見ているような感覚だった。俺もかなり必死だったしな。だけどこれだけははっきりと覚えている。
俺がこの家にいる最後の日。俺とヘレネーさんは1つになったという事は。
「……」
……き、気まずい。俺の部屋にヘレネーさんがやって来てから30分くらいは経つけど、俺もヘレネーさんもその間一言も話さないから物凄く気まずい。
やっぱりここは俺から話さないと駄目かな? でも、ヘレネーさんが用があるから俺の部屋に来たんだろうし、もう少し待ってみるか? そう考えていると
「ご、ごめんね。こんな夜遅くに来て」
とヘレネーさんが話し始めた。どこか申し訳無さそうな雰囲気だが、意を決した感じで話し始める。
「いや、大丈夫ですよ。それで、どうしたんですか? こんな遅くに?」
「ちょっと、レディウスと話がしたくてね」
「俺と話ですか」
それは嬉しい! このまま何も話をせずに別れるのは嫌だったからな。今のヘレネーさんの雰囲気からしてどうやら嫌われては無さそうだ。それなら今日までの雰囲気は何だったのだろうか?
でも、そんな事を気にする暇もなく、俺とヘレネーさんは話に夢中になった。
俺たちが初めて出会った事。俺の形見の剣を取られて憤ってくれた事。そして俺と一緒に悲しんでくれた事。俺がミストレアさんの下で修行する事になった事。俺が全ての流派を修得すると言い苛立った事。だけど、俺が一生懸命訓練して、次々と流派を修得していき考えが変わった事など色々な話をした。
「その、あの時はすみませんでした。ヘレネーさんの事を考えもせず無茶な事を言って」
あの時は本当に悪かったと思う。剣を愛してるミストレアさんとヘレネーさんの前で全ての流派を修得する! なんて言ったのだから。
剣が好きな2人からすれば腹立たしかっただろうに。ミストレアさんは真剣に教えてくれて、ヘレネーさんはなんだかんだ言いながらも助けてくれた。2人にはいくら感謝してもしたりないぐらいだ。
「そうね。あの時は剣を舐めてるの? って苛立ちも覚えたけど、この3年間、レディウスの頑張る姿を見たから、今はもう何とも思ったないわ」
そう言って俺に微笑んでくれるヘレネーさん。か、可愛い。これやばいって!
……そういえば今は俺の部屋で、ベッドに2人っきりで座っているんだよな。隣のヘレネーさんからいい匂いが……。
「レディウス?」
おっと、危ない危ない。変な事を考えていたら、ヘレネーさんに怪訝そうな顔で見られていた。自重しなければ。
「いや、何でもないですよ」
と俺が誤魔化すと、ヘレネーさんはぷくっと頬を膨らませて、俺の顔を覗き込むように近づいてくる。ちょっ、ち、近いですって!
「……なんだか怪しい」
「ほ、本当に何でも無いですから!」
俺は、ヘレネーさんから離れるように下がる。このままだと、俺自身が我慢出来なくなる。本当に自重しなければ。俺が1人で悶々としながらそんな事を考えていると、ヘレネーさんは先ほど以上に頬を膨らませて睨んでくる。な、なんでそんなに怒っているんだ?
「ど、ど、ど、どうしたんです、ヘレネーさん?」
そんな風に頬を膨らませて怒る顔も可愛いのだけれど、少し困る。どちらかといえば元気に笑っている笑顔が好きだからな。そして俺がヘレネーさんに尋ねると
「……どうして離れるのよ?」
「え?」
「だから、どうして私が近づくと離れるのよ!」
と怒られてしまった。……なんだ。その事で怒っているのか。そう思うと、俺は思わず笑ってしまった。するとヘレネーさんは、な、何? って感じで首を傾げる。
このまま正直に話すのはちょっとアレなのだが、話さないと怒ったままだと思うので話す。恥ずかしいけど。
「すみません。あまりにヘレネーさんが可愛かったもので。あれ以上近づかれると、俺が我慢出来なくなるので離れました」
俺が正直に話すと、ヘレネーさんはぽかーんとした顔で俺を見て、そして数十秒後、俺が言った意味がわかったのかみるみるうちに、見える素肌が赤くなって、最終的には顔中赤くなってしまった。
「か、か、か、か、かわ、可愛いなんて! それに我慢がって!」
「ちょ、ちょっと落ち着いてヘレネーさ……んおっ!」
「きゃあっ!」
俺が正直に話すと、俺が思っていた以上に取り乱したヘレネーさん。あまりにもアタフタし始めたので、落ち着かせようとヘレネーさんの手を掴む。
しかし、ヘレネーさんもミストレアさんを師事する剣士だ。思っていた以上に力が強くて、俺が手を掴んでも、逆に先ほど以上に取り乱した勢いで、俺は体勢を崩してしまった。
……ヘレネーさんに覆い被さるように。
「……」
「……」
や、や、や、や、や、やばい! やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい! これはやばいぞ! 俺は直様ヘレネーさんの上から退こうとすると、何故かヘレネーさんにガシッと両腕を掴まれてしまった。
「ヘレネーさん!? ちょっ、はな……ヘレネーさん?」
