彼の周りは次第に危険地帯と化す( 女性限定 )
第4話 御堂さんと仲良くなりたい( 意味深 )
「 それで本当なのか?」
親友の口からとんでもない言葉が飛び出てきた。ボクは少し面食らってしまう。ある日親友から強姦したか聞かれる、誰だって狼狽えるだろう。
なんでこんな状況になったのかは考えなくとも分かる。十中八九、御堂さんのせいだ。あのいじめっ娘がボクについてあることないこと言ったのだろう。
「 やってないよ。」
「 だが、見たと言っている人がいるんだ。」
「 だれ?」
「 御堂さんだ。」
やっぱり。いま気づいたけど教室の隅で悪どい笑顔を浮かべてるもん。どうやら次のイジメのターゲットにされてしまったようだ。
「 まあ、やってないというかできないんだけど。」
「 どういうことだ。」
「 実はボクEDなんだよね。あっ、EDってわかる?ぼっ「言わんでいい。」
クラスメイトの雰囲気さっきと違う意味で凍りついた。自分と同じクラスの生徒がEDをカミングアウト、どう反応していいのかわからないのだろう。この年頃は性に対してとてもデリケート。なのでボクがEDと言い切ってしまえば彼らは深く踏み込めない。
「 そんなのデタラメに決まってるわ!私、見たもの!女の子を全裸にして写真を撮ってたじゃない!どうせ私が来なかったらそれで脅して無理やり迫るつもりだったんでしょ!」
御堂さんが息巻いた様子でボクのことを糾弾してくる。なるほど、そういうシナリオなのか。お粗末というか、チープというか、微妙というか、つまらない。というか必死だな。笑える。たしかにボクがEDと判明したら彼女の立場は危ぶまれる。美少女から一転して嘘つき少女だ。そこからイジメが派生していって18禁展開も無きにしも非ずだしね。可哀想。
というか、その女の子は全裸にした時点で泣き叫んでたりしてないの。しかも写真って、服掴んで逃げろよ。ノロマかよ。というかボクがその女の子連れて来いって言ったらどうするんだろうね?作家としては三流だね。女優の方が向いてるんじゃない?悪役とか?さっきの悪そうな顔は役にハマると思う。
「 うちに診断書あるんだけど、見る?」
「 ぇっええ、ほんとうなの?」
「 うん。」
ありませんけど、なにか?まぁ、ほら、人ってあまりにも自信有り気に即答されたらこう思うんじゃない?
もしかしたら本当のことかもしれない……、ってね。
あまりに突拍子のないことでも雰囲気とノリで誤魔化せることもある。じゃないとカルト集団なんか生まれないだろう。
そして御堂さんは見事に引っかかった。顔を真っ青にして目に見えて狼狽し始めた。さっきの得意げな表情から一転して絶対絶命の状況に泣きそうな顔となった。三流の小悪党みたいだ。漫画でいうならたった三コマでやられるかませ犬的な。
「 やはりな。」
親友の強くんがポツリとそうこぼした。やはりボクの親友は情に厚いね。
「 御堂さん、これはどういうことだ?」
「 違うの!私は嘘なんかついていない!」
彼女はテンパって怪しい言い訳しか出てこないようだ。やはり、小悪党。言い訳までも小悪党。クラスメイトのみんなも懐疑の視線を向けている。
「 大丈夫、分かってるよ。たしかに昨日の状況は紛らわしかったからね。」
「 え?」
「 どういうことだ?」
「 知り合いに痴女ーいや、個性的な性癖を持つ女性がいるんだけど、彼女が外で私の写真を撮ってくれって頼んできたんだよね。ほら、ボクEDだから襲えないし安全でしょ。その場面をどこからか見ていた御堂さんが勘違いしても仕方がないよね。」
みんなポカーンとしている。話があまりに突拍子が無くて脳の処理が追いついていないのだろう。人間、イレギュラーな事態が起きると思考停止するものだ。
「 誠治は何をやっているんだ。」
「 ボクじゃなくてその痴女に言ってよ。ボクは特殊な性癖に巻き込まれた被害者だよ。」
強くんが一番早く復活し、とんでもなく呆れたような声音を出す。とても不本意だ。
「 ということで御堂さん、昨日のことは別にそういうわけでもなくて、バカな知人が進んでやったことだよ。」
御堂さんの顔には驚愕と困惑らしい感情が浮かんでいる。少し面白い顔で笑いそうになった。なんで庇ってきたのか分からないなか話しかけられて動揺したのだろう。
「 でも、勘違いしても仕方がない状況とはいえ性犯罪者扱いされたのは傷ついたなぁ。」
「 ご、ごめんなさい。」
「 だから、一つお願いしていい?今日の放課後に伝えるから授業終わってから屋上に来て欲しい。」
「 それだけでいいなら。」
そう言って軽くうなづく御堂さん。真摯な雰囲気を出しているが頭の中で何を考えているのやら。まぁ、そんなことよりもクラスメイトの目が痛い。弱み漬け込んで何かを強要しようとしているゴミクズでも見ているような目だ。
「 朝から災難だったな。」
「 そうでもないよ、御堂さんみたいな美人と仲良くなれるかもしれないし。」
できるだけ良好な関係を結べるといいなぁ、お互いのために。ボクは左手をポケットに突っ込み、そう言った。
