ナイツオブソードオンライン

双葉エレン

第51話廃墟ビルと悲劇

夕暮れ時、人は『今日何食おうか?』っと模索する時間帯。


夕日が丁度いい感じに、ビルの背後からこちらを照らす。


絶景場所と頷けるであろう、その場所が...唯一ビルが貫くように立ち聳える
間違いなく、前回いた場所から見た廃墟ビルに違いない


間迎えに渡る橋は崩落して、川はせせらぎを奏でる。そんな風景と物々しいぐらいの人類の宿敵『蚊』が空斗に襲いかかるーー


『ちっ!何なんだこいつら!人の血を欲しさの余り群がってくるとか、恥ずかしくないのかァ!!』


虫に説得するバカ1名、誰もツッコミがいないので...溜息をつきながら蚊を叩き始める。


パンパンと言う音だけが単発的に鳴る
そして、空斗はイラつきだけが湧き上がりやがて...ビルのドアを叩き割る流れまで発展していた。


『何してるんですか!?』っと驚き声を上げる一人のスタッフ。
『何してるですか?じゃねぇよ!蚊と俺の提供を拒むべく戦ってんだよ!』
『意味わからない...とりあえず冷やしますか?』


一人のスタッフが、リモコンを取り出し...ボタンを押した。すると、空斗の頭上から冷水が滝のように流れ落ちた


『なんじっ...ごれぇぇ!?』
『水ですよ?』
『しぬぅぅぅ...ちょっ...とめぇ...!』
『あー、流石に厳しかったか』


一人のスタッフは、リモコンのボタンを再度押した。すると、滝のように流れ落ちた冷水は嘘のように消えた。


『惜しかったですね...あとすこしでギネス記録行けたのに』
『ば、...ばか...やろう...!』


空斗はそのスタッフの胸元をつかみながら
『芸人じゃねぇんだよ!俺は蚊を人類から救うために奮闘していたんだぞ!何故に滝冷水に打たれなきゃならねぇんだよ!って...アレ?』


空斗は、我にかえり...当たりを見渡す
一人のスタッフは、空斗が掴む手を外させてネクタイを締め直しつつ


『ようやく気づきましたか?この荒れ果てた戦地にこの場所に辿り着けたことを...感謝しなくては』
『廃墟...ビルじゃないのか?』
『外見はそうしてますね...映像を特定の場所に写す。それをしてましてね、貴方が無謀なやり方でこの場所に来れたんですよ』
『...なんか、変な喋り方だな?』
『あー、私は占拠管理間及び終末捕食教祖...ビルガドールです』
『なんか芸名だな...それ』
『お恥ずかしい限り、ビルがトールですがら...あっ、ダジャレじゃないですよ?』


静かに寒気が背筋を凍らせた
静寂に一気に変わる。



重い空気だけが、肩にのしかかる
そんな空間を、二人は歩く
廊下は綺麗に整備され、本当に戦場かと思うぐらいの綺麗さ。


とある部屋の前に立ち止まり、ビルガドールは、ドアを二度ノックしてドアノブを押し引く。


目の前に座っていたのは、どっかで一度見たことがある風格の人物。
不思議と何かが脳裏に浮かぶ


確か、ファクトリーオンラインで漂流していたNPCに似てるな。
海藻に巻かれた店員は、最終的にアリアが切れて...海に再リリースされたんだよな?


その部分だけが異様に鮮明に思い出す
不気味と裏腹に何かを忘れている気がしていた。


『そなた、確か...会わなかったか?』


げっ?!NPCじゃなかったのかよ!?


『何を言うんですか?此方とは初対面でしょ指揮団長殿』


し、指揮団長だと...?!


『そうか...。ダイブした時にうっかり下着で街を徘徊していたら、街ゆく人に通報され海に蹴飛ばされた。』


えっ?何この回想...?


『私は、長々と海に漂流した。だが、いつまでも下着を身につけるわけにも行かず...。一枚の白き輝きの布下着を脱ぎ捨てた』


モザイク出ちゃったよ!
小説にあってはならないシーンだぞ!


『その直接だ、私な開放されたんだなと...。世界は私を受け入れ、海は荒れ狂う...だが私は屈しなかった。意地でも生きて生還しようと必死だった』


なんか悟り入り交じってんな
てゆうか...こんな危ない絵で良くぞまぁかっこよくしてんな。


『だが、海は...試練を与えてきたのだ。海藻に巻き付かれ、恥部を隠せとな。正直、私が知らない世界で、私を見ている奴がいると』


正論だな...だってゲームマスターで管理されてるしな。裸の大将がいれば、ワカメぐらい...まぁ、よく良く考えたらゲームだから恥部なんて存在しないんだよな。


『だが私は足掻いた、切手の切れぬ海藻達を引きちぎった』


どんだけ開放感に飢えてんだァァァァ


『結末は、何故か砂浜に打ち上げられていた。何があったのかさえわからなかった...だがそんな時に...優しいプレイヤーが声をかけてくれた』


あ、あの場所だな...。うん...


