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Regulus

有賀尋

A new challenge does not change

─咲かせて 君の笑顔
    笑うと 空にはほら 虹が出る


「...映画の主題歌、ですか?」

それは慶が仕事で僕が打ち合わせで離れた日。
作詞作曲担当の僕だけが打ち合わせに呼ばれた。それはとある映画の主題歌をお願いしたい、という仕事。
人気アニメの映画の主題歌を僕達が務める、という大きな仕事だ。そして、もうひとつ。

「それと、Regulusの皆さんで出てみませんか?」

と。
僕ら全員にキャラが当てられて、声優をしませんか、と。主題歌をやらせてもらえて、しかも声優まで。それはとてもありがたいことだった。

「すみません、声優の件は僕の一存では決められないので、1度持ち帰ってもよろしいですか?」
「はい、構いませんよ」

その後は曲のコンセプトや、どんな曲にしたいかなどをクライアントさんに聞いて、その日は終わった。
先に帰る、と慶に連絡を入れたあと、由真に電話を入れてみる。今日は由真は何も無かったはずだから、起きていれば多分すぐに出てくれる。

『もしもーし、どしたの?』

由真は起きていたようで、すぐに出てくれた。

「あ、打ち合わせ終わってさ、ちょっと連絡したいことと言うか、持ち帰ったことがあって。僕の家来れる?」
『いいよー、うちの子たち連れてっていい?』
「うん、もちろん。待ってる」

家に帰るとユキとテルが出迎えてくれた。

「ただいま、これからローエンとロイと由真が来るよー」

2匹は理解しているのかすごく嬉しそうにしっぽを振る。大型犬だからかなり大きくなって、今では枕どころか2匹で挟んで布団になるくらいだ。
しばらくして由真が2匹を連れて来た。

「いらっしゃい、ごめんね、突然」
「大丈夫ー、ちょっと散歩しよっかって話してたところだったから」

由真を部屋の中に招いてざっと説明する。映画の主題歌は驚いていたけど、さらに驚いていたのは、

「...え、俺達も?」
「うん、どうですかって」

案の定声優としてやってみませんかということだった。

「後日Regulusミーティングだね、それは」
「うん、僕だけじゃ決められないし」
「だね、遥と真修には伝えとく。志輝は慶によろしくね」
「うん、分かった」

それからしばらく由真と曲の相談をしながら過ごしてた。五線紙に書いて打ち込んで流しては却下を繰り返した。少しして由真達が帰った後、僕はスマホを確認した。
日にちを超えるまであと数時間。何も連絡がないから長引いているんだろう。
僕はそばにあったパーカーを羽織って少し寝る事にした。ユキとテルが僕を挟んでくれたおかげで暖かくて程なくして意識を手放した。
少ししてから僕の好きな感触があった。
慶が僕を撫でてくれる感触。

「...ん...」

目を開けるとそこには慶がいた。

「おはよ、ただいま志輝」
「...おかえり、慶」

慶は唇にそっと口付けて、額を合わせてきた。

「ここで寝るなよ、風邪ひく」
「...慶待ってたら寝ちゃってて...」
「知ってる、ごめんな、寂しかったろ」
「...うん、ちょっと...」
「急いで風呂入ってくる、ベッドで待ってて」
「...うん、分かった」

慶が僕を抱き上げてくれて寝室まで連れて行ってくれた。

新しい曲はもうすぐだ。

─泣かないで 涙は似合わない
    君に似合うのは 「勇気」の言葉
    ただそれだけ

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