Re異世界転生から始まる良世界攻略

双葉エレン

王の資格

一方、空翔は...ある場所へと歩き始めていた
ドラゴンの向かっていて逆方向に突き進んでいた
なにやら魔剣の精霊が叫ぶ


「もしかしたらとんでもなく強い武器かも!」って言ってる様だが...少し当てならない気がーー
薄暗い洞窟をひたすら歩き、視界が開けて来た場所に一枚の扉が目に止まった
「なんだあれ...?」
空翔は近づいてくと、扉が突然開き強い光を放つ
目が眩みしゃがみこむと、足元に映し出された自分の姿
周りを見渡すと、まるで宇宙空間のような場所になっていたーー
ゆっくり立ち上がり、あたりを歩くとどっからともなく声が響くーー


街を救った救世主よーー今なお生きてる事に感謝せねばならぬーー


空翔の見る壁に喋ったと思われる文字が浮かび上がる
「あん?なんだ、このナレーション見たいな文字は?人工機能使ってんのかコノヤロー!」


いや、違う...てか主あの世界で遊びすぎだーー
話はそれじゃない...貴殿にこの、エックスカリバーに持つに値するか試させてもらいたい


すると、自分の過去の姿にそっくりな人物が地面から浮き上がってきた
手元を見て空翔は呟いた
「こいつは...七色の剣とブラックソードを持ってる自分...ってことは、決戦前の自分...」


そうじゃ、主なら軽く倒せる筈だーー


そんな無茶苦茶な...あんときの俺はーーー
記憶をたどっていたが、どうもおかしい...
ある筈の記憶が、無かったような記憶にされている
つまり...映像が途切れ途切れ流れてる様だ


『思い出せない...何故だ?』
貴様のいた世界はとうに滅んでいる
元々貴様は、この世界では生きていない
歴史上として...何らかの力で貴様は居るはずもいないこのーーー世界の果てに来た


夢として語り継がれた偉人よ、存在すらしない世界にーー
『おい?今何って言ったーー?』
......
『黙るんじゃねぇよ、夢?存在すらしない世界?世界の果て?語り継がれた偉人?何抜かしてんだ?ハナから、俺はあの世界に居たんだ。夢見たいな存在しない人物?今目の前に俺は居る、そして未来に来たこの場所に飛ばされたあんたの言いたいことは...歴史を狂わすなって事か?それとも...今すぐ消えろって事か?』
失言したな...じゃがーー
『御託なんていい、てめぇを倒せば済む話だ!』
怒りに満ちていた空翔、静かに剣をなぎ払ったーー
風圧が、自分の分身に襲いかかった
『イミテーションだが、カスだが影だが知らねぇが...ぶった斬るぜ!』
自分の分身が、空翔に襲い掛かってくる
剣技の打ち合いが始まりその威力で床が亀裂がはしる


ちっ...七色の剣、攻撃範囲が半径10m以内
かわせても半径に入っていれば連撃される
とんでもなく厄介な武器だぜ...


すると自分の分身が、いきなり力強くなぎ払った
吹き飛ばされた空翔は壁に激突した
起き上がり、再び前を向いた時だったーー


何かが横切って、壁にぶつかった
それを見て後ろを振り向く空翔、壁と床に縦に一筋の切られた線が見えふと思う


この技は...最後に決めた二本の衝撃波の似た技だと?
野郎、それを片手だけで放つ...ちっ、災厄だな


気を取られてるうちに七色の剣を投げ飛ばして来た
それを反射的にかわした空翔、すると自分の分身はブラックソードを振り回してなぎ払うーー
『舐めんな...!』
打ち壊した瞬間、何故か身体のあちこちから切られたような跡が浮かび血が吹き出すーー






何が起こった...?
打ち壊した瞬間...身体が切られたのか...?
こんな技...俺は持ってないぞ...


