Re異世界転生から始まる良世界攻略

双葉エレン

敵の援軍と迎え撃つ仲間達

我れながら思った、ミミって家系が魔法使い...高度な魔力を使う《炸裂魔法》はそれなりに時間が要する筈なのにーー
この子は、それはたった数分でスペルを一瞬で解読して唱えて放った
結果オーライだったが、ある意味反則級の炸裂魔法を覚えていた自分が凄いな...
自分を感心しながら歩いていた空翔はそのまま、何か踏みつけてしまった
『ん?なんだこれーー?』
手に触れようとした瞬間、なんかのガスが漏れて空翔の全身を包み込んだ
『ゲホッゲホッ!?』
息が苦しくホコリっぽい訳でもなくーー
何かが入り込んでくるようなそんな感覚が襲って胸が締め付けられてる様な感じだ


『なにこれ...?』
『コレはーー?』
と口を揃えるかのようにその煙を眺めていたミミとアリス達だったがーー
その煙が、全て消えた時に空翔がいた場所と思われる所にーー
一人の女性が胸を抑えて立っていた
もちろん二人は、あの黒いコート来た人物は奴しかいないのはわかっているがーー
なんか一回りほど縮んで、髪の毛がややセミロングまで伸びてあのコートが...大きくなっていた!
『ん?なんか、身体が軽くなった気がするーー?』
二人は、口を開けたまま唖然としていた
空翔は、身の回りを確かめ始めた
あらゆる場所を見て触れて、そして一回一息ついて静かにつぶやく
『...ない、アレが消えたってことはーー』
地面に両足と両手を地面につけて下を向いたーーー
どうやらかなりショックだったらしい
声まで女の子で見てる景色も一つ低い、体つきも軽くて細いし付いてないものまであってなかったりしてーー
心が折れるって言葉はまさにこれだった
近代科学が進歩したとしてもだ、コレは...余りだろーー
『なんか、転性おめでとう...』
『なーんて呼ぶかな?空翔だしエアミスでいいんじゃない?』
『お前ら...人の傷口に塩を塗ること以外出来ないのか...?』
『塩じゃなくてわさびだ』
『痛過ぎるから、これ以上は傷口開かないで...頼むから優しく扱ってください』


と言ってるうちに、早くも援軍らしき集団が近づいていたーー
『私女だから戦えないわ!』
『何言ってんだお前!?』
『悪ふざけは、これ以上出来ない見たい...』
相当な数が、こちらに向かって来てるのが目に見えた
あれだけの大軍を三人で立ち向かうのは難しいーー
だが、空翔...いやエアミスは少し笑っていた
動じるところが、好戦的な眼差しで見つめていた
容姿が変わっても中身わ変わってない、どんな敵だろうとーー
自分の手で救わなきゃ意味がないからだ
『ミミ、1から魔法スペルを並び替えて読んでみろ』
言われた通りに、スペルを並び替えて唱えてみた
何と、一直線に火の竜巻が大地を走りながら大軍に直撃させた
そんな光景を見ていたエアミスは、確信した。ミミは、特殊な家系で魔法自体を作り出すことが出来る...あってはいけない異魔法使いーー
普通ならできないスペルだって、すぐに魔法にしてしまう...無限大の魔法辞書を背負ってる様なもんだ
かつては、その家系は消えた筈だったが今こうして現れたってことは...
世界を救う最後の手段と言うべきなのかー
そして、アリスの方を向き肩を掴んで話す
『アリスにしか出来ない技がある、だが...一発で成功する訳でもない失敗したら自分が傷つくがやってみる?』
その眼差しは、何処か確信で満ち溢れていた。もちろん断る理由もなく、肩に掴まれた手を弾き落として違う方角を向いて話す
『わ、分かった。でも条件がある』
『何だ?』
『絶対に死なないって事を私達二人に誓って!』
『あぁ、死なないって約束する。』
『簡単に解釈されちゃった、でもお前のその強さだったら嘘はない...』
エアミスの方を再び振り向き頷いた


エアミスは、一通り武装術って言う魔法が使えない人向けの技を教えた
対魔法や対能力者など...様々な剣技や銃技などを複合させた武装術、上級者技となると自分にかなりの負担が来るので失敗すれば二倍の痛さを受ける
だから、失敗しないように教えるしかない
『違う、そこはそうじゃ...』
『えっ?』
エアミスに、斬撃の嵐が吹き荒れてたーー
『うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』
時間を稼いでるミミだが、流石にきりがない敵の大群に少し折れかけたーー
その時、死角から槍のような物をミミに投げ飛ばしていた...その数は数百ときかない本数が空中を飛んでいたーー
ミミが、気づいた瞬間眼前に刃が目の前まで迫っていた
このままじゃ...串刺しにされちゃう
防御魔法が間に合わないーー
冷や汗と焦りが複雑に交差した瞬間、一人の女性が眼前に現れて呟くーー
突雨五月エクストラ・レイン!』
数百本の槍のような物を的確に打ち抜いて壊していくーー
まるで雨のような速さで、音もなく静かで無音な空間を作りその一瞬を秒殺する様な突きが炸裂していた
『怪我はない?』
まさに戦場を生き抜いた証の勲章が光ってる、その立ち姿は凛々しくどんな敵でも立ち向かうようなそんな感じを漂わせている
甲冑を着てるのにありえない速さ、それを感じさせない髪の長さがなかなかマッチしてる
『助かりました...でもなんで私を助けたのですか?宿敵のはずですし、本来なら見殺しするべき場所だったはず...何故ですか?』
ミミの発言に、少しだけ静まり返る
そして、ライナが口にした
『理由は、今この状況で...同じこと言えるかしら?』
この意味が何を示してるかというとーー
今の戦いに敵も味方も関係ない、ただ同じく生き抜こうとしてる目的は同じだから争ってる場合じゃないーーってことに繋がる
ミミは、少しだけ胸をなでおろした
そして、静かに呟きながら唱えた
《リオ・ア・カリバー》
ライナの傷口が消えて無くなったーー
不死属性に近いあの謎の生物からの攻撃を受けたのを庇いながらさっきの技をやっていたのをミミは見ていた
『いいの?』
『うん、貴方ほどの人が死なれては困りますし...彼も同じです』
ミミの向く方角、エアミスとアリスの剣技してる所を向いていた
だが、ライナは目を疑っていたそれはーー
『彼...?あの黒いコート来た子...だよね?』
そう、空翔かれが女の子になった事を知らないーー
見知らぬ女の子に、不自然な眼差しをしてみていた
『はい、まさか女の子になっちゃうなんて...』
『はぃ?!』
『あ、ライナは知らないですよね...彼謎のガスに塗れてから女の子になっちゃったみたいで...』
『なっちゃったって...ありなの?私より胸があるとか認められないけど...』
ライナ胸は、まな板同質物だ
髪を短くすれば男と勘違いされやすかった為長くしたらしいーー
『敵来ちゃいますよ!』
『...あの軍隊を蹴散らすよーー!』
『へっーー?』
ライナはミミの腕をつかみ先陣へと、走り出した!
ミミは、悲鳴あげるよりも目を回した方が先だったーー
速過ぎるし、扱いが雑すぎる訳だーー


大軍に勝つすべがあるのか、分からないが今はーー挑む以外何も無い





















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