暗闇を鳴らせ

羽田悠平

第三話:二人の過去

「どう、男子の方は? いよいよ総体も近付いて来たけど」
 部活終わりの帰り道で、隣を歩く葉月が未央に問いかけてきた。方や男子バスケ部のマネージャー、方や女子バスケ部の選手と微妙に立ち位置は異なってはいたが、同じバスケに関わる者同士だ。加えて帰り道が途中まで同じということもあり、二人は自然と親しい間柄となっていた。
「うーん……正直厳しいなあ。フロントコートは高山たかやま先輩がいるから何とか張り合えそうなんだけど、バックコートがね」
 未央は額にしわを作りながら答える。
「やっぱり司令塔とポイントゲッターだよね、足りないのは……傍から見ててももどかしいもん」
「そうなの。ここが弱いとどうしても強豪校には勝てないからなあ……海常高校なんかが相手だと、尚更そうだよね」
「課題はオフェンスかあ」
「女子の方はどうなの? 今年はかなり戦力充実してるって聞くけど」
「うん、かなり良い線狙えそうだよ。去年ベスト8まで行った時の主力が当時の二年生で、今年はその先輩たちがまるまる残ってるからね。新入部員もかなり力のあるメンバーが集まってるし。私も生き残りに必死だよ」
「良いなあ、羨ましい……」
 未央は素直な気持ちを口にした。男子バスケ部は新入部員の募集さえままならなかった。今年一杯での廃部が濃厚な部活だ、人が集まる訳もない。当然ながら、中学時代に活躍していた名のある即戦力プレイヤーは望むべくもなかった。未央は必死に勧誘活動に奔走したが、素人に毛が生えた程度の元経験者を探し出し、何とか頼み込んでバスケ復帰してもらうことくらいが限界だった。
 もうチャンスは今年しかないのに……未央は焦りを募らせていた。だがこの、時間がないが故に選手も集まらず、チームも強くならず、じりじりと制限時間のみが減っていく、という強固な負のスパイラルを断ち切るのは困難を極めた。いくら前向きな性格の未央であっても、その難題を前にして途方もない無力感に苛まれることもしばしばだった。
「この先のコンビニ寄って、アイスでも食べよっか。今日は私のおごり」
 浮かない面持ちの未央を見かねたのか、葉月が明るく声を掛けた。未央は素直に「良いの? ありがと」とお言葉に甘えることにした。コンビニに入るとお馴染みのメロディが二人を出迎えた。
「あれ、大石と溝口じゃん」
 葉月の視線の先には、ブックコーナーで漫画を立ち読みしている佑太と慶太がいた。二人もこちらに気付き、軽く手を上げて挨拶して来た。
「いま帰り?」
 葉月は手前側にいる佑太に話し掛けた。
「そうだよ」
 そう言った佑太の視線がするりと動き、葉月の後ろの未央の顔を捉えた。
「どうも」
 未央はぺこりと頭を下げて佑太に簡単な挨拶をした。
「いま、部活帰り?」
「うん。ちょうど葉月と終わりの時間一緒だったから」
「おっす鈴村」
 慶太も後ろから未央に向かって声をかけた。
「あれ、ここってみんな顔見知りだったんだ」
 葉月が意外そうな顔を見せる。
「そうなんだよね。ほんの最近だけどね、知り合ったのは」
「へえ。そうだ、ねえ二人とも、この後すぐ家に帰るだけ? 途中まで一緒なんだから、良かったら一緒に帰ろうよ」


 未央と葉月がアイスを食べ終わるのを、佑太は駐車場の縁石の上でじっと待っていた。隣では慶太がスマホの液晶面を覗き込みながら、時折ブツブツと独り言を呟いている。
「お待たせ」
 食べ終わった容器をゴミ箱に放り込み、葉月が軽く手を上げてこちらに合図した。
「よし、行こっか」