ゆっくりと近づく自分の分身に、やや苦笑いを浮かべながら立ち上がる
すると、気配がいきなり消えた
そして空翔は背中を切られたーー


居るのに居なくなる...?
意識すら外せる...のかコイツ
だが、まだ甘いなーー


倒れる数前、自分の分身の腕を握る空翔、そして剣を突き刺したーー
たが、刺した方の手から血が床に落ちる
そして自分の分身に突き刺した場所にバリアーぽいのが貼られていたーー
『な、なんだこいつ...本当に俺分身か...?』


空翔は、そのまま蹴飛ばされてしまう
受身をとったのだが、既に視線の先には自分の分身の姿がなく背後に立っていた
そのまま、背中ら血が吹き出すーー
空翔は床に倒れ込んでしまう


くっ...そ...そんな...技なんて...知らねぇ...っそ..
自分の分身の姿は、剣を持ち替えて空翔を突き刺そうとする素振りを見せたーー




その時、同時に頭に過ぎるーー
それは紛れもなく修行していた自分と師匠の渚ーー


『だから言ったじゃないスカ...』
『ぐっ...マジなんだよ、かわしたと思えば攻撃されるし...』
『飽くまでも敵から目をそらすからそうなるんッス、筋通りに王の剣への筋はあるっスけど...これじゃ足にも及びませんってところっスね』
『だからなんだその...王の剣って奴は?』
『知らないっすか?冗談半分っすよね?』
『てめぇ、ぶん殴るぞ?』
『ーーースッよ』
『あ?何って言ったんだ』
『だから、ーーースッよ。』
なんだ...その言葉の部分が、聞こえない...?
『その顔だと、その部分の言葉だけが聞こえない見たいっすね。仕方が無いっすよ、まだ力が目覚めてないっすからね...たがらこうやってーーー』
空翔の目の前に現れて渚は容赦ないなぎ払いを空翔にぶつけた
壁に強く衝突した空翔、そして渚は話し出す
『ギリギリって時の感に思い出してもらう、僕が手を抜くと君はいつも御託を並べる。そんなんで何が守れるって言うんスカ、ハッキリ言えばヒーローなんて憧れなんて持つんじゃない遊び半分で守るとか容易く口にするな』
『るっせぇな...そんなつもりじゃーー』
すると、渚は更に空翔に追撃を行うーー
『こんなもんスカ?本当の君自身の実力とかなり反りに合わない、君の映る剣にはやる気の無さと負の感情が写ってる。何をそんなに恐れてる?精霊に力を借りる、だけど殆どが精霊に呑まれてしまう。殺し合いなんてやったことが無い、シロウトには出来ない、誰かを死なせたら怖い、自分は死にたくない...とか下らない感情がその剣と交えて伝わってくる。その程度で僕自身がっかりさ』
『な...なんだと?』
『もう一回言う、君には失望したってね』
渚に勢いよく切りかかった空翔、渚の剣とぶつかり火花が飛び散る
『もう一回言ってみろよ!』
『だから、君にはうんざりさ...今の剣だって迷いがある。それに刃が壊れてきてるだろ?』
空翔の剣がどんどん削られて、そして折れてしまい切られてしまう
『がっ...は...!』
『剣の押し合いなんて、力任せじゃあ勝てない』
その時、自分の中で何かがざわめく
くそっ...また...だ、またアイツがーー
『......』
『ぐ、グオァァァァァァァァァァ!!』
『これは...まさか本当に覚醒するとは...!』
渚に向かって突進してくるーー
渚は、武器を持ち替えて反撃体制したが
姿が一瞬で消えて気づけば背後を切られてた
『ぐっ...僕一人じゃ無理っすね...』
渚は、胸についてる無線機を手に掴み喋る
『事情が変わった...援軍頼む』
『...転移衆で構わないか?』
『これじゃ持つか持たないかっすね...彼自身の戦いですがそれを抑えるのには僕一人じゃ持たない』
『了解すぐに手配しよう...』
剣を構えて渚は、衝撃波を二発放った
『!?』
片手で2発とも破壊されてしまう
こりゃ、時間稼ぎも...持ちませんな...
でも、これで彼は...高みへ一歩踏み出せる
あとはお前次第だな...超えろ精霊達を...そして自分自身を飲む込み喰らい尽くせーー


『......』
空翔は、見渡していた...見た事も無い荒野が広がる
そしてその場所に呆然として立ってる自分が居たーー











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