under・another

見習いにゅーびー

2話 {先生!}

9時から長ったらしい式が始まった。
これより、第何十何回目の始業式を始めます!とかそんな感じのだ。
そういった始まりから、一番上の在学生主席からお言葉を貰い、新入生の代表挨拶。
それから在学生全員の歌…合唱を送られ、学園長のながーく苦しい地獄をみせられ、やっと終わったと思ったら各職員の紹介へ突入。
どーせ、各職員終わったら生徒会の人達の紹介だろーなと思って構えていたらそのまま式が終わった。
肩透かしをかってにくらって少し悔しいがこれ以上座ってると尻が悲鳴をあげるから…まぁよしとしよう。
式が終わる頃には10時30分を過ぎていた。
学園長の話と職員紹介の時間が多すぎるんだよな~
別に紙に書いてコピーして新入生に回せばええと思うのはきっと俺だけじゃないはず!
…お?やっと俺らのクラスが退出できるようになったか!よし、さっさと部屋へ戻ろう!

「……っ!!」

意気込んでたとうとしたら思った以上に体が固まっていて見事にまえの席にぶつかってしまった……ヤダモウホンジツニドメノハジ




「いや~、お前面白い奴だなぁ~!」

ぶつかったあと何くわぬ顔で戻ってきてすました顔で俺は席に着いた。

「今朝だって遅刻ぎりぎりって…普通に凄い精神してるぜ」

そーいえば、俺をこの部屋まで案内してくれた女の子どーしてるかな?
俺のせいで遅刻してるのではないだろうか?

「おぃおぃ~無視かよー!
ちょっとは反応してくれないかぁー?」

もし、もしそうだとしたらかなり申し訳ないことをしてしまったな。
次会ったときに礼をしっかりしなくちゃな。

「おーい!俺でも流石にここまでスルーされるのは傷つくぞー?キスするぞー?」

………………、

「あぁー!!!もううるさいなぁっ!なんだよ構ってちゃんかよ!あと、シンプルにキスはきもいわっ!」

「おぉ!?やっと反応してくれたぜ!」

なんなんだ…この前の席のやつ

「キスするぞー!とか言われたら流石に流せるかっ!もしホントにされたら初めてに傷がつくわ!」

「おやおやぁ~?キスしたことない!?」

お?こいつ挑発してきたな!だが残念!

「いや、キスしたことはあるんだよなぁ!」

……、なんだその顔は…

「嘘…だ、ろっ!?」

「ホントだわっ!」

「あ、ふーん…誰と?」

……………ちっ

「ん…?誰とよ?…まさか、ママとか言わないだろーな?ンンッー?」

いや、流石にそれはないだろ

「ちっげぇよー!妹だよ」

「なっ!?シス…コンか…?」

なっ!なんだとぉっ!!何故そうなるっ!

「なぜ…『はーい、みんな席についてー』

「だってさぁ~…フプッ」

なんというタイミングだっ…否定しきるまえに先生がきてしまった!
てか、まてよ…。結構大きな声で話していたのでは!?
まずいっ!これはまずいぞ、クラス内の俺のイメージがはやくも〖シスコンのキモイ奴〗とかなってしまうっ!
ん?こいつ今笑ったな?あとで絶対なんか仕返ししてやる!



「はい、みんな素直に聞いてくれてありがと!とっても助かるよ!
んー、何から話そうかな?とりあえず自己紹介でもしとこっかな?式で簡単にしたけどっ!」

そんな調子で緩やかに彼女はいや、このクラスの担当の先生…豊波とよみ先生は進めていった。
豊波先生の年齢は20代前半らしい。
濁すということはたぶんだが23,24なのではないかと予想できる。
この予想かなり失礼なことやないか?まっいいか…口にださなければバレないバレない。
彼氏は今のところいないらしい。
性格的なところは話し方とフィットしていておっとりというかのんびり屋。
髪ロングで色は明るめのブラウン。
目の色はそのブラウンが少し暗くなった感じだ。スタイルはそこそこ良いと思う。
曖昧にいったのは俺の価値観故。
全体的にいうとかなり良い先生だととれるな
もし、厳ついいか先生だったら俺通いたくなくなるところだった。



「とまぁーこんな感じかなー?何か質問ある人いますかー?」

質問かぁー?何かあるかな?

「はいっ!」

おや?俺の前の席のやつが何かあるみたいだ

「えぇっーと…、……颯人はやと君かな?」

ほぉー、前の席にいる奴の名前は颯人と
言うらしい…なかなか格好いいなっ!
今更だが見た目もそこまで悪くない

「そうです!颯人ですっ!以後お見知りおきをっ!」

なんだこいつw
ユニークな奴だなー
ほら、他の奴も少し笑ってるぞっ!
まぁ…笑うは笑うでも苦笑みたいだなー。

「見知りおきますね~!では質問どうぞ」

なんだ、見知りおきますって?

「はいっ!
先生はこの学園で俺達に何を学んで欲しいと思ってますか?」

おやおやおやぁ?中々賢いこと聞くね~
馬鹿っぽいとか思ってたことを少し改める必要あるかな?

「んー、そうですねぇー」

なるほど、先生も先生で凄いな。
普通こんな質問きたら多少は動揺しても可笑しくないはずだ

「ありきたりのところで言うなら、魔法や戦闘術の基礎…モンスターとかの特徴ですかね?」

ありきたりのところで…か

「ありきたりじゃないところでいうならなんなんですか?」

お、颯人もそこ食いつくか。

「んっ~、それはですね~今度の機会しましょうかね」

ここでお預けか~焦らしが上手いことで

「そりゃないっすわ~」

同意するわ

「ごめーんね?
はいっ、今の質問以外でまだ他にある人!」





先生への質問は颯人のみという悲しい悲しいー現実がおきたあと、俺ら生徒側の自己紹介となった。
俺はかなり素早くささっと簡略に終わらせた。
そのさいに前の席の颯人は「短っ」と小声でぼそっと呟いていた。

みんなの自己紹介が終わる頃には11時10分を過ぎていた。
今日の解散時刻が12時なのでまだまだ全然時間に余裕がある。さて、あと50分間なにして時間を潰すのだろーか。

「う~ん、結構まだ時間あるね~
どーしよっかな~…んー」

先生も良い案がないらしい

…………………、
…………………、
数秒間、先生のうなる声が流れた。

「はいはーいっ!」

そしてまたもや、颯人が挙手

「自己紹介しても、詳しくは相手のことまだ把握仕切れてないのでここからはフリートークタイムというのはどうでしょうかっ!?」

ほーん、それは良い案だな。話すことが得意な人達にとっては!
コミュな人達にとっては辛い時間になるだろう。俺だってそう…辛い時間になる。
だって…絶対さっきの続き話してくるやろ!

「それでいいかな?他の人もそれでいい?」

ここで他の代案を出せる人がいるなら、きっと最初から良い案をだしているだろう。

「うん、良いみたいだね!じゃぁ、今から11時55分前までフリートークタイムでっ!」

先生のその言葉で地獄の時間が始まった。
コミュ達と俺らにとっての…なぁっ

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品