 佑太と慶太を先頭に、葉月と未央が後ろに付く形で四人は家路を歩み始めた。
「学校はどう、慣れた?」
 歩き始めて早々に、後ろから葉月が声を投げかけてくる。佑太は前を向いたままそれに応じた。
「まあね、楽しくやってるよ」
「ほんと、飽きもせずいつも四人で楽しそうにつるんでるよねえ。クラスでも良い意味で目立ってるし。高校生活のスタートダッシュ、バッチリじゃん」
「さあ、どうかな。まあでもみんなと一緒にいる時間は楽しいよ」
「へえ、大石くんたちクラスでも目立ってるんだ」
「そうなのよねえ。ねえ大石知ってる? テニス部の美奈みな、大石のこと気になってるらしいよ」
「まじかよ、やるな佑太」
「すごーい、大石くん」
「いや、そんなこと言われても、その子とまともにも話したこともないんだけど」
「女子を落とすには話すまでもないってか、憎いねえ」
 葉月がおちょくるような声を出す。「さすが佑太」と慶太もそれに同調する。
「いや、そんなこと言ってないでしょ」
 佑太は苦笑いを見せる。
「横山の方こそどうなの? 気になる奴いないの?」
「私はバスケ一筋だからさ。月曜から日曜まで、バスケ漬けの毎日ですよ」
「よくやるよ、ほんと」
 葉月は少しの間を作ったあと、幾分低くしたトーンで言った。
「あんたの方が、よっぽど練習の虫だったじゃない」
 葉月の思わぬ一言に、佑太はボディーにジャブをもらったような気分だった。うまくその状況を切り抜ける返しを思い付かず、佑太は押し黙ってしまった。
 ちょうどその時、四人は横断歩道に差し掛かった。信号を見ると、今まさに青から赤に変わろうとするタイミングだった。
「いけるね」
 佑太はそう声を上げると、内心救われた気分になりながら、横断歩道を急いで駆け抜けようとした。気まずい間を煙に巻くチャンス、そう思った。
「待って」
 佑太の目論見はあっけなく崩れた。葉月が後ろから手を伸ばして佑太の鞄を掴み、動きを制した。それに釣られて「おっと」と声を出して慶太も歩みを止めた。すぐに信号は赤に変わってしまった。すっかり陽が落ちて暗くなった道路上を、ライトを光らせた車が次々と通り過ぎて行く。
「ねえ、あんたこのままで本当に良いの?」
 再び言葉のジャブが佑太を襲う。だが、先ほどの一打のおかげで今回は佑太も構えが出来ていた。
「もちろん。言ったじゃん、今は本当に楽しいって。毎日が充実してるよ」
「こんなのが、あんたがほんとに欲しい充実した暮らしなの?」
「そうだよ。悪い?」
 四人を包む空気は、すっかり冷え冷えとしたものへ変わってしまっていた。慶太も未央も固唾を呑んでその場に立ちすくんでいる。
「私は中学の三年間でずっと見てきたよ……あんたが誰よりも真剣に、情熱を持ってバスケに打ち込む姿を。その時のあんた、めちゃくちゃ楽しそうだったし、輝いてた。今のあんたがクラスで見せる笑顔より、よっぽど楽しそうな顔してたよ!」
「うるさいな、ほっといてくれよ! バスケのことはもうどうだって良いんだ!」
 佑太と葉月はヒートアップし、声を張り上げて言い争うまでになっていた。
「嘘だ! あんたは逃げてるだけ……景山さんの幻影から、逃げてるだけだよ!」
 その言葉を聞いた佑太のこめかみが、ピクッと一筋脈打った。
「景山さんは……関係ない。勝手なこと言うなよ!」
「……景山さん、今のあんたを見たら、きっと悲しむよ」
 周りに構うことなく思い切り言葉を吐き出していた佑太と葉月は、すっかり顔を紅潮させ、息を荒くしていた。慶太と未央は黙って二人のことを見守っている。
