【固有スキル】は±0~必要、取得経験値、共に十億倍~

ツキウサギ

8話 魔法訓練

※2009/2/11
・2話、3話の魔力量が50/50になっていたところを10/10に変更
・3話のステータスにあった限界突破を削除





~~~~訓練場~~~~

勇者達が全員集まる。
勇者達が全員集まったことを確認したシルフィアが話し始める。

「勇者様方にはまず魔力操作のスキルを覚えて貰います。才能がある人は感覚で出来るはずですが、才能が無い方は感覚では出来ません、ので、できない人は言ってください。私が魔力を操作してその感覚を掴んでもらいます」

創始はもう出来る、シルフィアは創始に何をしろと言うつもりなのだろうか。

「なあ、第2王女」

「シルフィアで良いです。なんでしょう」

「じゃあ、シルフィア。俺は魔力操作出来るが、何してりゃいいんだ?」

「そうでしたね…では、他の勇者様方に魔力の感覚を教えてみてください」

「ふむ、仕方ないか」

創始はまず練に魔力操作を教えることにした。
そう、魔力操作をしながら。

「さてと、練?感覚を教えるぞ、無理やりだが」

「え、無理やり?」

創始が練の背中に手を当てる。

「大人しくしてろよ」

「ちょっと、何する気なのさ」

「お前の魔力を直接動かして感覚を掴ませる」

言うが早いか、創始は勝手に練の魔力を操作し始める。

「うわ、なんかムズムズする。んー、魔力は…これかな?」

直接操作されたからなのか、練は早くも魔力の感覚を掴ませる。
そして数秒、練の頭に天の声アナウンスが流れる。

「よし、魔力操作スキルゲット」

「よし、じゃあ、魔力を0にしないように気をつけて魔力操作を続けとけ。俺は別のやつに同じことしてくる」

「分かってるって、死にたくないし。じゃ」

「おう、じゃあな」

そう言って、創始はまず勇志の所へ向かった。


「よっ、勇志」

「ん?なんだ、創始か」

「なんだとは失礼な、練が魔力操作スキル手に入れたからお前にも感覚を掴ませに来たんだぞ」

「いいのか?頼む」

「おう、じゃあやるぞ」

創始が練と同じように勇志の背中に手を当て───

「お、これが魔力かな?………よし、スキルゲット」

「よし、手を当てなくても魔力操作は出来るようだな」

───ないで魔力操作をする。

「ありがとうな、創始」

「あぁ、これなら他の奴らのも一気に出来るな」

「え?一気に?」

創始が勇者達に聞こえるように、大きな声で喋り伝える。

「聞こえるか?今からみんなの魔力を直接動かしてみようと思う」

「え?ちょっと待ってください!」

シルフィアが動揺した声で創始に聞く。

「ん?どうしたんだ?」

「魔力を直接動かすのはいいんですが、今からって…一気にですか?」

「そうだが?」

「魔力を直接動かすなら、体に触れないといけないんじゃ?」

「え?今勇志の魔力を動かすとき触れないで出来たぞ?」

「…………もしかして、スキルレベル上がってます?」

「おう、今は8だな」

「はあ……もう、いいです。諦めます」

「なんかムカつくな…まあいいや。じゃあみんな、動かすぞ!」

創始が練と勇志を除けた勇者全員の魔力を操作する。
創始が操作を始めると「おお?」「これが魔力か?」などの声があがってくる。

「これで次のことができるな」

「ありがとな」「サンキュー」などの声が創始に送られる。

─スキル:魔力操作がLv9になりました

ついでにスキルレベルも上がったようだ。

「えー、予定より早くなりましたが、これから魔法の使い方を教えさせてもらいます」

魔法の使い方は書庫で見たので、書庫で見てない詠唱のくだり以外は飛ばすとしよう。

「───で、この時に必要な詠唱ですが、魔法によって全然違います。詠唱を確認するときは、こんな魔法が使いたい、と思いながらステータスのスキルに表示されている魔法スキルの詳細を見てください。ただし、実力に合わない詠唱は出てきません」

「ふむふむ、ステータス」

※魔法スキルのみ表示
────────────
【スキル】
火属性魔法Lv0
風属性魔法Lv0
無属性魔法Lv0
生活魔法Lv0
────────────

「詳細はタッチ、と」

【スキル】
・火属性魔法Lv0
