とある能力者と無力者の消失記憶

双葉エレン

第3話 能力テスト

3月の末、まだ春休み期間中に起きた学校の育成改善に見事に巻き込まれた白亜樹。
家宝が消され強行寮へと入寮……ここ数日はろくに休めずバタバタしていた訳だが
まぁ、それまではいいとして……だな。
今まさに自分がやってる事にある意味無謀かもしれない
この……修復作業と、定期能力訓練が見事にマッチングして手を止められない訳だ……つまりだな今の状況は…行ったり来たりすると言うエンドレス状態だ
「能力ねぇのに……あんなものを振ってどうするんだ俺……」
よく分からないが、ただの棒見たいな奴を握るだけで反応して振り落とすと風圧が巻き起こるらしくそれを計測するテストらしい
ちなみに俺が握った時は無反応で、振り落としても何もない
あっ、完全空気化したな俺……って人生の中で一番感じたかもしれない
「はぁ……パソコンにデータをっと……」
椅子に座りデジタル式ボードを打ち始めるとー
騒音とともに混じり声が聞こえ始めるーーー
「白亜樹君ーーー出番来たよ!」
「蜜柑だと……!?」
やはりドアを破壊して突入する、その扉が今度は白亜樹の頭上をすり抜けてパソコンへとダイビングを果たす
「ああああああああああああああああ!!!」
「あっ、またやっちゃった……」
「俺の……俺のマイデータがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!メモリーごと破壊されたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
絶叫を上げられずにいられない白亜樹、すると蜜柑の後から現れた白雪が部屋の中に入って呟く
「それ、私が直してあげる……貸して。」
ここに来て、女神級の神対応の白雪を見て思う
眩しすぎる……この幼い上に神対応、この子出来すぎだ!
「白亜樹君……なんかゴメンね」
「い、いいよ……いつもの事だし……それに白雪に任せても大丈夫そうだし。」
小さな希望でもあるが、彼女にかけるしか今はない
それが正反対だと……死ぬけど。
訓練所の中に入り、再び秋雨と見合わせる
「おー、来たかアニオタ……っと確か次の課題は……これか」
また妙なあだな的な感じに呼ぶ秋雨をちょいイラッとする
目の前に現れたのは……銃見たいだ
しかしこの型は、実弾ではなく能力で打つタイプ見たいだ
能力の基礎時な部分はすべて意思やその特定の場所の集中力で放てるらしく、この機械も又それを測定するためだと思われる
ただ、無能力者に関しては……実弾が基本だが彼は違った
「秋雨先生、電磁銃使ってもいいか?」
「あん?敬語どうした、別に構わねぇが壊すんじゃねぇぞ……これたっけぇんだからよ。」
制服の裏側に隠していた2丁の拳銃……
それを取り出しシステムと接続してデータを目視する
白亜樹が、データ目視と調整してる時……一人の子がその2丁の拳銃をじーっと眺めて呟く
「DK3006型だ……かなり希少価値の拳銃が2丁……」
ん……なんだか視線感じる気が……?
「じーっ……」
「うわぁっ!!?」
なっ、なんだこの子は……いきなり眼前に現れたぞ!?
だが、少女は明らかに白亜樹の拳銃を眺めっぱなしだ
白亜樹は、少し参ったような表情を浮かべたながらつぶやく
「ね、ねぇ君……そんなに見つめられると……ミスっちゃうんだが……」
「私を空気だと思ってください!」
「いや、空気になるレベルじゃないからその眼差し!」
「むっーー、しょうがないですねぇ……また後で話しましょ」
そう話して、その場所を立ち去る少女の背中を見つめて思う
なんかやばい奴がいたと……


2本の拳銃を手に持ち構えた、そして一発目をうち放った瞬間
壁がへこんでしまった
垂直に打ったわりには威力が低いことに気づく白亜樹
外傷にダメージを与えられて無い分、威力が半減されたっと言ったところだ
ため息しか出ない、そして全てを終えて訓練所から退室した白亜樹するといきなり待ち構えていた少女に声かけられる
「君、その銃……どこで手に入れたの?」
「またお前か、さぁな……知らないあいだに持っていたとしか言いようがないかな」
「ふーん……ねぇ、ちょっと貸してくれない?」
「いやダメだろ。」
「えー、ケチだな……」
少し会話が途切れて間合いが空いた
「そういえば……名前なんて言うんだ?」
「私?氷上彩衣里そうゆう君は?」
「白亜樹空」
するとタイミングよく、紙を片手に持ち現れた秋雨
そして2人を見つめて数分後、話し始めた
「あー、悪い空気読まなかったよな?青春の邪魔しちゃいけねぇ……退散部隊起動して後で無差別にハード自主トレさせるから」
「何勘違いしてんだバカ教師!(二人の声一致)」
「おーこわこわ、あの暑い眼差しは間違いじゃなかっという事だな……うんうんワカッテル。」
「なっ……!?」
顔を真っ赤にする彩衣里、そして体から冷気が溢れ始める
そして、秋雨は白亜樹に話しかけた
「上手くやれよ!」
「だ、だから何の勘違い……」
なにやら背後で壁が破壊される音が響く
二人は後ろを振り向くと、ゆらりとゆっくり歩いてくる蜜柑の姿がーー
そして、なにやらブツブツとつぶやいてるようだ
身の機器を察した白亜樹は、秋雨の背中に隠れた
「なっ、てめぇずりぃぞ!先が短いやつに譲れ!」
「ふっ、悪いが譲れない……こうゆう時は奥行と先が長い若いやつに譲るべきだ」
「てめぇは何でこんな時に限ってとんでもなく正論と口調変わってんだよ!」
二人が揉めあってると、寒気と殺気に当てられ動けなくなった
凍りつく足と破壊音がたり響くーー
無論、結果的にふたりは病気に搬送された


ちなみに、白雪は……直し終えたことを知らせようとしたが、運ばれてる2人を影からじーっと眺めていたそうだ……

          

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