天才の天災

春夜

やることがない日

珍しくスッキリと目が覚めたレンは皆で食堂に集まる。
テーブルの上には、前の世界でお馴染みのよくある料理が並んでいる。
トースト、目玉焼き、ウインナー、サラダが今日の朝食だ。
こっちの世界の料理は調味料や食材は違えど、料理にそんなに大差はない。
昨日のココが張り切ったお手軽料理は
ガラドと言うらしいが、見た目と調理法は完全なチャーハンだった。
米は遥か遠くの東の国でよく食べられるそうだが、この辺りには売ってもいないし食べられる店もない。
ココは叡智に俺の前の世界の料理について教えてもらい、感覚で作ったらしい。
食べる前まではチャーハンのまがい物に過ぎないし、あまり期待はしていなかった。
チャーハンとは全く違う味だが、めちゃくちゃ美味かった。俺もコイツらもスプーンをすくう手が止まらなかった。
ココは俺の次に料理が上手いことが分かり、料理は全部任せることにした。

朝食にでてきたトースト。この世界のパンは、フランスパンぐらいの硬さになってて、スープに付けて食べるのが主流だが、これもここがアレンジして、硬いパンを予め柔らかくしてから焼いたんだろう。
食パンに似ている。
料理に関しては俺より才能あるんじゃ...

「ごちそうさん。」
「ん?なんだい?それ。」
あぁ、つい前の世界のくせが出てしまった。シズクもココも首をかしげている。
「俺の前の世界の作法みたいなもんだ。
気にすんな。」
気にするなとは言ったものの、
みんな揃って俺がやるならと自分たちも真似をした。
「さて、起きたはいいが、これから何するか…」
「王城に行かないのかい?」
「王城?」
「シズクと一緒に助けた、あの騎士の女に誘われてただろう?」
「あ...忘れていた...」
「ご主人様って少し抜けてる1面もあるんですね...」
「...かわいい。」
「ほっとけ。面倒だし、それはまた気が向いたら行くとしよう。」
「じゃあ今日は何をするんだい?」
「寝る。」
「ご一緒します。」
「一緒。」
「せっかく起きたんだから、なんかやらないか?あんた達2人も賛成しない!」
「私は物。布団のように温めないと!」
「わ、私も物なので、その、抱き枕の代わりとして...」
「...あんた達欲望に正直すぎるね...」
「ミネア、寝ないの?」
「...!あ、あたしは、別に...」
「そうなのですか?でしたらご主人様、早速寝室に向かいましょう!」
「ん。行く。」
「ふぁぁ〜...」
急かすシズクとココのあとを、欠伸をしながら追いかける。
「ちょ、誰も寝ないとは言ってないよ!
あたしのスペースも開けときな!」
ミネアも欲望に負けて、後を着いてきた。
結局レンは一日中眠り、ココ、シズク、ミネアはレンの寝顔や反応を楽しむことで、ココが来てからの2日目が終わりを迎えた。

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