とある能力者と無力者の消失記憶

双葉エレン

第2話 寮長の考え

「おいおい、俺の存在を忘れて大胆なことするな」
「あぁ……家宝たちが……ゴミクズ化になって……」
完全に存在を感じ取れてない白亜樹の後ろ姿を見て
背中にそっと手を当てた
すると、何やら焼けるような熱さを感じ取った白亜樹
「熱い……とうとう、焼きが回ったか俺自身が。」
現実的におきてる熱さすら認めようとしない精神
これは重症と判断した男は、背中に火をつけた
「熱……?いや何か服燃えてる……えっ?」
今頃我に気づき、床を転がり始めた
燃えてる体の火を必死に消そうとするが
「消えねぇぇぇぇ!!?ああああああああああ俺が萌えてる……って意味が違っ……熱ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
すると耳を突き抜けるようなパッチングの音が鳴り響いたと同時に体の火が突然消えた
白亜樹の目の前に黒い靴を履いた人の姿が見えた
「てめぇ、いくら精神的ダメを受けたからって俺の存在や自分自身の状態を把握できねぇのか?」
どこか聞き覚えがある声だ、顔を見あげるとどっかで見覚えがある男の姿だった
「お前……あの時の……?」
「おう、名前まだ言ってなかったな。秋雨澪って言うんだ、そんでオメェのツラから出てる「なんでここに居るのか?」だろ。俺はここの寮長でもあり教師だ。なぁSRゲーマー白亜樹空?」
驚きを隠せない白亜樹、コイツが教師ってことも含めて以外だったが……俺の一番の極秘級の秘密を知ってる事だった
SRMMO……バーチャルでもあるがより、リアルな世界観と体験ができるっと言われたゲームだ
SRとは、視覚化立体感覚型フルオンライン……略でSRFって読んでる人もいる。学校内にある奴とは違くて視覚をまるで架空世界に入り込んだ錯覚を起こして脳内出力だけで操作や会話などが出来る
自分自身が架空世界に入るタイプではないが、実戦的に向いとるとされて学区内で使われてる
そのゲームの予選を勝ち越して、まさかの上位になってしまったという黒歴史書に深く刻まれてる
それを、あの教師が知ってるって事……一体何者かと疑ってしまう。
すると、秋雨の背後から小さい少女がこちらをチラッと見ている
「その子は……?」
「あぁ、この子か?」
背中に隠れてる少女の頭をなでながら話す
「この子は、小さいながらとんでもなく強い能力を持ってる子でな……名前がーー」
「白雪海雪……」
小さい声でよく聞こえずらかったが、確に名前は聞こえた
「おっ?珍しいな、コイツ自分が認めたやつ以外誰とも口聞かないはずなんだが……」
すると、なにやら騒音が聞こえ始めた
そして、三人は後ろを振ら向くと扉を破壊して突入してきた蜜柑
「あちゃー……、蜜柑もう少し力弱めろ……」
「あっ、先生ごめんなさい……ってあれ?白亜樹君は……?」
苦笑いしながら指を指した方角、その先を見ると破壊した扉が1枚転がっていた
「先生、扉しかありませんが……?」
「その、下を見ろ……下敷きになってる奴いるから」
扉を持ち上げた瞬間、目の前で伸びきってる白亜樹が目に映った
「だっ……誰がこんなひどいことを一体誰が……?」
「お前しかいないだろ破壊少女よ。」


ここの寮は、能力者の為に作られた特殊構造の建物だ
しかし近代、寮を嫌いすぐ家に引きこもってしまうのが最近の課題だ(先生あの間での話)
それなりに不便がないような、場所とか食堂となどあるが……
時には、ぶつかりあって建物自体を消し飛ばすってこともある
そのため訓練所とか開放とかいろいろ処置をとってる様だが……やっぱり寮生が増えない
「そして、お前らがその引きにー達に楽しさってやつを教えてやれ。まぁ、少なくてもここに何人か先輩達が居るから上手くやって欲しいところだなー、なぁ元ヒッキニー?」
「一々イラつく言い方しかできねぇのか先生はよ!」
「まぁまぁ、それで私達が何をすればいいーー!?」
突然壁が破壊して砂煙が舞い上がるーー
秋雨が、ゆっくりと立ち尽くして呟いた
「あー、後輩の目の前で何やってんだ……?癒咲?」
「んー?なんだ……秋雨ちゃんか?」
「秋雨ちゃんかじゃねぇよ……俺の財布事情考えてくれよ。」
ゆっくりと立ち上がる少女、そしてこちらに気づく
「あれ?この子達は?」
「お前の後輩な。」
「こ、ここここっ……後輩!?」
「あれ……?お前ほしがってなかったっけ?」
黒い髪の毛を結び直して、キリッとした表情をする
「私が、湖癒咲です……よろしく」
普通に見たら問題ないくらい可愛いが、何か……喋り方がビミョーに違う気が……
「………………」
「………………(二人は黙って見つめる)」
空気が……めちゃくちゃ重い……。
だ、誰か喋ってくれ……
「な、なぁ……癒咲。」
「なに先生……?」
「そんな、クソつまらないみたいな顔すんなって……コイツらに能力見せてみたらどうだ?」
「能力を?でも、また壊しちゃうよ?」
「だ、大丈夫だ……財布が消えない程度なら……うん」
「分かったわ……」
すると、かなりの間合いを取り始めた
そして走ったと思った瞬間、姿が消えた
気づけば俺達の背後に立っていた
「これが瞬間移動的な、空間移動と言う能力だ。走れば違う場所まで飛べるが、リスクとすれば……壁に止まる事だ」
また、どことなく理不尽な能力が……
「君、何かどことなく理不尽な能力って思ってたでしょ?」
心が読まれた!?
思わず驚く表現を忘れるくらいだった
秋雨は、白衣服に手を入れて呟く
「癒咲はな、その能力が使えるようになってから人の心をよめる様になった。だから俺が考えていることで何度なぐっーー!?」
背面キックを懐に的中させた
「エロいこと考えてる教師が悪いだぁぁぁぁぁ!!」
「そ、そんなことくれぇでいちいち反応する方がそもそも間違いで……ぐはっ!!」
懐に今度は左ストレートパンチがヒットする
腹を抱えて倒れ込む秋雨ーー
「理屈はいい……秋雨ちゃんらしくないから眠って?」
そのまま悲鳴が鳴り響いた寮内、二人はただただ呆気なく見てる以外なかった。




          

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