『必死に私の記憶を呼び覚まそうとしていたが...。結局、海藻を引きちぎられていた...が何でかダブルカバーされていたような状態になっていた』


あー、運営が施したんだな


『そして、私はあることに思いついた...空にある大陸に行けば...充実な天長になれれば...裸一貫で居られることを』


欲張りセットだよねそれ!
てか、開放感に味覚えちゃったよ!?
どーすんのこれぇぇぇ!!


『で、私は今も下半身は一枚の下着でカバーしている。これだけ清々しいことに気づかせてくれた事に感謝しきれない』


アァァァァァァァ!!!
出ちゃったぞ、開放感を求めるバカが実物に現れやがったぁぁぁぁ!!


『指揮団長殿...人前ではそのような格好は...』
『ふっ...私は目覚めたんだよ。人に見られることによって...快感を、裸で走れる爽快感。これこそが私が探していた...物だ』


何に目覚めちゃってんの指揮団長殿ォォォォーー!!


ビルガドールは、涙を浮かべながら


『成長しましたね...っ』っと感激な声を発した


何に感動してんのォォォ!?
変な方角に目覚めたんだよ!なんで感激する必要あんの!?


『私は...もうブリーフと決めたから..(哀)』


し、指揮団長ォォォォーー!!


意味がわからない状態になり、突っ込みきれなさに...時間だけが流れた


『私は...もっさりブリーフ代官だ。だからもっさりりと呼んでくれ』
『あ、いや...指揮団長さんでしょ?』
『私は人の上に立つに足らないのだよ...未だにこの戦局をーー。』


悲しそうな眼差しを、空斗は言葉を失くした。
そりゃそうだ、指揮団長は...アフターライフオンラインでは2番目の権限を持つ。システムをある程度いじれる...
でも...この顔を見ると...。


そう思い、空斗は静かにしたを向く
そして、指揮団長は言う


『ブリーフ戦争にできぬかった事...悔やみきれない』
『...は?』
『裸一貫でパンツを剥ぎ取る...被害は出ないが卑猥が出ると...言われてな』
『いや...それゲームでもなんでもないな...。ただ開放感になりたい奴がする行為だけ』
『指揮団長殿...教祖の力が足りなくてすまなかった』
『もうよいのだ、私だけがすれば良い事。それで...そなたの名は?』
『空斗、零宮空斗だ。』
『空斗か...私の名は上杉上様だ』
『上様...?』
『あー、まだ説明してなかったですね...。彼は指揮団長でもあり、上杉家の現在当主上杉上定』
『え?つまり...ご子孫なの?』
『まぁ、はい...ちょっとアバウトな
計画を発案する方ですが...』


空斗は、三百六十℃くるりと右を向き
出口に向かって一直線に走る
だが、ドアノブを引くが固くとだされたように動かない


開け、開け、開け、開けぇぇぇぇ!!



ガチャガチャと鳴らすが、ドアノブは動かない。
そして、軽く肩にポンと置かれ


『逃げられると思うなよ』っとビルガドールが真顔で空斗に告げる


『いやぁァァァァァーーー!!』


そんな声がけして届くはずがない絶叫
視点を変え、アリスの事...梨紗は沿岸部にゴミの藻屑と共に砂浜に打ち上げられていた。


『うっ...?』


ふらつく視線、ここは何処かさえわからない。体をゆっくりと起こし周りの状況を目を擦りつつ眺める


ようやく視界が鮮明に映し出され、ゆっくりと立ち上がる


あのあと確か...。


梨紗は、ゆっくりと記憶をたどるように砂浜を歩く。梨紗が砂浜に打ち上げられるおよそ一時間前の事。


『アフターライフオンラインの運営ビルってここかしら?』
『多分な、俺様の感ではな』
『いつもなら宛にならないのですが...今日はいつもより頼もしいですね』
『なっ!?いつもなら宛にならないってどうゆう事だ!』
その合間に、梨紗が姿を現すして言う
『まぁ、そのまんまだよ』
『梨紗ひでぇ...フォローすらねぇ』