「まあ、あんたの人生、あんたが決めるしかないんだけどね。私が偉そうに言える立場でもないし。でも、これだけは言わせて。逃げずに、ちゃんと向き合って」
 葉月は佑太の目を真っ直ぐに見つめながら、言葉に力を込めた。
「それだけ。じゃあ」
 そう言うと、葉月は信号が青に変わった横断歩道を駆け足で渡って行った。
「おい、待てよ横山」
 慶太が慌てて葉月の後ろ姿を追って走り出した。渡った先の坂道を降りる葉月の姿はすぐに見えなくなり、少し遅れて慶太もそれに続いた。佑太はぎゅっと唇を噛み締めた。
「二人とも、行っちゃった」
 未央がポツリと言葉を漏らす。
「ごめん、みっともないところ見せて」
 佑太は未央の顔を見るともなく、言葉を絞り出した。
「あ、いや全然……むしろ私の方こそごめんね」
「なんで、鈴村が謝るのさ」
「何も知らない癖してさ、お邪魔虫だったよね」
「そんなことないよ。勝手に巻き込んだのはこっちだし」
「二人は何も悪くないよ。思ってることをちゃんと言い合えるって、素敵なことだと思う」
 少しの間が空いた後、俯く佑太の耳に未央の凛とした声が響いた。
「わたしも、このまま蚊帳の外のお邪魔虫でいたくはないな」
「えっ……?」
 佑太は思わず顔を上げた。
「ねえ、私の家ここからすぐのとこなんだけど、ちょっと寄って行かない?」


 未央の家は、横断歩道を渡った先の住宅街の路地を十分ほど歩いた所に位置していた。『鈴村』と表札のついた門の中に、綺麗に手入れされた生垣や芝生に囲まれた一軒家が建っていた。白を基調とした、モダンな造りの家だ。
「へえ、おしゃれな家」
「そうかな。さ、どうぞ」
 未央に促されるかたちで、家の門を押して庭の中へ入る。
「ね、こっちこっち」
 佑太の予想に反して、未央は家の玄関とは違う方向に佑太を誘導した。家の正面を素通りし、横に回り込むとそこにはがらんと開けた庭が存在していた。庭にはライトが設置され、辺りが暗い中でもしっかりと全体を見通すことが出来た。
「あ、ゴールがある……」
 その庭の奥にはバスケットゴールが置かれていた。かなり昔から設置されていたのだろう、ゴールのバックボードは色がくすみ、ネットも所々が破けてしまっている。
「ここが、うちの秘密の特訓場なんだ」
「鈴村、バスケやるんだね」
「ううん、私じゃないよ。ここの主は、私のお兄ちゃん」
「へえ、お兄さんいるんだ。初耳だな」
「うん、正確には……いた、だけどね」
「え……」
「私、バスケが大好きなお兄ちゃんがいたんだ。でも、もう病気で死んじゃった」
 突然の未央の告白に、佑太は言葉を失っていた。ごくり、と唾を飲み込んで立ちすくむことしか出来なかった。
「それまでは誰よりも元気で、コートの上を思いっきり駆け回ってたのに。病魔の前にはなす術がなかったの。ほんと、人の命って儚いもんなんだなって思ったよ」
 未央にそのような悲しい過去があるなんて佑太は思いもよらなかった。爛漫なキャラクターの中に秘められた気丈な強さに、佑太は心を打たれていた。
「実はお兄ちゃんも、明成高校バスケ部のOBなんだ。全国を目指して頑張ってたけど、結局その夢は叶わなかった。でもいつか後輩たちが自分たちの代わりに全国まで行ってくれるって、お兄ちゃんは楽しみにしてた。結局、その夢が叶うところは見れなくなっちゃったけどね」
「そうだったんだ……」
「だから、お兄ちゃんの夢が叶うところを代わりに私が見届けなきゃって、そう思ったんだ。私の目を通して、きっとお兄ちゃんも見てくれるはず。だから私は、こんなに必死になってバスケ部のマネージャーをやってるんだ。今年全国に行けなかったら、パパの宝物もなくなっちゃうし、お兄ちゃんの夢も一生叶わなくなっちゃう……だから何が何でも、全国に行きたいんだ」