親友の口からとんでもない言葉が飛び出てきた。ボクは少し面食らってしまう。ある日親友から強姦したか聞かれる、誰だって狼狽えるだろう。
なんでこんな状況になったのかは考えなくとも分かる。十中八九、御堂さんのせいだ。あのいじめっ娘がボクについてあることないこと言ったのだろう。
「 やってないよ。」
「 だが、見たと言っている人がいるんだ。」
「 だれ?」
「 御堂さんだ。」
やっぱり。いま気づいたけど教室の隅で悪どい笑顔を浮かべてるもん。どうやら次のイジメのターゲットにされてしまったようだ。
「 まあ、やってないというかできないんだけど。」
「 どういうことだ。」
「 実はボクEDなんだよね。あっ、EDってわかる?ぼっ「言わんでいい。」
クラスメイトの雰囲気さっきと違う意味で凍りついた。自分と同じクラスの生徒がEDをカミングアウト、どう反応していいのかわからないのだろう。この年頃は性に対してとてもデリケート。なのでボクがEDと言い切ってしまえば彼らは深く踏み込めない。
「 そんなのデタラメに決まってるわ!私、見たもの!女の子を全裸にして写真を撮ってたじゃない!どうせ私が来なかったらそれで脅して無理やり迫るつもりだったんでしょ!」
御堂さんが息巻いた様子でボクのことを糾弾してくる。なるほど、そういうシナリオなのか。お粗末というか、チープというか、微妙というか、つまらない。というか必死だな。笑える。たしかにボクがEDと判明したら彼女の立場は危ぶまれる。美少女から一転して嘘つき少女だ。そこからイジメが派生していって18禁展開も無きにしも非ずだしね。可哀想。
というか、その女の子は全裸にした時点で泣き叫んでたりしてないの。しかも写真って、服掴んで逃げろよ。ノロマかよ。というかボクがその女の子連れて来いって言ったらどうするんだろうね?作家としては三流だね。女優の方が向いてるんじゃない?悪役とか?さっきの悪そうな顔は役にハマると思う。
「 うちに診断書あるんだけど、見る?」
「 ぇっええ、ほんとうなの?」
「 うん。」
ありませんけど、なにか?まぁ、ほら、人ってあまりにも自信有り気に即答されたらこう思うんじゃない?
もしかしたら本当のことかもしれない……、ってね。
あまりに突拍子のないことでも雰囲気とノリで誤魔化せることもある。じゃないとカルト集団なんか生まれないだろう。
そして御堂さんは見事に引っかかった。顔を真っ青にして目に見えて狼狽し始めた。さっきの得意げな表情から一転して絶対絶命の状況に泣きそうな顔となった。三流の小悪党みたいだ。漫画でいうならたった三コマでやられるかませ犬的な。
「 やはりな。」
親友の強くんがポツリとそうこぼした。やはりボクの親友は情に厚いね。
「 御堂さん、これはどういうことだ?」
「 違うの!私は嘘なんかついていない!」
彼女はテンパって怪しい言い訳しか出てこないようだ。やはり、小悪党。言い訳までも小悪党。クラスメイトのみんなも懐疑の視線を向けている。
「 大丈夫、分かってるよ。たしかに昨日の状況は紛らわしかったからね。」
「 え?」
「 どういうことだ?」
「 知り合いに痴女ーいや、個性的な性癖を持つ女性がいるんだけど、彼女が外で私の写真を撮ってくれって頼んできたんだよね。ほら、ボクEDだから襲えないし安全でしょ。その場面をどこからか見ていた御堂さんが勘違いしても仕方がないよね。」
みんなポカーンとしている。話があまりに突拍子が無くて脳の処理が追いついていないのだろう。人間、イレギュラーな事態が起きると思考停止するものだ。
「 誠治は何をやっているんだ。」
「 ボクじゃなくてその痴女に言ってよ。ボクは特殊な性癖に巻き込まれた被害者だよ。」
強くんが一番早く復活し、とんでもなく呆れたような声音を出す。とても不本意だ。
「 ということで御堂さん、昨日のことは別にそういうわけでもなくて、バカな知人が進んでやったことだよ。」
御堂さんの顔には驚愕と困惑らしい感情が浮かんでいる。少し面白い顔で笑いそうになった。なんで庇ってきたのか分からないなか話しかけられて動揺したのだろう。
「 でも、勘違いしても仕方がない状況とはいえ性犯罪者扱いされたのは傷ついたなぁ。」
「 ご、ごめんなさい。」
「 だから、一つお願いしていい?今日の放課後に伝えるから授業終わってから屋上に来て欲しい。」
「 それだけでいいなら。」
そう言って軽くうなづく御堂さん。真摯な雰囲気を出しているが頭の中で何を考えているのやら。まぁ、そんなことよりもクラスメイトの目が痛い。弱み漬け込んで何かを強要しようとしているゴミクズでも見ているような目だ。
「 朝から災難だったな。」
「 そうでもないよ、御堂さんみたいな美人と仲良くなれるかもしれないし。」
できるだけ良好な関係を結べるといいなぁ、お互いのために。ボクは左手をポケットに突っ込み、そう言った。
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