天才の天災

春夜

ココの神業

「おーい!ボス!そろそろ起きないと、
今日はギルドで試験があるんだよ!」
「...Zz」
「はぁー...これで起きるわけねぇよな…」
「どうかしましたか?ミネアさん。」
「ココ。朝食はもう出来たのかい?」
「はい。ついさっき終わらせてきました。それより、何をなさってたんですか?」
「あー...ボスを起こしてたんだよ...」
「私が起こしましょうか?」
「無理だと思うよ...
ボスの寝起きの悪さは格別だからね…
叡智から聞いた話によると、ボスはステータスもスキルも運も人間ではありえないぐらいに高い。前の世界にいた頃もそうだったみたいだしね。その頃からボスは自分の力を無意識のうちに制御するようになったのさ。肉体がステータスの高さについていけない疲労と、自分のステータスを抑え込むことによる精神的な疲労のせいで、ボスは睡眠を他の人より必要としているみたいだよ。」
「そ、そーなんですか…
叡智さんからご主人様が転移者だとは聞いていましたが、そこまでお強いとは…」
「仕方ない。特に時間も決められていたわけじゃないし、昼過ぎに行っても問題ないだろ。昼まで寝かせてやるか。」
「いえ、起こしてもいいですか?」
「話聞いてたかい...?
ボスはそうそう起きないんだって...」
「なんかいける気がします。それに、
1日3食きっちり食べないと。
ご主人様の体調管理も私の役目ですから!」
「そーかい...なら、頼むよ。」
(まぁ、口で言うより体験した方が諦めがつくか。)
「はい。」
ココが静かな足取りでレンのそばに来る。
そしてレンの肩に手をかける。
強く、だけどどこか優しい声で、
「ご主人様。朝食の用意が出来ました。
起きてください。」
するとレンの目がかすかに開き、
「んー...あぁ。」
伸びをして、ゆっくり体を起こす。
俺の横には、シズクがスヤスヤと寝息を立てている。1日目はシズクのようだ。
「シズク。出かける用意するぞ。」
「ん...ごはん...?」
「そうだ。行くぞ。」
「...ん...。」
「おはよ。ココ、ミネア。」
「はい、おはようございます。」
「お、おはよう...」
そのままレンとシズクは食堂に向かって歩いて行った。
「ココ...どんな魔法を使ったんだい...?」
「これからも起こしましょうか?」
「お、お願いするよ…」
「どうしてそんなに驚いてるんですか?
私達も行きましょう。」

「天才の天災」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く