Re異世界転生から始まる良世界攻略

双葉エレン

謎の襲撃者

ここ数日間、俺は……無駄に木の棒を振っていた
理由は、自分の力が使えないのもあるが……反面は違う
「君、自分の力に頼りすぎてない?」
「はぁ?何突然そんな事言うんだ?」
「あんな意味不明な敵を、能力とかで倒すって考え方自体がおかしいって思うのだけど」
「んな事言っても……元々その力で敵を倒してきたんだしなぁ……」
「その力は、あくまでも終わった世界の話で今は……何もかもが消えて何もかもが無くなった世界よ。この言ってる意味わかるかな?」
それくらいは分かってるつもりだ、頭では理解しているが……体がそれに馴染んでいない
素で闘わなければいけない……これだけ厳しい現状を突き付けられた訳だし何とかしなければいけない
力はこの世界では滅んだと等しい訳だからな……
「駄目か……この技も能力なければ使えないのか……」
木の棒を地面に突き刺して、前屈みをした……
やはり草木だけは生茂るが、人気が全く感じられない
そんな場所ばかりが広がる大地の先になにやらぼやけた白い塔見たいの視界に入る
ああなる前には無かった塔だ……何だろう、何かに呼ばれてるような感覚は一体……?
空翔は、刺した木の棒を抜き取り肩に乗っけた
そして、なぞの塔見流すような感じで振り返ると眼前に現れた謎の人物ふたりが写る
「お前……」
「誰だお前ーー!?」
謎の人物の1人が剣を抜いて空翔の首目掛けて切りつけようとしたーー
「待て!今こいつを殺す時じゃないだろ!」
首筋ギリギリで剣の刃が止まる
「おい、お前に聞きたいことがある……こいつ知らんか?」
一枚の紙を取り出した謎の人物……その上に書かれていたイラストの人物は、紛れもなくデッドアーガスだった
しかも名前が、タイムロスト・ライカと書かれていた
だが空翔は、そんな人物の名を知らない
「悪いけど知らないな……この武器いいな」
「本当にか?」
「あぁ、知らんとも」
二人はにらみ合い、そして息を呑むような速さで二人は動き出した
空翔は、部下と思われるやつから武器を取りそして顔を蹴飛ばし斬りかかった
だが、向こうの人物はまだ避け無いーー
刃が顔ギリギリまで避けようともしない
そして、ようやく抜いたと思ったが速すぎて捉えられなかった 
空翔が地面に足をつく頃には、後ろを振り返っていた
「帰るぞ」
「おい、待てよ!」
「動かない方がいいーー」
「はぁ?なにいってーー!?」
胸あたりから斜めにきられたんだろうか、その周辺から血が少し吹きそして垂れたーー
「マジかよ……冗談よせっ……よ」
「切られてることすら分かんないんだからな……まぁもう遅いけどな」
空翔は、よろけかけたが剣を地面に突き刺して倒れないように支えた
「お前……しつこいな。」
「悪いな……案外……タフなもんだからさ……」
「時期に死ぬやつが何を……」
部下の顔に肘を当てる謎の人物
「おまえの目は節穴か?あれだけの深い傷を負わせたのにまだ立ち上がる……とんでもない精神力だ」
そして、空翔に目掛けて謎の人物が再び突撃してきた
速い、自分の目じゃ到底追いつけない
だけど、奴に一番の弱点があるそれがーー
「さらばだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
空翔の心臓目掛けて放たれた突き攻撃を、奪った剣でカバーしたが破壊されてしまう
そして少しづつ近づいてくる剣の矛先を木の棒で打ち下ろすーー
「なっーー!?」
そして空翔は木の棒を再び構え直して、謎の人物の顔に強く打ち付けた
謎の人物は、大地を転がりそのまま古い建物に激突した
それと同時に空翔に無数の切り傷が現れてそのまま倒れ込んだ
「誰が……さらばだ?まだ負けを認めてねぇ……ぞっ……!」
その後継を部下と思われる人物がただ呆然と驚いていた
古い建物から、ゆっくりと出てきた謎の人物……
「いてて……あれが剣だったらまずかったな……」
「ライナが……一撃貰うところ初めて見たぜ……」
「あぁ、私も初めてだ……無敗だったがまさかこんな貧弱に負けるなんてな。この世界もまだ捨てたもんじゃないな」
「こいつどうします?」
「一応参考人として連れていくか……担げフリーダム」
担ぎ上げるフリーダム、そして歩き出した瞬間だった
ライナに向かって落ちてきた折れた木の棒が的中した
そのまま大地に倒れ込んでしまう
「余計な物がまた一つ増えた……」
2人を担ぎ上げた状態で、何処かへと走り去った









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