仮面ライダーChess&[チェスト]

特撮マニア

魂を賭けて『変身!』1-2


「【メイル化現象】って知ってますか?」


自己紹介が終わり、
物を退けただけのソファにお互い腰を掛ければ、
私はここ、賭博屋へ来た理由を説明した……。



半年前からこの常磐市で機械生命体
通称【メイル】が現れ、
人々を襲う事件が多発している。
メイルは人間が何らかの影響を受けて【メイル化】を発症し、その成れの果てだと言われている。



「私の友達がある日突然メイル化を起こしたんです。」

「それは化け物……メイルになったって事か?」

「いえ……、姿形はメイルそのものなんですが、
動く気配が一切無くて、その……。」

「【魂が抜け落ちた】みたい……か?」

「…… ️
そうです…。」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

数日前……

「雅、レポート進んでる?」

私に声を掛けてくれた女の子、祥子ちゃん。
私の友達で肩まで伸びたサラサラヘアーに赤い髪留めが印象的。

「うん、進んでるよ」

「凄いよね、雅は。
院に行くんでしょ?
なんだっけ……ネイル…メートル…?」

私の研究課題について言いたいんだろうけど
惜しそうで惜しくないなぁ。

「メイル化現象ね。」

「そう、それ!
解明されてない事が多いって言っても化け物が相手でしょう?
恐くないの?」

「そりゃ恐いよ?
でも探求欲が騒ぐんだもん。
ちゃんと危ない事はしてないから。」

「なら、良いけど……。
あっ!次の講義始まっちゃう!
またね!」

「うん、じゃあね」


これが最後のやり取り、
次に私が見た姿は全身を機械に変えられつつも、光は発さず、音もしない……。
まるで電源を入れていないロボットのようだった。
すぐ近くに祥子の髪留めが……落ちていた。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「そりゃ【ガラクタ】だな……。」

「ガラクタ……?」

大学で研究している私でも聞いたことのない
ワードにオウム返ししてみた。

「メイル化した成れの果てがメイルと言われているがな、
その先がある。それがガラクタ。」

「そ、そんな話…聞いたことありません!」

「信じる信じないは勝手だ。
が、メイルとなった状態である行為が行われるとガラクタになる。」

「……っ、その…行為っていうのは何なんですか?」

信じられないが、この人が当てずっぽうを言っているとも思えなかった。

「言葉通りさ、魂を抜かれるんだ。」

「魂を!?誰に!?」

あり得ない話の連続に思わず声を荒げてしまう。
そんな私に手を突き出して、
重賭さんは制止した。

「おっと、これ以上は企業秘密。
知りたかったら情報料が必要だぜ?
それよりも、話を戻そう。」

もっと聞きたい事はあったが話が脱線していることは分かっていた。
素直にソファに座り直し、
重賭さんの話を聞くことにした。

「色々と聞きたい事はあるが……、
単刀直入に聞こう。
俺に何をして欲しいんだ?」

「……友達を、
そのガラクタにされた友達を助けて下さい。」

「まぁ……そうだわな。
んで……お前は何を賭けるんだ?」

賭けると言われてバックから厚みのある茶封筒を取り出して、テーブルに置いた。

「これで足りますか?」

「……。
おお、結構入ってるな。
まだ学生だろ?苦労したろー?」

重賭さんの態度に少し安堵した瞬間、
私の胸元に茶封筒が投げ返された。

「帰れ。
お前にはベット出来ねぇ。」



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