【固有スキル】は±0~必要、取得経験値、共に十億倍~
1話 典型的な勇者召喚
創始は──軽くだが──驚き、そして動揺していた。
(何故だ?!この程度の光なら何度も見せられている、目が見えなくなるなんて事はありえないのに、見えて、いや視えている?)
考えている創始の目に色が戻る。
その目に映ったのは全く見覚えのない、どこか神聖な建造物の中だった。
「ここは、いったい…」
創始が現状の確認をしようとした時だった。
「勇者…様」
ドサッ
近くにいた創始達と同じぐらいの──創始が見たことのない──少女が倒れた。
「おい、大丈夫か?」
創始が心配して声をかけるがその心配も杞憂だったのか、周りの騎士らしき人達がその少女を連れていく。
「王女様が倒れた!救護室に連れて行け!」
「王女…?」
騎士らしき人達が何を言っているのか分からないが、創始が自分達の事は気づいていて無視されている事に気づく。
「そうだ、みんなは大丈夫か?」
クラスメイト達からまったく音がしない事に気づいて周りを見渡す創始だったが、みんな気を失っているようでこんな状況にも関わらず眠っていた。
「うわ、こいつらこんな時に呑気に寝やがって、おいっ、練起きろ」
創始は練に声をかけるが起きる気配がまったく無い。
他のクラスメイト達も声をかけても反応が無い。
「まったく、なんで起きないんだか…」
(仕方ない、俺達を呼んだらしきやつらに聞くしかないか…とりあえず戻って来るまでに現状の確認でもしておこう)
創始の考えはどんな状況でも冷静なようだ創始は持っている知識も使って現状を確認していく…。
(まずは、教室の床に魔法陣らしきものが浮かび上がってきた、光が放たれて見えなく…いや、視えなくなった)
(そして気づいたらクラスメイト達、あぁ先生もか、と一緒にまったく見覚えのないここに居た、クラスメイト達以外にも、騎士のような人達、そして王女と呼ばれていた少女が居た訳だが、騎士らしき人達と王女と呼ばれていた少女が本物だと仮定すると…………やっぱりここは異世界という事になる、ホントに異世界ならステータスが確認出来るはず…どうやって確認すべきか…………………うーん、まったく分からんテンプレ的に確認出来るか試すべきか?)
創始がそこまで考え、テンプレ的な事を試そうとした時だった。
ガタッ
「勇者様、お待たせ致しました」
さっき他の騎士達を指示していた、人物が入ってきた。
「おや、目覚めているのは貴方だけでしょうか?」
「あぁ、何故か俺だけは気を失ってないようだ。それとこっちが答えたんだ、俺からも質問させてもらう」
「私に答えられる質問ならば、なんでも答えましょう」
相手が質問してきたのをチャンスとみて、創始も質問をする。
「まず1つ、ここは何処だ?」
「ここは勇者様達からする異世界、オルフェガルです」
「次、何故俺達はここに居る?」
「それは後に陛下が仰るそうです」
「そうか、しかし、やっぱり異世界か…なぁ、とりあえずこいつら全員寝かせれる場所に連れて行ってくれないか?」
「分かりました、ですが今お話出来る貴方だけでも陛下と謁見をしていただきたいのですが」
「わかった、謁見している間に連れて行っててくれ」
「謁見の礼儀作法についてですが「問題ない」…分かりました、ではよろしくお願いいたします」
~~~~謁見の間~~~~
コンコンッ
「召喚された勇者でございます、他の者は意識がないため私1人で謁見をする事となりました」
「そうか、では、入れ!」
創始は王座前の階段の少し手前、カーペットの終わりの辺りまで歩み寄り、片膝をつき、膝をついてない側の手を胸に当てて顔を下に向ける。
「こうべをあげよ」
「はっ」
こっちを呼んでおいてこの態度はないと思うが、周りには貴族らしき人達が多々居るため、威厳を損なわないようにしているのだろう、顔には罪悪感のある表情が浮かんでいた。
「勇者殿と我ら王族以外はこの場から立ち去れ!」
「なっ?!護衛はどうするのですか!」
「なら…騎士団長、お前が残れ」
「はっ」
他は不満そうだが、文句を言わずに出ていった。
「さて…勇者殿、まず名前を聞いても構わないだろうか、私の名前はグライサス・ラズ・ウィルダートだ」
「あの、口調はどうすればいいですか?」
人が居なくても王族との会話だ、失礼にならないようにしなければならない。
「あぁ、すまんな、どんな口調でも構わないぞ」
「わかった、なら普段の口調に戻させてもらう、俺は神々 創始、家名が神々、名前が創始だ」
「そうか…ソウシ殿、本当に済まなかった!」
王はそう言って創始に頭を下げる。
「いや、謝罪の前に何故俺達をこの世界に呼んだのかが知りたいんだが、あと敬語は要らない」
「む、そうだったな、では何故呼んだかの説明をさせてもらう」
説明された事は以下の通りだった。
①魔王達が現れた。
②魔王軍が人間族に攻撃を仕掛けてきたので応戦。
③応戦したが敗戦。人間族ピンチ!
