under・another

見習いにゅーびー

プロローグ

巨大なフロアに〖咆哮〗が染み渡る。
フロア内の空気が揺れる。
それと同時にフロア内にいた俺達も微かに震える。一部の人は体が少し動かしにくくなるという現象も起きた。
…今まで戦ってきた相手よりも格段に上ということを相手の餞別によって改めて理解させられた。
他のやつも同じことをおもったのか呼吸いきをのむ音が聞こえる。
しかし・・・

「怯むなっ!
…確かに相手は格段だっ!だが、これまでとやることは何ら変わりはない!!そうだろう!?」

そんな空気のなか、剣と盾を持ち鎧を着た青年が叫ぶ。
圧倒的な存在感を放つ相手の〖咆哮〗をその身にくらいながらも、すぐに仲間達にはっぱをかけるその図太さ、いや胆力は流石としかいえない。
その胆力があるからこその守護職なんだろう。

その青年の掛け声で相手の咆哮によって縛られていた体が…意志が再び動き出す。

「あぁ!そうだな!」

「ごめん、怯んでしまったぜ」

「ナイス!かっこいいねぇー!」

などなど、今度は青年の叫びに応じる仲間達の声が…フロアに響きわたる。

(敵を前にして、こいつら熱くなりすぎだろ。でも…わからなくもないな
なんて言ったって相手はアレだ…
男なら憧れる対象生物の一匹やしな
でも、やることはほんとにさして変わらない。いつもみたいに四苦八苦しながら派手に皆で喰いちらかしてやりましょうか!)

そう心の中で俺も、あの守護職の野郎の叫びに答える。
そして、真っ先に〖咆哮〗を放った化け物…
男子の憧れ…最大級の強さを誇る〖ドラゴン〗に
俺は攻撃しかけ_____


意識が一瞬にして刈り取られた


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