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ちいさな神様の間違いで異世界に転生してしまいました

きくりうむ

第6話ーちゃんと休みをいれましょう

 場所は変わってギルド内。まだ朝早いからか、職員さんしかいない。僕が入ってくると、なんかみんなわかってるよ風な顔をして、僕に挨拶してくる。人がいっぱいいるときはね、あまりね、行きたくないんだよ。ちいさいから、前に人いるとボードに貼ってある依頼見えないし、


 依頼を見ながら、今日はどんなのをやるか、考える。


 宿屋の接客、店の品出し、子供のお守り、土木作業…って昨日と一緒じゃん。他のはないのか他のは。


 「…ポーション?」


 よく見てみると、昨日はなかったポーション作りのお手伝いという依頼があった。内容は、ポーションを作るさいに、薬草をすりつぶすので、それをやってほしいというもの。報酬は、銀貨2枚と、作ったポーションを1つプレゼント。


 ポーション…ふぁんたじー。


 これは是非ともやってみたいので、今日はこれを受けることにしよう。


 「あ、決まりましたか?」


 いつのまにやってきたのか、隣からミルフィリアさんの声が聞こえた。


 「はい! 今日はこれにします」


 ボードから、依頼書をはがしてミルフィリアさんにわたす。


 「ポーション作りのお手伝いですね。ですがこれ、時間の方が、10時からになってるので、まだ早いですよ?」


 「…え? あ、本当だ」


 ミルフィリアさんに依頼書を見せてもらい、再度確認した。依頼名の下に、10時からきてください。と、書いてあった。


 「今は、まだ7時ちょっと過ぎなので、2時間以上ありますね」


 その言葉を聞いて、あと、2時間以上なにしようかなと考える僕。


 「ユウさん。もしよかったら、10時まで私と一緒に受付でもやりませんか?」


 「え?」


 …何をいってるんだろうかこの人は。僕みたいな見た目子供が、いてはいけない空間だろうに。


 「あ、受付といっても、ただ横にいてくれるだけで、構いませんので。お話し相手にでもなっていただければなと」


 「でも、お仕事忙しいんじゃ…」


 ギルドって、たいてい冒険者の人達がたくさんいて、つねに忙しそうなイメージ持ってたんだけど、それなりに暇なのかな。


 「そこまで忙しくないですよ。基本的私はCランク以上しか担当してないので」


 Cランク以上? え? ここってランクごとに受付別れてるの? あれ、でも僕何も言われてないけど。


 「以前は、そんなことはなかったんですけど。なんでも、特定の受付ばかりに行く冒険者が多すぎて、片方が行列、片方が、暇になるという、ことが起きてしまったらしいんですね」


 ミルフィリアさんはちょっと恥ずかしそうにそう言う。


 …なるほど。つまりミルフィリアさんの所に、行列ができていたと。ミルフィリアさん、きれいだし、性格も良いしで、もてそうだもんなぁ。


 「それでどうでしょうか? ユウさんさえよければ…」


 「そ、それじゃ、邪魔にならないよう頑張りますね」


 どうせ他にやることもないし、10時までお世話になろう。


 「ありがとうございます。それでは行きましょうか」


 ミルフィリアさんと一緒に、受付へと行く。


 「ユウさんはここに座ってください。それと、ポーションの依頼の方受理しちゃいますね。」


 奥から背もたれ付きの椅子を持ってきてくれたので、ありがたく座らせてもらう。それと、依頼書にもハンコを押してもらった。


 「それにしてもユウさん運が良いですね。この依頼たまに来るんですが、いつもこの報酬で、Eランクにしては、多めの報酬なんですよ」


 「そうなんですか?」


 「はい。大抵銅貨6枚位ですから。多くても銀貨1枚ですからね」


 銅貨6枚というと、あの宿で、2日かな。雑用だし、そんくらいなんだろうね。でも、なんでポーションは高いんだろう? 需要あるからかな?


 「ポーションはどうして高いんですか?」


 「冒険者の人達がよく使いますので、ポーションは冒険者にとって必須なアイテムなんです。討伐依頼は、基本的無傷では、終わらないですからね」


 討伐かぁ。やっぱり怪我したりするんだね。稼ぐには、ランク上げて討伐系の依頼とか、受けたほうが良いんだろうけど、戦うのは出来れば遠慮したい。


 「採取系で、たくさんお金を貰えるのってあるんですか?」


 「そうですね。あるにはありますよ。ですが、どこも危険な魔物とかいる場所だったり、危険な環境にある物ばかりで、相応の実力がないと、行けないですが」


 むむむ…たぶん本気を出せば、魔物にあっても逃げられると思うから、ランク上がっても、基本的採取系の依頼を受けたい。でも、Dからは、討伐も受けなきゃ、それ以上ランク上がらなくなっちゃうし…。


 「ちなみになんですが、戦闘の経験とかはありますか?」


 「えと、少しは…」


 もちろん嘘である。強そうな魔物いたら、全力疾走で逃げる予定なので。負けることはないけど、勝てることもない。


 戦えよって思うかもしれないけど、ただの一般学生だった僕が、力を得たからって、いきなり生き物殺せって言われても無理だからね普通。無機物ならいけるけど。そうだな。ここで言うなら、ゴーレムとか。あと、ゴーレムとか。そして、ゴーレムとか。


 だってゴーレムってあれでしょ。土で出来た、人形でしょ。ドから始まってエで終わる、4文字のゲームで何回も見たことあるもん。


 「ふふ、それならDランクも余裕ですか?」


 僕の頭を撫でながら、ミルフィリアさんが微笑む。おっと、今日で3人目だぞ。


 「まだ、私1個しか完了してないから、Dランクなんてまだ先ですよ」


 「そうなんですけど。ユウさんなら、1ヶ月以内にDランクいきそうな気がして。


 「それは、まぁ、早くDランクにはなりたいですから、休まず来るつもりですが」


 雑用だけだし、体力にありあまるほどあるからね。やすむつもりはありません。


 「ユウさん。1日はお休みをいれましょうか」


 「いえ、大丈夫です。体力には自信があります…し……っ!?」


 …な、なんだろう。ミルフィリアさんの顔が笑ってない気がする。


 「ユウさん。お休み、いれましょうか」


 「はい…! いれます! いれさせていただきます…!」


 怖い…! 怖いよ…! ミルフィリアさんが怖い…!


 「ちゃんと休むのも大事ですからね?」


 「は、はい!」










 そんなこんなで、ミルフィリアさんとお話したり、たまにやってくる冒険者の受付を眺めたりしながら、思いの外、あっというまに時間がたっていくのだった。

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