④人間族の代表として勇者召喚。
⑤呼び出したが、1人以外気を失っていた。
⑥事情説明。←今ここ
「ふむ、色々言いたい事はあるが人間族、という事は他の種族も居るのか?」
「ああ、種族は全てで9存在しているとされる、住んでいる環境も決まっているらしい、説明をしておくと、
・人間族
・魔族
・獣人族
・森人族
↑上記4種族は大陸
・海人族
↑上記1種族は海中
・妖精族
↑上記1種族は精霊界
・悪魔族
↑上記1種族は獄界
・天使族
↑上記1種族は天界
・神族
↑上記1種族は神界
という内容になる」
「なるほど、大体小説とかと同じか」
「小説?」
「いや、こっちのはな「陛下、他の勇者様方がお目覚めになりました」…やっと起きたか」
~~~~~~~~
クラスの全員が謁見の間に集まる。
創始は先程まで聞いた内容をクラスメイト全員に話す。
「という事らしい」
創始が話し終わった後、クラスの代表とも言うべき人物──八代 勇志──が、協力する気の無いクラスメイト達を説得する。
「みんな、俺は協力するぞ、困っている人を見捨てる訳にはいかない」
勇志が説得すると、「勇志君が言うなら」「仕方ないか」などの声があがり、クラスメイト全員が協力する事に賛成した。
「勇者様方、ありがとう!」
グライサスが感謝を述べる。
「いえ、困った時はお互い様ですから」
これはみんな同じ心情の様で勇志の言葉にみんなが頷いていた。
「本当にありがとう、では勇者様方にはステータスと唱えてステータスを確認してもらいたい」
創始と練以外はステータスというものが分からないらしくみんな首を捻っている。
「ステータス…ですか」
勇志がみんなの気持ちを代弁してグライサスに問う。
「勇者様方の世界にはステータスが無いと聞きますが、本当の様ですね、ステータスとはその者の実力を正確に測れるものなのです」
「へぇ、この世界にはそんなものがあるんですか」
「ええ、では確認してもらいたい」
クラスメイト全員が同時に唱える。
「「「「「「「「ステータス!」」」」」」」」
いやー2話目でもう投稿が遅くなりましたね、文字数はどのくらいがいいかわかんなかったので適当です、多分この位を持続させると思います。
ではこれからも『±0の勇者』をよろしくお願いします。
(何故だ?!この程度の光なら何度も見せられている、目が見えなくなるなんて事はありえないのに、見えて、いや視えている?)
考えている創始の目に色が戻る。
その目に映ったのは全く見覚えのない、どこか神聖な建造物の中だった。
「ここは、いったい…」
創始が現状の確認をしようとした時だった。
「勇者…様」
ドサッ
近くにいた創始達と同じぐらいの──創始が見たことのない──少女が倒れた。
「おい、大丈夫か?」
創始が心配して声をかけるがその心配も杞憂だったのか、周りの騎士らしき人達がその少女を連れていく。
「王女様が倒れた!救護室に連れて行け!」
「王女…?」
騎士らしき人達が何を言っているのか分からないが、創始が自分達の事は気づいていて無視されている事に気づく。
「そうだ、みんなは大丈夫か?」
クラスメイト達からまったく音がしない事に気づいて周りを見渡す創始だったが、みんな気を失っているようでこんな状況にも関わらず眠っていた。
「うわ、こいつらこんな時に呑気に寝やがって、おいっ、練起きろ」
創始は練に声をかけるが起きる気配がまったく無い。
他のクラスメイト達も声をかけても反応が無い。
「まったく、なんで起きないんだか…」
(仕方ない、俺達を呼んだらしきやつらに聞くしかないか…とりあえず戻って来るまでに現状の確認でもしておこう)
創始の考えはどんな状況でも冷静なようだ創始は持っている知識も使って現状を確認していく…。
(まずは、教室の床に魔法陣らしきものが浮かび上がってきた、光が放たれて見えなく…いや、視えなくなった)
(そして気づいたらクラスメイト達、あぁ先生もか、と一緒にまったく見覚えのないここに居た、クラスメイト達以外にも、騎士のような人達、そして王女と呼ばれていた少女が居た訳だが、騎士らしき人達と王女と呼ばれていた少女が本物だと仮定すると…………やっぱりここは異世界という事になる、ホントに異世界ならステータスが確認出来るはず…どうやって確認すべきか…………………うーん、まったく分からんテンプレ的に確認出来るか試すべきか?)