ヘレネーさんに離してください! と言おうとしてヘレネーさんの顔を見ると、どこか決意に満ちた目で俺を見ていた。俺は吸い込まれるようにヘレネーさんの目を見てしまう。
「……私、本当はレディウスに伝えたい事があって来たの」
「お、れに、伝えたい、事ですか?」
やばい。喉がカラカラになってカサカサの声しか出ない。心臓もドキドキしていて、あまりの緊張に心臓が破裂しそうだ。だけど、ヘレネーさんの視線から目が離せない。好きな人の視線から。
「私、この3年間ずっとレディウスを見て来た。自分の目標のために、体をボロボロにしながらも努力するレディウスを。初めは弟子とし。1年ほど経つと手のかかる弟だなと思って。でも気がついたら私はあなたを1人の男として見ていた!」
「ヘレ、ネーさん」
「2日前にここを出て行くって聞いた時は物凄くショックだった。でも、そのおかげで気づいたの。私はレディウスが好きって!」
俺は何も言えなかった。だって今までそういうそぶりは、全く見せてこなかったから。
「ここを出て行く前だから伝えたかったの! 私はレディウスの事がす……んむっ!」
たけど、俺はもう我慢が出来なかった。それ以上先はヘレネーさんに言わせるものじゃない。俺が伝えなければ。そして気がついたら俺はヘレネーさんにキスをしていた。
「……れ、でぃ、うす?」
ヘレネーさんは困惑としながらも、潤んだ目で俺を見て来る。その表情は物凄く綺麗だと思ってしまう。そして俺も意を決して話す。
「ヘレネーさん。俺もヘレネーさんの事が大好きです。正直にいうとつい最近までこの気持ちに気がつきませんでした。
だけど、この2日間、ヘレネーさんに避けられていて、嫌われたかもと思うと胸が苦しくて悲しくて……。そう考えていたら、あぁ、俺はヘレネーさんの事が好きなんだって気がつきました。もう一度言います。ヘレネーさん、俺はヘレネーさんの事が大好きです!」
い、言ってしまった。言ってしまったぞ! 俺の心臓はもう破裂寸前だ。口の中もカラカラのパサパサで水分が何もない。
俺はヘレネーさんの顔を見ながらそう思っていると、ヘレネーさんは微笑みながら涙を流す。
「へ、ヘレネーさん!?」
急に涙を流してどうしたのだろうか? 俺は心配のあまり変な声を出してしまった。するとヘレネーさんは、そんな慌てふためく俺を見てクスクスと笑い出す。
「ヘレネーさん?」
「ふふ、ごめんなさい。物凄く心配してくるレディウスを見ていたら可笑しくなっちゃって。この涙は気にしないで。嬉し涙だから」
そしてヘレネーさんは俺の首に手を回して来て、今度はヘレネーさんの方からキスをしてくる。
「んっ……ちゅむ……あむ……れでぃ……うす」
やばいぞこれは。ヘレネーさんの口の中、物凄く甘くて蕩けてしまいそうだ。ヘレネーさんの甘い声。柔らかい体。物凄く良い匂い。包み込まれるような暖かい体温。全てが俺の我慢という名の鎖を溶かして行く。このままだと本当に我慢出来なくなる。
俺は我慢が出来なくなる前に離れようとヘレネーさんの両肩を抑え離す。その事にヘレネーさんはかなり悲しそうな表情を浮かべる。俺は物凄く罪悪感に襲われるが、ここは我慢しなければ。
「こ、これ以上は、本当に我慢出来なくなります。だから今日はこの辺で……」
俺はそう言って離れようとすると、ヘレネーさんさんは再び俺の首に手を回して来る。
しかし今度はキスではなくて俺を抱き締めるようにして来る。うおっ、俺の耳にヘレネーさんの吐息が。胸元には柔らかい感触がら、そしてヘレネーさんは、言ってはいけない事を言ってしまった。
「レディウスなら良いよ。私の初めてあげる」
この瞬間、俺の我慢という名の鎖は全て引き千切られた。それはもう一瞬にして。もう、ヘレネーさんが何と言おうが止まらない。今度は俺からヘレネーさんにキスをする。
俺はキスをしながら、自分の服を脱いでいき、ヘレネーさんの服も脱がせる。少々手荒いのは許して欲しい。俺も童貞で何もわからないのだから。
ヘレネーさんの生まれたままの姿はとても綺麗だ。いつもは後ろで1つに括られている透き通るような綺麗な水色の髪もベッドに広がっている。
毎日訓練などで日に浴びているのに、全く焼けていない綺麗な肌。寝転んでいても形を変えないお椀型の胸。少し抱き締めれば折れそうなほど、細っそりとくびれている腰。綺麗な丸々としたお尻。豹のようにしなやかな筋肉をした足。全てが芸術品のように綺麗だ。
「も、もう、あまりジロジロ見ないで。は、恥ずかしぃから……」
そんな風にヘレネーさんを見ていたら、顔を赤くしながらそう呟く。俺の下半身は既にすごい事になっている。今まで見た事もない事になっていた。
それからの事はあまり覚えていない。いや、覚えてはいるのだが、夢を見ているような感覚だった。俺もかなり必死だったしな。だけどこれだけははっきりと覚えている。
俺がこの家にいる最後の日。俺とヘレネーさんは1つになったという事は。
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