「そっか……だからこんなに頑張ってたんだ」
「じゃあ、次は大石くんの番」
「えっ?」
「私は、ちゃんとカミングアウトしたよ。大石くんのことも教えてくれなきゃフェアじゃないじゃん」
「いや、別に俺が喋ってくれって頼んだわけじゃないし……」
「だめ? 私、大石くんとはお互いにすっごく良い関係になれるんじゃないかなって、勝手に思ってるんだ」
 未央がこちらの目を真っ直ぐに覗き込んでくる。
「バスケがどうとかは関係なくて、純粋に一人の人間同士としてね。楽しいことも、悲しいことも、全部共有し合えるようなそんな間柄になれるんじゃないかなって」
 未央は屈託のない笑顔で、真っ直ぐな言葉を佑太に伝えてきた。佑太は戸惑いと気恥ずかしさを感じながらも、心がじんわりと陽に照らされて温かくなるような、そんな感覚を覚えていた。
「だから、全部教えて欲しいんだ。なんでバスケをやめちゃったのかとか、さっきの、景山さんの話とか……」
 佑太はぽとりと視線を地面に落とし、ふう、と息を吐いた。そして心を落ち着かせると、ゆっくりと口を開いた。
「……景山さんのことは、大体のことは知ってるよね?」
「……うん」
「景山さんが、俺にバスケを教えてくれたんだ」
 いつもは固く閉ざしている過去の記憶の扉を、佑太はゆっくりと開け始めた。
「景山さんとは、ちっちゃい頃からお互い家が近くてよく遊んでもらってたんだ。名前が雅史《まさし》だったから、俺はマサにい、マサ兄って景山さんを呼んでた。マサ兄が住んでたマンションにもよく遊びに行かせてもらってたよ。優しくて、運動神経も抜群だったマサ兄は俺のヒーローだった。野球もサッカーも、マサ兄は大抵の同級生より上手くこなした。そんなマサ兄が最も得意で、熱中していたのがバスケットボールだったんだ」
 未央はじっと黙って佑太の話を聞いていた。
「俺が九歳だった頃、学校の体育館でマサ兄が教えてくれたのが、俺とバスケの最初の出会いだった。最初はなんにも分からなかったけど、マサ兄のプレイがめちゃくちゃカッコよくて、俺は一瞬でバスケに魅せられちゃったんだ。マサ兄みたいに上手くなりたい、その一心で俺はそれからバスケにどっぷり浸かってった」
 佑太は懐かしい記憶をそっと、ガラスの宝石を扱うようにゆっくりなぞり始めた。
「新しいことができるようになったり、試合で活躍したりすると、決まってマサ兄は俺のことを目一杯褒めてくれた。マサ兄はマサ兄で、中学三年の時には中学日本代表に選ばれるくらいの凄い選手になってたから、俺も追いつけるように必死で頑張ったよ。その後、なぜかマサ兄は中堅校以下に成り下がっていた明成高校を選んだけど、マサ兄の加入で一気に明成は強豪の仲間入りをして、三年の時には全国あと一歩の所まで躍進した。その頃には『いつか一緒に、アメリカのNBAでプレイしよう』って、俺とマサ兄は誓い合ってた。マサ兄は、俺にとって太陽みたいな存在だったんだ」
「そっか……太陽か……」
「だからそんなマサ兄が……高校を卒業して渡ったアメリカで……交通事故で死んだって聞かされた時は頭が真っ白になった」
 佑太は必死に言葉を絞り出していた。ずっと心の奥底にひた隠して来た痛みと、久しぶりに対峙していた。