茶番な会話を、終始に終えて
ビルの中に突入する


そして、メインとなる部屋に辿り着く
だが、その目先に起きていたのは...
運営陣の人達が無残にも刺殺されていた。機能の何割か血で錆付きショートしていた。


異様に電源とモニターだけが点灯していて、不気味さだけを感じ取る
息を呑むような空気は、やがて不意を突かれるように背後から囁く


『やぁ、こんな所まで御足労』


後ろを振り返ると、一人の白衣きた男性が姿を現していた。
そして、躊躇いもなく話を続くける


『アフターライフオンラインに何らかの不満があったのかね?だから君達は...この運営に来たんだろ』


わざとらしい話し方に、炎は切れた顔を浮かべながら怒声を上げた


『おめェがなにかしたのか分かってんだろうが!拡張世界において、本当の『武器』の提供なんて違反になるだろうが!サバイバルゲームが目的で作られたって運営は表明していたはず、何でユーザーを裏切り、殺し合わせるんだ!』


その男は、炎をしばし見つめて無表情でそれに答える


『遊びだよ、いや...復讐かな?』


流石に、舐めた回答を発した男に向かって拡張機の棒をぶん投げた
その男の体をすり抜け、背後際にある
セキュリティー機材に突き刺さる


『血の気が多くて困るね?私自身はホログラで投影されてるに過ぎない。さて、順を追って君達がこの場所に来ることも予測が的中した。感謝するよ...再び悪夢の世界が目覚めるーー』


ホログラは、波打つように消え去った
炎は、床を強く蹴りつけパソコン画面を殴り飛ばす。
それを見て彩芽は、静かに話す


『計算通りですか...。ならこの運営は...何が隠されてるのでしょうか?』
梨紗は、彩芽を見つめるが更に話す
『おかしいですよ、だって...アフターライフオンラインって拡張世界で今のこの旧都市でサバイバルゲームをやらせる目的だとしたら、実物なんて使わないですよね?』


確かにそうだ、噛み合わない点がある
アフターライフオンラインの要がサバイバルゲームだとしたら...本当の銃なんて必要性なんてない。
剣はライトセイバーと呼ばれるスターウ〇ーズみたいな武器で、銃なら様々な種類がある...。欲望的に、殺しあったら楽しんだ的な運営の発想が合わされば、こんな事態になる。


だが、運営がそんな馬鹿なことを考えるわけがない...。第一に所持したら法的に捕まるはずだからだ。
なら何故...?と言う疑問だけが空回りする。


そんな最中で、バンっと何がはじけ飛ぶような音が鳴り響くーー


後ろを振り返ると、機材が次々に爆発して赤いフェクトのように燃え上がる
そして、何を感じたのか炎は梨紗に言う。


『梨紗、逃げてくれ』
『えっ?なんで...』
『見てわからないか?これは多分...爆発機がセキュリティー機材に埋め込まれていたとしか言えない。梨紗、決断の時だ...お前はそこから川に飛び込んで空斗と合流しろ』
『いやよ...何でまた勝手に行こうとするのよ』


梨紗の脳裏に焼き付いていた暗い過去
まだ幼かった頃、梨紗を児童施設に預けた。その記憶は彼女にとっては鮮明に覚えており...当時6歳で炎が迎えに来るまでには5年が過ぎていて彼女もまた変貌していた。
こうして話せるようになったのも、五年の月日が必要だった。


それをまた、味わうのは嫌だ...


炎は、ゆっくりと爆発するセキュリティー機材に直結するモニターへと歩き始める
轟音と共に掻き消される足音。
近くにいた彩芽を振り向き言う


『俺が止める、だから...梨紗を頼む。あとーーー。』


その部分は、彩芽にとっては出る言葉すら飲み込んでしまう程だった
彩芽は、梨紗の元に走り肩を掴みあげる


『いやぁ...なんで!なんでそうなるのーーー!!』


その叫びは、炎の背中に伝わりそして、強く、轟音に負けないぐらいで
『生きて帰えれ!これはーー俺様の命令だ!!』と言い吐いた。


伸ばす梨紗の手の先は陽炎で揺らぎ
そして、天井なら崩れ落ちた燃えた瓦礫が炎姿を消すーー


泣き崩れる梨紗の左肩を彩芽は持ちゆっくりと、歩き始める
窓際まで歩き、吹き抜ける高さ数十メートルの下を眺める


うーん、この高さだと...コンクリートに叩きつけられような感じですね


だが、迷ってる暇なんてない...迫り来る爆発温と熱気が彩芽を焦らせる
珍しく、軽く舌打ちして...梨紗を背負い勢い任せで外に向かって走り出す


飛び抜けた瞬間を、あとを追うように
爆発、轟音が鳴り響き...二人に向かって火炎が吹き付ける


そのまま川に転落...。彩芽とそのままはぐれてしまったらしい。


私は、何を救い、何を止めなきゃいけないのか...分からなくなってきた。


荒れ果てた街並みは、人の気配すら感じ取れない...。ほんの数年前は、活気が溢れる盛んな場所だったのに今やその面影すらない。

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