Re異世界転生から始まる良世界攻略

双葉エレン

歴史を変えた

一方、空翔は白い塔の中間付近をさまよっていた
理由は簡単、覇王の剣と破滅の剣の2本を探し当てる事だ
七色の剣は、本来の力をあの戦いで全て失って使い物にならないのだ


焦りつつもあるが、反面落ち着いてもいた
それは、不気味なぐらいの安定感って奴だった


『探し出すって言ってもよ、この剣とアヤに譲った剣の2本しかないんだが...。魔法剣を使うにしても、この世界はどうやら魔力自体が退化した世界みたいだし、事実上この剣だけが頼りか』
『空翔、安心しすぎてジャッチまで出来るのか?』
『いや、お前見たく呑気に布団に絡まってるやつには言われたかないな』


レオ、布団を羽織りながら走ってる
呑気なぐらい安心しん感、全開なのはレオの方だった


俺なんて、自己回復なんて半減だから...傷の治りが遅いんだ。それはもう、ゆっくりと動く車のような感覚だ


白い塔に入って数日が経過した
外の景色が無く、ただ暗く赤い世界が広がってる
風もなく、いたらおかしくなる環境だ


階段見つけては登り、雑魚を引きちぎる様に切り込み
開けた道をひたすら走る
レイヤーは、辺を気にしながら空翔に指示する
その経路どうりに突き進む...


『無限ダンジョン見たくて飽きそんなんだけど...疲れる』
『時間が無いから、さっさと終わらせる。グダグダ言うなら、世界に言えよな...』
『世界ってなぁ、世界は世界だし、大地に文句をいう感覚なんだろ?』
『はぁ...呆れたわ。仕方がないから休むよ』


レイヤーは、壁影に隠れて立ち止まる
レオや空翔は、同じ様に隅の柱に隠れるように立つ


空翔は、七色の剣を眺めながら呟く


『力を失った変わりに、もう一度力を貸してくれないかな...。色々と不味いんだけどなぁ』


そんな呟きを、レオは微かに笑う
空翔は、鋭い眼差しでレオを睨みつけた
そんな眼差しをものともせずに、明後日を向くレオ。腕を組みながら一人で考え込む


気だってるな、相当ストレスを感じてるな
あの時の戦い、無敵だったブレイカーは虚に呆気なく倒されて負けた
信頼しあっての、最大限の力を上回る未数値な敵だった
俺がこの世界に来た時には、既に居ない存在だったはず...矛盾さしてるな。
精霊の力でも叶わない敵、もしかすると...奴もそれを超える可能性があるって事か?


レオは、空翔が握る七色の剣を眺めながら思う


あの剣も、本来の役割を果たして力を失った
範囲攻撃はまだあるが、使いどころがない
あの剣の本来の姿や力って隠されてるって事も考えれば...試すか?


レオは、半信半疑でもあるが『ある掛け』に出る
空翔の所まで歩き、レオは七色の剣を貸して欲しいと言った
不思議な眼差しでもあったが、素直に貸してくれた
レオは、静かに七色の剣を両手で握りしめて眼前に翳す様に構えて魔力を与えた


すると、七色の剣は真っ二つに亀裂が走り
見事に二本の剣に分かれた
それを見て、空翔が少々驚きながらも言う


『こ、壊しやがった...』
『壊したんじゃない、これが本来の力だ』
『いや、真っ二つに破壊したじゃん!オイオイ、これからどうやって戦うの!?それとも何、壊したのを隠すための口実かよ!?』
『ま、まぁ...まさか二つに壊れたのは想定外だったが、お前さ不振だと思わないのか?』
『壊した武器うえに、他に不振だと?』
『やっぱり感じてないのか。レイヤー、分かるだろ?』
『分からん、死ねカス』
『オイオイ、レイヤーよ...それを言ったら話な進まんよ。お前らさ、二本の剣を探すために入ったこの、白い塔...肝心なものがないことに気づかんか?』


すると、レイヤーは躊躇いもなくレオの脇腹にドロップキックを入れた
レオは、床を転がりながら壁にぶつかる


『いてて...何しやがる...!』
『気づくのが遅すぎる。私なんて、三秒間に気づいた』
『それ、さっきじゃね?』
『うるさい、対等な裁きが欲しいかな?』
『い、いや...てかよ、早い所持って行かないとな』
『何でだ?』
『ドアホだろ、魔物が今まで出てこなかった。詰まりだ、既に剣は無い...今この地点で生まれたこの、二本の剣には魔物を呼び覚ます力が働く』


辺りから、黒い影が次々と揺らめき始める
レイヤーは、見渡しながらある方角を指をさして言う


『レオ、あの位置に...魔力を感じるわ』
『そうと決まれば、話は早い...』


レオは、分かれた剣二本を手に渡した
そして、レイヤーとレオは空翔の通る経路に立ちはばかるように立つ


『こっからは、お前一人で行け』
『私達は、入れない...だから、終わるまで私達がこの場所を守るわ』
『いいのか?』
『いいか、わるいか、てめぇーの判断だろうが。なぁに、俺達はあの盤上の世界に挑んだ奴だぜ?そう簡単には死なねぇよ』