[火属性の適正が必要な魔法]
«ファイア»
『我が求むは火』
・風属性魔法Lv0
[風属性の適正が必要な魔法]
«ウィンド»
『我が求むは風』
・無属性魔法Lv0
[魔力を使用して魔法を使うため、属性の適正は必要ない]
«筋力上昇ストレンジブースト»
『我に答えよ、魔力は力を強化する』
・生活魔法Lv0
[生活補助の魔法、詠唱は不必要]
«ウォッシュ»



「確認が出来ましたか?確認が出来ましたら、魔力操作を使用しながら詠唱をし、あちらの的に魔法を発動してください」

創始は詠唱をする、手を前に出しながら。

「魔力操作しながら…風魔法でいいか『我が求むは風──」

創始の前に風が生成される。

「──«ウィンド»』!」

生成された風が創始の«ウィンド»の発言と同時に動き始める。

「?!」

が、魔法の操作に思考の数割を入れなければならないほどに制御を奪われる。

「くっ!───らっ!」
ドスンッ

─スキル:風属性魔法がLv1になりました

創始は成功させたが、どうやら他の勇者にも起きているようで、地面に当たったり、空に消えていったりしている。

「えー、このようにですね魔法を発動する時には魔法の発動を補助する為に杖……正確には魔石、を通さなければ制御が奪われていきます」

「おいこら、先に言え!」

創始がシルフィアに怒鳴る。
こうして制御が奪われるなら、怪我人が出る場合もあったのだ。
今回は奇跡と言ってもいいかもしれない。

「大丈夫です、勇者様方には私が魔法で結界を張っていましたから」

一応安全対策はしていたようだ。

「勇者様方には杖を1つずつお配りします。持ってきて!」

勇者の従者達が杖が乗った台を運んでくる。
勇者達がその杖を受け取り、次こそと魔法を発動し始める。

「もう1回だ『我が求むは風──«ウィンド»』!」
ドスンッ

創始の前に発生した風は今度こそ創始の狙い通りの場所に飛んでいく。

「んー、やっぱり魔攻低いとこんなもんかぁ、ステータス」

創始が現在の魔力を確認するためにステータスを開く。

※魔力のみ表示
────────────
魔力 13/20
────────────

「7の消費…?いや、魔力操作の時に自分のも使っちまってるな。鍛錬不足か…ウィンドの消費魔力は5ってとこだな」

魔力の確認を早々に終え、創始は他の魔法の実験をする。

「『我が求むは火──«ファイア»』!」
ドスンッ

まず火属性魔法。

─スキル:火属性魔法がLv1になりました

「『我に答えよ、魔力は力を強化する──«ストレンジブースト»』!」

次に無属性魔法、実験の為に的を殴ると的が貫通した。

─スキル:無属性魔法がLv1になりました

グシャッ
「あ、やべ」

「創始様…何やってるんですか。無属性魔法だと創始様の筋力を上げても効率が高くても、15になるくらいだと思うんですが」

「いや、ちょっと特殊な殴り方をしただけだ。それより、これどうなんの?」

「変えはありますから、大丈夫です」

創始のことにいちいち驚くのをシルフィアは諦めたようだ。

そして魔法の鍛錬をして、数時間が経つ。

─スキル:生活魔法がLv1になりました
─スキル:魔力操作がLv10になりました
─スキル:魔素操作がLv9になりました
─スキル:魔素操作がLv10になりました
─スキル:制御がLv10になりました

─スキル:氣力操作、魔力操作、魔素操作、制御スキルが全てLv10になったことを確認、統合しました
─特殊スキル:体力操作を獲得

【特殊スキル】
・体力操作
[体内、体外にある力を自在に操ることができる]

「じゃあな、シルフィア。今から日課の鍛錬だ」

「え、今から…ですか?」

「あぁ、強くならないと…また────」

シルフィアが創始の言ったことに驚いている合間に、創始は鍛錬の為に鍛錬場に戻っていった。






すみません!残念ながら(読者が少ないのであれですけど)創始の過去は次回です。これは絶対です。

【報告】
なんと!この作品が1000PV突破しました!いつも見てくださる皆様のおかげです。
これからも拙い文章を読んでってください。

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