Re異世界転生から始まる良世界攻略

双葉エレン

#0041夏の日の出来事Ⅲ

薄気味悪い所を歩き次第に少し狭くなる
道幅が変形して歩きずらくなってきた
水滴が落ちて肩に跳ねる
階段を下ること1時間くらいの事だった
「ねぇ……まだなの?」
「まだだな……」
壁に手をつけながら歩く十百香
そのさらに後ろから歩くグラサン
それを見かねて空翔は、話し掛けた
「歩く気ねぇのか?グラサン?」
『誰がグラサンだ!』
三人のペースが次第に落ち始めていてーー
三人は息の根が上がっており脚が生まれた子鹿のようにガクガクしていた
大して俺は、何ともないのだが...
「先輩が……速すぎるのです……」
いや、別に早くないし...普通だよ
って位のツッコミが出来るくらい余裕だった


後ろを振り向いた空翔は、あの2人組は殺気が滲み出だしながら不敵な笑みを浮かべていたのだーー
「な……なんかやばくない!?」
『空翔、アレはゾーン!』
『ぞ、ゾーン...?』
『ゾーンとは...ある意味そう言った場合と方角がおかしくなった現状みたい』
『意味がわかんねぇけど?!』
『要するに...説明しずらいって事だ!って逃げてる?!』
説明なんて聞いてられるか!ただでさえ、この薄気味悪いゾーンから早く離脱いてぇんだよーー!
すると、なにかに足を捕まれた気がしてそのまま倒れた
足元を見ると、なんか呪符みたいな布が一直線に逃げた道に落ちていた!
「な、なんであたしを置いていくのよ!!」
『くっ、お前卑怯だろ!』
目が赤く光る何かが近づいてくるーー
「なんか、なんかくるぅよ!」
『お前なんか、発言おかしくないか?』
空翔の頭を右手で押して疾走した未来
地面にめり込んだが、やり切りで抜いた
空翔も慌てて未来の後をつけたがーー
み、未来のダッシュが速すぎて追いつけねぇ...
アイツの背中にブースターでもついてんのかよ
後ろから不気味な声が響き渡るーー
「待てーー逃がさんぞーー」
『な、なんか妙な声が...気のせいだよね!?』
その声が響き終わると前方から黒い煙が満ちてきた
「なっ……なんだぁぁぁぁ!?」
空翔は黒い煙に巻き込まれたーー
ブラックアウトしやがった...これだと動けないなーー
「アレ...空翔?』
空翔の後ろから聞き覚えがある声が聞こえた
後ろを振り向くとさっき先陣を切って走ってた未来の姿がーー
「道間違えたのか?」
「えっ、真っ直ぐ走ってたから...道に迷うはずがないでしょ」
再び未来が横切っていた、しかしまた同じ場所に立っていた
『な、なんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?』
すると不意にケラケラ笑い出すグラサンーー
「気持ち悪いタイミングで現れやがった...で、何がおかしんだよ?」
「我、無限ループにようこそーー一生出れない抜けられない暗黒のループーーぎゃハハハハハハハハ!!」
『へー、無限ブースターパックだってよ未来?』
『ふ、そんな怪奇現象なんて非科学的にありえない』
『いや、カードの話』
『あ、そっち?』
『うん』
『......(二人は顔を見合わせた)』
無限ループって何それ美味しいのそれ?
結論的に、非科学を認めたくない系2名
多分頭がやられたんだろう...小隆太ーー
「未来、こいつの頭を軽く割れそうな物理的ななんか無い?」
未来は声に反応するかのように探し始めた
「何も無いよ?」
「あるだろ、岩や大石とか...」
すると、未来はなんかノートらしきものを拾って空翔に見せた
黒歴史書デスノート……?」
ノートを開くと書かれていた文を読む
使用時、注意点
1、カメラは固定
2、ノートを開く
3、カップラーメンにお湯を注ぐ
4、特になし
5、パンツを履く(女性物)
6、夏に忘れた...あの思い出ーー
ってなんかやばくて危ない匂いがするけど?!
未来は、空翔からノートを取り上げて地面に叩きつけた
「とりあえずさ、真面目にやろう?」
「......(ゴクリ)」
未来の眼差しはガチだった...怖すぎる!
視線を逸らした空翔の足元に何故かあった1冊の本を見つけてーー
本を拾い上げて中を見て笑う
「あーはははっ……なるほどねぇ!」
『あん?何笑ってんだ?』
『すまん、これ...』
この本には未来の名前が書いてあったーー
誰がこんなところに置くんだよって感じに青褪めた顔をする
「未来って以外に...ねぇ」
これは、完全なる黒歴史書ブラックデスノート
「う、うるさい!」
「へー」
『な、何よ変態野郎!』
こんなやりとりで、小隆太のグラサンが消失しかけてた
意味がわかんねぇけど、グラサンによるグラサンの為のーー呪いだ
「消えそうだな...」
『ふん、あと一夏すればまた会えるさ』
『しゃ、喋った!?(未来&空翔)』
『喋るさ、俺は...太陽を滑る男だぜ?』
グラサンを光らせたまま消えていったーー
黒歴史書ーー通称デスノートと呼ばれる禁書ーー
その本を握ったり又は過去に触れたりするとその人の黒歴史が浮かび上がってくるっていう都市伝説の一つ
それを読まれた場合その人は恥ずかしくてこんがらかってしまい挙句に死に至るケースも……そんな禁書がこの海底都市ブルーハイに眠っていたとはーー
っつっても、ただの弱点ノートにしか過ぎないけど
「ん……?」
小隆太は目を覚ますまで石の上に置かれたまま放置された、十百香は空翔が背負って歩いて洞窟を進んでいた
「お、おぉ?ここは...何処だ?」
何でここにいるのかさえ忘れてしまったようだ
『あれ...?俺の新しいグラサンがない...?』
まぁ、こんな流れで彼は置いときます
『空翔、いいの?』
『何が?』
『彼』
『知らない、一応見張り居たみたいだしさ』
『...?』


