Reset ーインテクトSー

双葉エレン

02 今ある世界

目を覚ますと、どことなく古い臭い天井を見つめていた
どこかに運ばれたのだろう...、あの爆風の後のことはまったく覚えてない
てか、なんだこの...屋根落ちた場所は?
『気がついのか?』
視線をずらすと、眼帯した少女がこちらを見ていた
俺は、体を起こそうとしたが...なんか動かないーー
よくみれば。体がなにかに縛られてる...金具かなんかと繋ぎ合わせてるようだーー
『無理に動くな、今検査中だ』
検査!?まてぇ、何する気だ!
体をうねらせる渚、すると傷口が開きビクビクと体をけいれんさせた
『馬鹿だろ?動くなよ...治療中だ』
え?その右手にあるドリルはなんですか?
そしてなんで、貴方がおぞましい顔で俺を見下ろしてんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?
少女は、ドリルに人さし指を当てて深い笑みを浮かべていた
『やめなよ!』
ハリセンでその子の頭を叩く海珠の姿が目に映るーー
『痛い!?』
『なに解剖しようとしてるの?傷口を治して欲しいからわざわざ運んで来たのに...さらに傷口広げるきなの?』
『いやぁつい癖で...あんま男子見てないからつい』
『それでも限度があるわ...で、どうなの?』
診察した紙を海珠に見せる
その紙を一枚づつめくりながら眺める
『ふーん、特異体質ね...』
分析の結果など色々と調べてる様だ
『珍しいよね、この時代に特異体質を持つタイプってさ』
特異体質とは、自己回復や能力を使う方ではなく周りに入る能力者に分け与えることができる
能力を持たない無能力者もその一例に入ってる
『まぁ確かに...でもさコレって、誰からか逆に狙われやすいんじゃない?』
『まぁ、そうかもしれないけど...彼の場合特異体質の特異体質で能力者には見えない部分とかそう言った類が異常なくらい高いわ』
異常能力者イレギュラー...か』
『学園都市化が進む時代にこんな遺産物的な人物がいると...研究者に狙われやすくなるわね』
気難しい会話をしてるみたいだけどさ...俺の今の状態が果てしなくやばくないか?
上半身裸といえとも...物理的に騒がない所を考えたら異常だ 


紙を眺めて浮かない顔を浮かべながら仕切りに何度も読み返す
すると、海珠がこちらに向かって来ていきなり話しかけられた
『起きてるんでしょ?アンタの耐性とか隅々まで調べた...んで、アンタにはこの...学園都市有数の学校に転入質もらうわ』
『何言ってんだよ...能力者がロクに使えない奴がなんでーー!?』
海珠が渚の目の前に突きつけたデータ端末を改めて眺めて見つめた
異常能力者...イレギュラーとも呼ばれる
力が無制限で使うことが出来、その効果は周りにいる人へだけとなりそれ以外は専用武器で引き出す以外ない
自分には能力は使えないが、仲間に分け与えることができる普通には出来ない能力
自分が能力使う場合は専用武器が必須になる
無属性と思われがちだが、七種属性マルチレインボーの普通の人には持てない七種属性を持つとも言われてる


『果てしなく意味がわかんねぇ...』
書かれてる意味はなんとなくわかったが...力を分け与えるって今までした事が無い...てか、そんなのが存在してたのすら知らなかった
『だろうね...さて君には...』
『まってーー!』
声が辺りに響いた後ドアの向こうから入って来た、ピンクの髪の子の姿ーー
間違い...海珠の姉、心海だった
『その子を開放しなさい』
『で、でも...』
『いいから離しなさい...学園都市一位の私が言ってるんだよ?』
かなり威圧が感じる思い発言が聞こえたーー
笑の深さはいつも以上に濃い!
すると、慌てながら拘束具を外し始めた
『おっ...と...』
高い椅子から滑り落ちた渚、そしてゆっくり立ち上がる
心海の方角を振り向くーー
『君確か...』
『へっ、あの交差点で会話してた奴が目の前に居るとはねぇ...しかもまさか学園都市一位か...』
心海は、小さくため息をついて呟いた
『いや、さっきなったばかりね。』
『はぁ?それどう言う意味...』
海珠が、心海に近づいてデータ紙と集めたデータ端末を渡した
『ねぇ、あたしが目を付けていたあの子を...誰が検査していいって言ったのよ?』
『おねぇちゃんだって知りたがっていたじゃん...彼には感じない何かがあるって、だから調べたんだよ』
『はぁ...自噴勝手にするのはやめろって言ったのに...馬鹿海珠』
姉妹の緩い談話を聞きながら周りを見渡していた
研究室のような場所っぽいのは分かる...しかしこの場所は確か...女子校って言ってたよな?
ん...まてよ、俺今いる場所って...女子校...?
渚は机に頭を何回も強くうつづけた!
み、認めねぇぞ俺は...アレだ...何ていうかあれ過ぎんだろ!!
とにかくアレだ、説明出来ない場所...つまり桃園...いや、百合もいるかもしれんが...そんな男子が禁制な聖なる地に俺は今いるぅぅぅぅぅぅぅぅ!
今度は鉄の柱に何回も頭を打ち付けたーー
鈍い音が当たりに響き、姉妹が渚の異変に気づく頃には
頭から大量出血して床に倒れている死体が一体あっただけだ
『な、何してたの!?』
『さっきの音...もしやだけど...』
『へっ...桃園メイドに来たからには冥土に行くっ...て言う...原理さ...ガクッ』
『な、何言ってるか分かんないけど...癒治班を派遣してーーー』
意識が遠のくーーマジで女子の膝っ...てのは柔らかいなーーー
何かを感じ取りながら意識を失った















コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品