創始がそこまで考え、テンプレ的な事を試そうとした時だった。
ガタッ
「勇者様、お待たせ致しました」
さっき他の騎士達を指示していた、人物が入ってきた。
「おや、目覚めているのは貴方だけでしょうか?」
「あぁ、何故か俺だけは気を失ってないようだ。それとこっちが答えたんだ、俺からも質問させてもらう」
「私に答えられる質問ならば、なんでも答えましょう」
相手が質問してきたのをチャンスとみて、創始も質問をする。
「まず1つ、ここは何処だ?」
「ここは勇者様達からする異世界、オルフェガルです」
「次、何故俺達はここに居る?」
「それは後に陛下が仰るそうです」
「そうか、しかし、やっぱり異世界か…なぁ、とりあえずこいつら全員寝かせれる場所に連れて行ってくれないか?」
「分かりました、ですが今お話出来る貴方だけでも陛下と謁見をしていただきたいのですが」
「わかった、謁見している間に連れて行っててくれ」
「謁見の礼儀作法についてですが「問題ない」…分かりました、ではよろしくお願いいたします」
~~~~謁見の間~~~~
コンコンッ
「召喚された勇者でございます、他の者は意識がないため私1人で謁見をする事となりました」
「そうか、では、入れ!」
創始は王座前の階段の少し手前、カーペットの終わりの辺りまで歩み寄り、片膝をつき、膝をついてない側の手を胸に当てて顔を下に向ける。
「こうべをあげよ」
「はっ」
こっちを呼んでおいてこの態度はないと思うが、周りには貴族らしき人達が多々居るため、威厳を損なわないようにしているのだろう、顔には罪悪感のある表情が浮かんでいた。
「勇者殿と我ら王族以外はこの場から立ち去れ!」
「なっ?!護衛はどうするのですか!」
「なら…騎士団長、お前が残れ」
「はっ」
他は不満そうだが、文句を言わずに出ていった。
「さて…勇者殿、まず名前を聞いても構わないだろうか、私の名前はグライサス・ラズ・ウィルダートだ」
「あの、口調はどうすればいいですか?」
人が居なくても王族との会話だ、失礼にならないようにしなければならない。
「あぁ、すまんな、どんな口調でも構わないぞ」
「わかった、なら普段の口調に戻させてもらう、俺は神々 創始、家名が神々、名前が創始だ」
「そうか…ソウシ殿、本当に済まなかった!」
王はそう言って創始に頭を下げる。
「いや、謝罪の前に何故俺達をこの世界に呼んだのかが知りたいんだが、あと敬語は要らない」
「む、そうだったな、では何故呼んだかの説明をさせてもらう」
説明された事は以下の通りだった。
①魔王達が現れた。
②魔王軍が人間族に攻撃を仕掛けてきたので応戦。
③応戦したが敗戦。人間族ピンチ!
④人間族の代表として勇者召喚。
⑤呼び出したが、1人以外気を失っていた。
⑥事情説明。←今ここ
「ふむ、色々言いたい事はあるが人間族、という事は他の種族も居るのか?」
「ああ、種族は全てで9存在しているとされる、住んでいる環境も決まっているらしい、説明をしておくと、
・人間族
・魔族
・獣人族
・森人族
↑上記4種族は大陸
・海人族
↑上記1種族は海中
・妖精族
↑上記1種族は精霊界
・悪魔族
↑上記1種族は獄界
・天使族
↑上記1種族は天界
・神族
↑上記1種族は神界
という内容になる」
「なるほど、大体小説とかと同じか」
「小説?」
「いや、こっちのはな「陛下、他の勇者様方がお目覚めになりました」…やっと起きたか」
~~~~~~~~
クラスの全員が謁見の間に集まる。
創始は先程まで聞いた内容をクラスメイト全員に話す。
「という事らしい」
創始が話し終わった後、クラスの代表とも言うべき人物──八代 勇志──が、協力する気の無いクラスメイト達を説得する。
「みんな、俺は協力するぞ、困っている人を見捨てる訳にはいかない」
勇志が説得すると、「勇志君が言うなら」「仕方ないか」などの声があがり、クラスメイト全員が協力する事に賛成した。
「勇者様方、ありがとう!」
グライサスが感謝を述べる。
「いえ、困った時はお互い様ですから」
これはみんな同じ心情の様で勇志の言葉にみんなが頷いていた。
「本当にありがとう、では勇者様方にはステータスと唱えてステータスを確認してもらいたい」
創始と練以外はステータスというものが分からないらしくみんな首を捻っている。
「ステータス…ですか」
勇志がみんなの気持ちを代弁してグライサスに問う。
「勇者様方の世界にはステータスが無いと聞きますが、本当の様ですね、ステータスとはその者の実力を正確に測れるものなのです」
「へぇ、この世界にはそんなものがあるんですか」
「ええ、では確認してもらいたい」
クラスメイト全員が同時に唱える。
「「「「「「「「ステータス!」」」」」」」」
いやー2話目でもう投稿が遅くなりましたね、文字数はどのくらいがいいかわかんなかったので適当です、多分この位を持続させると思います。
ではこれからも『±0の勇者』をよろしくお願いします。
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