魔法の世界で、砲が轟く
第十一話 大規模召喚と出会い
「能力についてで相談があるだぁ?」
 訓練の始まるときに、真一はキンニクに臣下の礼を取りながら、
「私は軍人を守が兵器を召喚することができ能力がございます。故に、軍隊を召喚することも可能であります。ただ、その軍隊の維持、および整備などは能力の範囲外でありますゆえ、そこら辺に関しましては国王陛下の方でお願いしたいのですが」
そうキンニクに具申する。
「つまり、王国の兵力をお前一人で増強できると言うか。ずいぶんと大層な能力だが、軍人とはお前達の世界の者か?」
「はい。ただし、兵に関してはこちらで指揮させていただきます。そちらの軍と混ぜては指揮系統が混乱いたしますので。もちろん作戦目標に関しては、そちらで指示してください。この兵は剣や槍、弓矢などを装備した者たちでございます。必要とあらば、将軍達を呼び寄せることも可能です」
「わかった。これは俺の一存では決められんから国王陛下に伝えておこう」
「何卒、よろしくお願いいたします」
「で、その格好は何だ、真一」
「これは我が世界の有名な軍師が着ていた着物にございます」
「それで訓練にのぞむと申すか、貴様」
「これは気持ちの問題にございます」
「そうか。それは素晴らしい。では…」
「おい、あいつまだ腕立てやっているぜ。しかもなんだあの服」
「教官が良いと言うまでやっていろだとさ。あの服は勝負服らしいよ」
この日彼の部屋に帰る姿を見た者はいない。ただ、次の日彼の部屋から恐ろしいうめき声が聞こえたという。
「真一、お前の意見が通った。城の庭で召喚しろ。兵力は1万、将軍もつけろだと」
「分かりました」
「それでは召喚を始めさせていただきます。将軍は李典という者です」
「武器は騎馬隊2千、盾隊1500、歩兵5千内、槍が2千で剣が3千です。弩隊1500という兵力になっております。弩とは弓を新兵でも使いやすいそうにしたものと考えてください。武器はこちらにございます」
「分かった。では、始めろ」
「李典および、一万の曹操兵よ、出でよ」
すると霧が発生し、中からたくさんの兵士が現れた。
「李典以下1万の軍、ここに参上いたす」
 そこで早速事情を説明し、無事協力を取り付けた。
 李典
字は曼成 曹操に仕える。文武共に優れ、数々の戦いで功績を挙げても謙虚な姿勢を崩さなかった人物である。
その晩
「策はうまくいったな。後は、王国があの兵力をどう扱うかだ」
「そのためにも軍師を一人呼んでおこう。」
「そうだな。司馬懿はどうだ。三国志一の名軍師だし」
「それが良いな」
真一達は呼ぶ軍師を司馬懿に決定した。
「司馬懿よ、出でよ」
「司馬懿、ここに参上した」
 男にしては妙に甲高い声がした。真一達は四人して顔を見合わせ出てきた人物の顔を見た瞬間に驚愕した。
「「「「女ぁ?」」」」
そこにいたのは背の小さい大きめの服を着た黒髪の美少女だった。
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