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Regulus

有賀尋

With a smile

写真集の発売が決まって、続々と出版、重版がかけられる中、次は僕の番。

でも、僕はこの中で1番写真に苦手意識がある。克服するために勉強したり、遠野君に再会してからは遠野君に付き合ってもらいながらカメラ慣れしようと試みた
ものの、遠野君に言われるのはいつも同じ。

「んー...やっぱり笑顔固いですね...」

と。

そして、みんなの写真集の撮影と同時に僕のも撮影が始まった。
僕の写真集のタイトルは「With a smile」
コンセプトは「笑顔」。いつもと変わらないと思いつつも、これを推してくれたのは誰でもない慶だった。

「笑顔?いつもの志輝と変わらなく無い?」
「変わらないけど、いいんだ。俺達には出来ないものを志輝は持ってる」
「出来ないもの?」
「それが自然に見せる笑顔だ」
「あー...じゃあ笑顔にしようか。でも、時たま見せる真面目な顔だって必要だからね?」
「わ、分かってる...」

それからどんどん写真集の案がたくさん出されていった。ミスコンの衣装着たらどうだとか、色気出させてみるとか。
でも、それは悉く却下され、至って普通のなんともない日常の中にある僕の笑顔を撮ってもらう事にした。
家に近いセットで友情出演のユキやテル達と遊んだり、キッチン風のセットで慶に隣に立ってもらって料理をしたりと、本当にいつもの日常だった。
少しは真面目な顔ということでスタジオに行ってレコーディングの時の姿や、ミーティングの風景、作詞作曲の仕事の写真を混ぜてもらった。あとは、何枚かはちゃんとキメて撮ってもらった。
僕の写真集は夏あたりに発売が決まっていて、表紙は思いっきり夏らしくしよう、と、たくさんの小向日葵の花束を抱えて青空の下で撮った写真や、小向日葵の束の影から首を傾げて笑うショット。これが僕の表紙。そして、タイトルも手書きだ。

これは若いファンの子達には効果絶大で、発売初日に完売、即重版が決まった。SNSの書き込みには、「こんなお兄ちゃんが欲しい!」とか、「息子にこんなふうに育ってほしい」とか感想は様々だった。
比較的年齢層の広い僕のファン層は、またさらに広がった事は余談だ。

最後は参謀の番。どんな写真集になるのか楽しみ!

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