(元)中二病の俺が異世界に転生した件についてどう思う?

マリョ

始まりの本

俺 西園寺 薫さいおんじかおるはなぜか今銀行強盗に巻き込まれていた。
何故巻き込まれたか?だって?それは一時間前に遡る
俺は今日発売のとあるゲームを買おうとしていた。
そんな俺に悲劇が襲った!!
お金が足りない!!!
俺はその悲劇の中で思い出した!!
あっ、お年玉使お!と………
そのためには銀行から引き落とさないといけない!!
俺は親から情報(?)を教えてもらい銀行からお年玉を引き出そうとした。
しかしそれが間違いだった。
俺は銀行に入りお年玉を引き出し帰ろうとしたこの瞬間に………銀行強盗に巻き込まれた。

強盗犯電話でテレビとまったく同じようなやりとりを警察としていた。

強盗は数ある人質の中から銀行員の女性をターゲットにして最初に殺そうとしていた。
緊迫した雰囲気が銀行全体に流れていた。
まるで一秒が一時間のように。
一時間なんて気が遠くなりそうなくらいに長いくらい。 

やがてパトカーのサイレンの音が銀行に聞こえてきた。
警察が救助に来てくれたのだ。
やっと助かるんだ!!そう思っていた。

警察は銀行に入りきっと強盗が要求してきたものが入ってあるであろうアタッシュケースを持っていた。
人質と交換条件で渡すらしい。
強盗は人質になっている銀行員の女性を乱暴に投げ飛ばした。
警察もアタッシュケースを投げた。
その次の瞬間だった。俺は強盗が銀行員の女性に向かってピストルを向けいているのに気づいてしまった。
このまま何もせず黙ってみていれば安全に生きて帰れる。何もするな。何も考えるな。
何も見てない。何も………何も……!!!
強盗が銀行員の女性に向けてピストルを撃とうとした。
俺は何も………!!俺は何も……!



体は勝手に銀行員の女性の前に向かって走っていた。
次の瞬間銃音が銀行に鳴り響いた。
俺………死ぬな。確信していた。
死は怖いがこんなカッコいい死に方できるならと考えたら少しは恐怖が薄れた。
俺の体にピストルの弾が貫通した。

痛いとかそういうのは無かった。
ただ実感は湧いていなかった。
もしかしてこれは夢なんじゃないかとかいう………
だったらこんな悪い夢とっとと目覚めてくれよ…………

ただ死の恐怖はどんどん増えていく一方だった。
俺は恐怖を紛らわす為に大声で叫んだ。
そしてどんど視界が黒に染まっていった。
あの銀行員の女性の片はどうなったかなって……
あの銀行強盗はどうなったかなって…………
最後に言いたい………
父さん母さん友達達………こんな俺と仲良く、面倒を見てくれて………ありがとう」
遂に目の前が真っ暗になった。


















はずだった。
目が覚めるとそこは見知らぬ空間だった。
薫「ん………ん?なんだ………ここは?」
???「目覚めたようね!!」
そこには美少女………というには大人っぽい美女がたっていた。
薫「えっ………あのここはどこなんですか?」
美女「えっとねここは君みたいに若い子が良いことをして死んだらここにたどり着けるの」
薫「いや、それ答えになってなくないっすか?」
美女「おっと、紹介が遅れたわ!私はイブ!よろしくね!」
薫「あっ……はい。」
イブ「ねぇ!あなた!異世界に転生する気は無いかしら!?」
薫「……………は?」
異世界………転生……?俺は混乱していた。
死んだはずなのにこのよくわかんない所に来て美女がいて、その美女が急に異世界転生する?とか言い出して
薫「………意味が分からないです」
イブ「大丈夫よ!始めての人はみんなそんな風だし!」
薫「えぇ………」
イブ「異世界に転生するでしょ!?転生するならチート能力を………」 
薫「え?何その【この〇ば】のパクりみたいな感じ」
イブ「大丈夫よ!異世界転生系なんてみんなこんなもんでしょ!!」
薫「おいぃいいいいいいいいいい!!!それは言っちゃダメだろぉぉぉ!!」
イブ「それじゃあお願いできるかしら?」
薫「まぁ………いいですけど……」
イブ「良かった!それじゃあチート能力は………闇夜に眠りし魔王の魂ダークネスサタンスピリッツで良いかしら?」
薫「ブッ!!!!!!!」
俺は吹き出した。
面白いとかじゃなくて俺の黒歴史、中二病の頃の名前だ。
薫「なっ………なんでお前が知ってるんだ!?」
イブ「風の噂よ」
薫「ったく………誰だよ……」
イブ「それじゃあ転生させるわよ!!」
薫「は………はぁ!?いやちょっと待て!心の準備とかまだ分からないことが………」
イブ「それっ!!」
俺の周りが光った。
それからの事はあまり覚えてない。
ここから俺の冒険は始まるのであった

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