俺の高校生活がラブコメ的な状況になっている件
第9話 花火大会
夏合宿。
それは、部活動生にとって一番嫌な言葉である。
運動部に例えると、朝昼晩、暇な時間があれば筋トレだったりとハードなトレーニングをさせられる。
1日中嫌いな顧問と過ごすのは地獄にも等しい。
ーーまぁ、中学時代の俺の体験だが。
でも、今の夏合宿は違う。
過酷なトレーニングもなければ、顧問の先生もいない。ーーって、いなきゃダメだろ!
ともかく、全てが遊びみたいなものだ。
そして、ただ今も遊びみたいな部活動をやってる最中だ。
俺の隣には浴衣姿の六花。
部活動の一環と言い張り、俺と合宿先で行われる花火大会に来ている。
それにしても学校一の美少女だけあって浴衣姿もさまになっている。長い髪もアップにまとめられているため、うなじが艶かしい。
そんなことを思っているときに六花が子どもみたいにおねだりしてきた。
「ねえ!かき氷買って!」
「自分で買えよ……いった!」
思いっきり脛を蹴られた。
「しょーくん違うでしょ!こーいう時は奢るのが彼氏の役目でしょ!」
「はぁあ?!俺彼氏役だったの?!」
そんなこと一言も聞いてねぇぞ。
「当たり前でしょ。早く買って来なさいよ」
最後はもう命令になってるぞ。
「仕方ねえなあ……何味がいい?」
「じゃあね、イチゴでいいよ!」
すぐに買ってきてやったところ、今まで見たことのないような笑顔で「ありがとう!」と言ってきた。
あれ?!六花ってーーめちゃくちゃ可愛いじゃん!危うく恋に落ちそうだったよ!
それからというもの、かき氷を食べ終わった後はポテト、その次はわたあめ、その次はクレープと次から次へと食べ物をおねだりされた。そのたびに可愛い笑顔を見せてくれるので俺もつい「次は何が食べたい?」と言ってしまった。
俺、将来ーー可愛い女の子にたくさん貢ぐかもね!そして借金に終われ、自己破産。
嫌だ!そんな暗い人生!これからはどんなに可愛いかろうとも厳しくしないと!てか、六花。屋台の食べ物コンプリートするつもりか?結構食べたよね?
そうこうしているうちに花火が暗い空中で咲いた。
現在の時刻は夜の八時半。花火大会が始まったようだ。
ふと、隣を見ると六花は目をキラキラさせながら空中に咲く花を見ていた。
俺はそんな六花の横顔に少し見惚れてしまった。
思わず、無意識に
「きれい」
と口から出てしまい、焦ったが六花はどうやら花火のことかと思ったみたいで
「本当にきれいだね!」
っと、応えた。
それから三十分間、夜空には美しい花がたくさん咲き、花火大会は終わった。
帰り道、六花が「来年も一緒に行こうね!」と言ってきたが、来年は俺と行くことはたぶんーーないと思う。来年の今ごろには俺はともかく、六花には彼氏がいるだろう。そうなれば、六花はその彼氏と行くことになるし。
そもそも六花の好きな人って誰だろ……?まぁいっか!来年、お互いどうなるかは分からんが、とりあえず俺は六花に来年も一緒に行くことを了承した。
「てか、美月はどうしたんだよ」
何か忘れてるなと思っていたが、美月の不在に今頃気づく。
「美月ならホテルでやる事があったみたい」
と、六花は言ってるがーーどう見ても何かやったな。
顔が何か悪さをしたような表情になってるよ。
ーー悪代官に見えてきた。
「いいからいいから♪」
何がいいの?!
もしかして俺の心、読まれてる?
美月の安否が心配になってきたホテルへの帰り道だった。
それは、部活動生にとって一番嫌な言葉である。
運動部に例えると、朝昼晩、暇な時間があれば筋トレだったりとハードなトレーニングをさせられる。
1日中嫌いな顧問と過ごすのは地獄にも等しい。
ーーまぁ、中学時代の俺の体験だが。
でも、今の夏合宿は違う。
過酷なトレーニングもなければ、顧問の先生もいない。ーーって、いなきゃダメだろ!
ともかく、全てが遊びみたいなものだ。
そして、ただ今も遊びみたいな部活動をやってる最中だ。
俺の隣には浴衣姿の六花。
部活動の一環と言い張り、俺と合宿先で行われる花火大会に来ている。
それにしても学校一の美少女だけあって浴衣姿もさまになっている。長い髪もアップにまとめられているため、うなじが艶かしい。
そんなことを思っているときに六花が子どもみたいにおねだりしてきた。
「ねえ!かき氷買って!」
「自分で買えよ……いった!」
思いっきり脛を蹴られた。
「しょーくん違うでしょ!こーいう時は奢るのが彼氏の役目でしょ!」
「はぁあ?!俺彼氏役だったの?!」
そんなこと一言も聞いてねぇぞ。
「当たり前でしょ。早く買って来なさいよ」
最後はもう命令になってるぞ。
「仕方ねえなあ……何味がいい?」
「じゃあね、イチゴでいいよ!」
すぐに買ってきてやったところ、今まで見たことのないような笑顔で「ありがとう!」と言ってきた。
あれ?!六花ってーーめちゃくちゃ可愛いじゃん!危うく恋に落ちそうだったよ!
それからというもの、かき氷を食べ終わった後はポテト、その次はわたあめ、その次はクレープと次から次へと食べ物をおねだりされた。そのたびに可愛い笑顔を見せてくれるので俺もつい「次は何が食べたい?」と言ってしまった。
俺、将来ーー可愛い女の子にたくさん貢ぐかもね!そして借金に終われ、自己破産。
嫌だ!そんな暗い人生!これからはどんなに可愛いかろうとも厳しくしないと!てか、六花。屋台の食べ物コンプリートするつもりか?結構食べたよね?
そうこうしているうちに花火が暗い空中で咲いた。
現在の時刻は夜の八時半。花火大会が始まったようだ。
ふと、隣を見ると六花は目をキラキラさせながら空中に咲く花を見ていた。
俺はそんな六花の横顔に少し見惚れてしまった。
思わず、無意識に
「きれい」
と口から出てしまい、焦ったが六花はどうやら花火のことかと思ったみたいで
「本当にきれいだね!」
っと、応えた。
それから三十分間、夜空には美しい花がたくさん咲き、花火大会は終わった。
帰り道、六花が「来年も一緒に行こうね!」と言ってきたが、来年は俺と行くことはたぶんーーないと思う。来年の今ごろには俺はともかく、六花には彼氏がいるだろう。そうなれば、六花はその彼氏と行くことになるし。
そもそも六花の好きな人って誰だろ……?まぁいっか!来年、お互いどうなるかは分からんが、とりあえず俺は六花に来年も一緒に行くことを了承した。
「てか、美月はどうしたんだよ」
何か忘れてるなと思っていたが、美月の不在に今頃気づく。
「美月ならホテルでやる事があったみたい」
と、六花は言ってるがーーどう見ても何かやったな。
顔が何か悪さをしたような表情になってるよ。
ーー悪代官に見えてきた。
「いいからいいから♪」
何がいいの?!
もしかして俺の心、読まれてる?
美月の安否が心配になってきたホテルへの帰り道だった。
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