道を歩き始め小さな水穴を飛び越え……たどり着いた大きな滝ーー
あまりの大きさに圧倒されてた
「なっ……なぁここを潜るんだよな……?」
滝つぼの中を通りこさないと本当の海底都市には辿り着けない
ここはあくまでも、海底洞窟だ
道無き道を進む以外、先に進めないー
「ん……?」
十百香がゆっくり目を開けるて、周りを見渡した
「未来先輩?私ーー?」
『ん?気を失っていただけ』
『んー、そうなんですかーー!?』
目をぱちくりさせて空翔の背中を見つめてーー
「わっ……わっ空翔先輩いぃぃぃ!?」
慌ててたのか、背中ら落ちて尻餅をついた
『いたい!』
「ほらー、だから言わんこっちゃない」
こうなる事は、想定はしていたけどーー
これはかなり想定以上だ!
『なーに、ニヤついてるの?』
『へっ?』
『ほほぅ、空翔って後輩に弱いんだ?』
『ぎ、ギクッ』
『そんなんですか?』
『い、癒そうゆうわけじゃ...』
『さっき口からギクッって言った地点でそうみたいね』
『く、屈辱だ...』
滝つぼを三人は黙って見つめていた
あれに入るのはかなりの度胸がいる...
『えっ?』
未来は、ためらいもなく空翔の背中を押したのだ
『ぇぇぇぇぇぇぇぇ!?』
『まずは、男からでしょ?』
そのまま滝つぼに入って行ったーー
水流がかなり乱れていてバランスが取れない
そんな光景を二人は上から眺めていた
『...混ぜられてる』
『大丈夫ですかね...あれ?』
『不死体質だから大丈夫よ』
『でもあれ...もがいてませんか?』
『気のせいよ、気のせい』
『......』
十百香は、準備運動をし始めた
『十百香、飛び込む気じゃ?』
『もとは、私が発した発言がこうなった訳ですし...責任取りに行きます』
そのまま滝つぼにダイブした十百香ーー


