夜と朝のあいだに。

自他

1-③

 長い夜が明けて、朝が来た。
 僕は目覚まし時計の音で目を少し開け、ぼんやりとした頭のまま体を起こした。目を覚ましたのはいつものベッドの上だった。
 「…ねむい、」
 眠いのはいつもだけれど、なぜだろう。

 とても、眠い。

 すると、お母さんが1階から声をかけてきた。
 「裕太ー、朝よー、起きなさーい」
 「あ、はーい、」
 ベッドから足を出して床に立つと体が軽く揺れ、よろけた。
 「あれ、疲れてるのかな…、」


 ベッドのかたわらには、オレンジジュースの缶が置いてあった。


 着替えて朝ごはんを食べているとき、そのことをお母さんに話すと、
 「あら?顔色が悪いわよ、ちゃんと眠れた?」
 と言われた。
 自分ではそんなつもりはないけれど、これも、"夜と朝のあいだ"の影響なのかな?

 「…はあ……」
 「裕太くん、どうしたの?」
 気づいたら文さんがそこにいた。そう、僕はまた"ここ"に来てしまったのだ。
 「実は…」

 僕は今日起きたことをひとつひとつ話していった。
 いつもより起き抜けの調子が悪かったこと、お母さんに顔色が悪いと言われたこと、日中いつもよりも眠くて、授業にも部活にも集中できなかったこと      、

 「だから部活でもいつもより怒られちゃって…」
 「なるほどねぇ…やっぱり、それは"夜と朝のあいだ"の影響よ」
 それから、文さんは僕に、"ここ"にいると日中の眠気が何倍にもなり、顔色が悪くなったり疲れが取れないかのようにカラダがだるくなるらしい。確かに、今日の僕の症状とぴったり当てはまっていた。

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