「俺はちょうど全中の決勝を戦い終えて、部活を引退したところだった。これからどうしようかって漠然と考えていたけど、その知らせを聞いてもう何も考えられなくなった。それからは、バスケのことが少しでも頭に浮かぶだけで心が苦しかった。バスケこそが、俺とマサ兄を繋ぐ象徴だったから……だからもう、バスケには一切関わらないようにするって、俺は決めたんだ」
「そうだったんだ……ありがとう、話してくれて」
 あれほど拒み続けてきたバスケの話を、未央の前でははっきりと話すことが出来たのが不思議だった。
「これで、おあいこね」
「うん、そうだね。でも、ちょっとだけ安心した」
「え?」
「大石くん、怪我とかでバスケができなくなっちゃったわけでも、バスケが嫌いになっちゃったわけでもないって分かったから」
「いや、嫌いだよ」
「ううん、違う。辛いことを思い出すスイッチになっちゃってるだけで、決してバスケそのものが嫌いになったわけじゃない。分かるの、私もそうだったから。お兄ちゃんが死んじゃってから、私もバスケのことを考えるだけで辛くて、泣いちゃうこともよくあった。でもね、このままで良いのかなって考えるようになったんだ」
 佑太は反論することをやめ、じっと未央の言葉に耳を傾けていた。言葉ではうまく説明が出来ないが、自分の中の本能がそうしろと強く訴えかけているような気がしていた。
「自分が大好きだったバスケを私が拒絶するようになってるのを知ったら、お兄ちゃん何て思うかなって。絶対お兄ちゃんを悲しませちゃうなって思ったんだ。私がお兄ちゃんのためにすべきはそうじゃない、お兄ちゃん以上にバスケを好きになって、お兄ちゃんが夢に見ていた景色をこの目で代わりに見てくることだって、そう思うようになったんだ。それはきっと、景山さんも一緒……」
「マサ兄も……」
「うん。景山さん、自分のせいで大石くんがバスケやめちゃったなんて知ったら、とっても悲しむと思うな。それよりも、今まで以上に楽しくバスケをやってる大石くんの姿を見たいって、きっと思ってるはずだよ」
 佑太はゆっくりと未央の言葉を噛み締めていた。
『逃げずに、ちゃんと向き合って』
 先ほどの葉月の言葉も頭の中に蘇ってきた。
「すぐには結論を出さなくて良いと思うけどね」
「……うん」
「でもさ、頭で考えるだけじゃ、ほんとの自分の気持ちってわからないと思うんだ。やっぱり、リアルなものに触れてみないとさ」
 そう言うと未央はこちらに向かってゆっくりと歩み寄って来た。
「来週、公式戦があるんだ。神奈川県総体の試合。ね、観に来てよ」
「試合……?」
「そう、良いでしょ?」
 バスケの試合など何ヶ月ぶりだろう。再び観戦に行くなんて考えたこともなかった。
「いやあ、ちょっとそれは……」
「良いじゃん、観に来るくらい」
「うーん……」
 佑太は渋ってみせた。しかし未央の誘いに心が浮ついていたことを、佑太は自分で認めざるを得なかった。とくん、とくんと心臓も拍を打ち始めているのが分かった。
「四人で一緒に来てくれれば良いから」
 佑太はふう、と息を吐いた。
「分かった、行くよ」
「ほんと、やったあ!」
「でも、気分転換に観に行くだけだから、変な期待はしないでよ」
「分かってるって。じゃあ詳細送るから、ライン教えてもらえないかな?」
「はい、どうぞ」
 佑太はポケットからスマホを取り出し、ラインの画面に切り替えて未央の近くに差し出した。
 月明かりに照らされた庭の中で、未央が佑太のスクリーンを覗き込む。すっかり夜の帳は降りていたが、肌寒さとは無縁だった。もう夏がすぐそこまで近付いて来ていた。

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