ぐおっ、息が持たねぇよ!
水中の中にいて数十分経過、流石に厳しい状態となった
死ぬ...、でも死に戻りみたいな感じの不体質だから死んでも問題ないけどーー
流石に次目覚めた時が水中はキツイ!
水流が空翔の泳ぐいく手を塞ぐかのように逆らうーー
ヤベ...もう、息が続かね...よ...
水中の奥底に沈んでいく空翔ーー
「先輩!」
十百香は空翔の手を掴もうとしたが、一歩届かないーー
この、水流と水圧じゃ身動きが取れない
なら、この魔法でーー
無効空間エアルーム
水圧と水流が関係なく遮断された空間を作り空翔の手を掴んだ
息をしてない...人工呼吸って方法があるって言わいる...あれを行う訳ですよね...?
十百香は、赤面になってしまいそのまま空翔を陸へとぶん投げてしまった
空中を舞う空翔をほへーとして眺めていた未来ーー
それがどんどん未来の方へ近づいてくる
『へっ?うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』
『ぷはっ!未来先輩...大丈夫ー!?』
十百香が見たのは、未来の上に乗っかった空翔の唇と未来の唇が重なり合っていたのを目撃してしまった
自分でも理解はしていたが、そうゆう状況になるのは想定外だったーー
『き、貴様...!』
未来は空翔の腹を思いっきり蹴飛ばした
『はわわっ...』
『と、十百香...これは何の腹いせだ?』
『ふぇ?ち、違いますよ...たまたま投げた先輩が未来先輩に乗っかっただけじゃないですか』
『そ、それはそうだがぁぁぁぁぁぁぁぁ、こんな奴にふ、ファーストキス奪われて何も嬉しくないんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
空翔、水中で浮かんだまま救出されず
時間だけが過ぎていったーー


「光の反射ライトローズです……この滝つぼにはそのような魔法が唱えられてるようです」
『へぇー、スゲェな...』
水中で地上と代わりがないため、多少錯覚が起きる
水中から上を見開けるとなんか不思議だな...
でさ、なんか二人共目を合わせてくれないんだけど
未来は、なんか顔の頬が少し赤いし
十百香は、なんか下向きっぱなしだし
なんかおかしくない?
「なぁ」
「な、何よ?』
『なんかあったか?』
「な、なんてもないわよ!」
『そ、そうか...?ならいいんだか...』
一つの大きな抜け道が目の前にありそこを歩きながら進んでいく
魔法は、周りにも補助効果もある...だからこうゆうできないような事も出来るわけだ
「よっ...」
たどり着いた海底都市の風景ーー
「すごい場所だな、まるで秘跡かなんかたな」
「こんなぱ所が言ったなんて...」
「凄いわ、別荘にしたいくらいだよ」
『や、やめとけよ...』
どうやらドーム状になっており目の前には塔らしき建物と市場が盛んに盛り上がっていた
陸に上がる3人ーー上を見上げると青く光る太陽とそれを多い尽くす魚の群れーー
「まるで水中の中を眺めてみたいだな」
『まんま発言ですよね...それ』
『いいんじゃない?馬鹿空翔ぽくて』
『トゲがある言い方やめていただきたい...』
砂浜を歩きながら神殿ほうめんへ進んでいく
「なんか、走りたくなった...」
と言った瞬間とっさに走り出す未来ーー
「あっ……独断行動はやめてくださいって言っても、もうあそこまで……行っちゃってますね」
「まぁ、未来の性格だと普通だよな」
空翔は、その背中をただ黙って見つめていた
『先輩、走りませんか?』
『いや、俺はいい...保護者ポジョンだから』
『えー、なんですかーそのポジション』


いろんなことがあったが、やっとたどり着いた地下海底
いろんな疑問が湧くが、まぁそれは置いといてーー
とりあえず楽しもうかな?

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