空翔は、二本の剣を握りしめて走り出す
そして、レオとレイヤーは空翔の走る音が聞こえなくなるのを聞きながら


『俺達に成し遂げられなかったもんがある、この世界を死んで数十年見てきたが...変わんねぇやつはいるんだな』
『いや、生きてるでしょ?』
『生きてねぇよ、既に肉体は腐って地に帰った。すけすけボディに、物理は効かないが...こちらから与えることは可能だ』


黒い影が人塊になり、それが次々と姿を現す
二人は、魔法結界を背後に張り巡らせて
魔法陣を足元に展開させる


『行くぞ』
『うん』


空翔は、ある部屋に向かって走っていた
向こう側で、すごい騒音が鳴り響くなかでーー
ある扉の前に立ち止まり、ゆっくりと踏み入れた
プシューっとドアが自動で開き中に踏み入ると...


2体の魔獣が、空翔を見下ろすかのように待ち構えていた


『そ、双獣!?』
『グォォォォォォォォォーーー!!』


そして、空翔に目掛けて大剣を振り下ろす
空翔は、飛び跳ねてかわしたがーー


『なっ...!?』


眼前に双獣の拳が現れて居たのに気付かず


ーーーグチャ


鈍く重い一撃を、空翔は体のしみじみまでくらい
壁に向かって強く打ち付けられた
血が壁を伝わりながら下に垂れ落ちる


しかし空翔は、ゆっくりと体を起こして立ち上がる
頭からの血を垂らしながら、ふらつく体を必死に抑える


『ふ、不死能力を...舐めんじゃねぇぞ...!』


すると、右側にいる双獣が空翔目掛けて、大剣を突き刺さす。空翔はその大剣の峰を走り出す


すると左側にいる双獣が、空翔に目掛けてまたしても拳を振り抜く
今度は、華麗にかわしてさらに突き進み
空翔の右手を突き刺さすように剣を前に翳す


ーーーパァン


軽い音が鳴り響く、そう空翔が握る右手の剣が砕け散るように破損した
空翔は、驚き戸惑っていると頭上から平手打ちの様に、巨大な手の影が現れて行き良いよく地面に叩きつけられる


メキメキと音を立てながら、地面に叩きつけられた空翔はワンバウンドする様に回転して扉の付近まで転がった


ふ、ふざけんじゃねぇ...!
何なんだよ...このコンビネーションは...!
このままじゃ...勝てねぇ...!


ボヤけかける視界の先に、かすかに写る誰かの姿ーー
そして、その人は後ろを振り向き言う


『諦めちゃ、ダメだよ!まだ、終わってないよ』


微かに聞き覚えがある声だった
そして、誰かに腕を掴まれるように、身体を支えてもらう感覚が伝わる
空翔は、ゆっくりと再び目を開くとそこに映っていたのは
精霊立ちの姿だった


『君が死んだら、また世界が終わるんだからね!』
『魔剣ちゃん、そんな力があるなら最初から使おうよ』
『何だかんだ言いつつ、力を貸してくれたことには感謝してるよ?魔力ちゃん』
『ふ、我ながら...あっぱれな仲間だ。容易く燃やす主義が容易く萌やされたからな』
『いや?僕的には、話しただけだけど...』
『むっ...』
『シャイな感じなの...』


空翔は、目を疑いそしてゆっくりと口を開いた


『お、お前ら...なんで具現化してるんだ?』
『具現化?違うよ、僕達は』
『元々肉体があるし死んでない』
『生きながらも、君に力を貸した』
『だから、レル達は一時的に外に出れたの』
『死んでない...?いったいどうゆう...』


空翔は、魔剣の片胸を触った
魔剣は顔を赤くして空翔の頬を強く叩いた


『な、何するの!?ぼ、僕の胸を触るとか...主としても許せないよ!』
『若いとは正直羨まし...』
『レルちゃん、あの火の人倒そうか?』
『分かったなの』
『ちょ、ちょっと...わざとだ!わたざと!』


空翔は、ゆっくりと体を起こして言う


『真面目に夢じゃない...。てか、死んでないってどうゆうこと?』
『うーんとね、あの戦いで...僕達の役目は尽きたんだ。君も消えて数十年後に蘇った。つまりね、肉体は消えたって部分が帳消しされたんだ』
『君のおかげで、我も死んでいたが...世界の結果がズレた今...死んだ者は帳消しにされて蘇る。なぜ帳消しにされたのかと言えば...天使族が蘇ったからだ』
『最後に戦える戦士を、過去から呼ぶか、この地でアルティブの手に死んだ者は何人か蘇るわ。歴史を変えたって事かな』
『私達は、空翔に救われたのー。だから、最後は...皆で終わらせて世界を救うのー』
『お、お前ら...!』


双獣は、空翔の中から現れた仲間を見下ろしていた
そして、空翔はゆっくりと口を微笑ませて言う


『...やるぞみんな!』


レル達は頷き、武器を構え始めた
そして、空翔が先頭に走り出したーー







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