ナイツオブソードオンライン

双葉エレン

第40.6話 強さとは?

メルトガーメルの、攻撃はいとも簡単とは行かない。
合鉄の爪、鉄すらへし折る翼、人々を払い除ける扇ぐ羽。
その反面、地肌が半身剥き出しのお陰で、物理攻撃がヒットする様になった


HPバーもグリーン色が三つ重なり現れる。削れても、掠った程度のダメージだ
少量とも言えるであろう、だが、それぐらいの装備品が現在の最新武具だ。通用しないってのは、今の今まで無かった、適正レベルと
適正武具先あれば普通にダメージがでかく与える。
だが、今回の敵メルトガーメルは異様な仕様と耐久性、高火力だ
まるで今の今まで隠していたような強さっと思ってしまう程だ。


指折り噛み締めるかのように、カルナはじーっと自身の指を眺めた


久々の最前線で、あまりにもおかしな事ばかりだった
メルトガーメルの毛皮が本体に対して物理攻撃を、『受けない』っと言う不振な点がある
それは、『絶対防御』っと言わせられる負えない現状だ
それに、78層まで負けて劣らずの攻略組達が一瞬で倒された
これは明らかにおかしくないっとは言えない。


そして、カルナの五本指はすべて握り、一つの拳を作り上げる。


何故ーーイレギュラーがこの場所にいるんだーー?


その拳は、やがて広がり自身が装備する槍の木の柄に手を伸ばす。
それを見たメアはカルナの背後から、静かにカルナに言う


『やめときなさい...メルトガーメルにはまだ不可解な点がある。こんな所で、あんたが死なれたら困るわよ!』
『...待ってどうするのよ?』
『えっ?』
カルナは、真剣な顔で目を光らせながら背後を少し振り向きながら言う
『イレギュラーよ?いくら分析しても...無理だわ。メア、貴方も見てわかるでしょ?行動パターン、攻撃の高さ、敵の仕様と耐久性
そして...私達の武具の低さ。レベル補正って呼べる話じゃあまりにも軽すぎるわ』
メアは、生唾を飲んだ
カルナの顔は、焦りもあるが『勝てない』って言う不安な瞳が彼女に訴えてくる
詰まり、イレギュラーにかつ手段はない...『死ぬ気』で挑めっと言われてる様なものだ。


メアは、発する言葉も、答えも、検討もない。
この場所で、『死刑』が確定したようなもんだ
首筋に刃を突きつけられるような錯覚も、感じなくはない


過剰補正(イレギュラー)に、攻略組が殺される...?
私は...どうすれば...?


メアは、不安げな顔をしながら
目の前にいるのメルトガーメルを見上げてーーー。


勝てるの...、こんな、化け物に?


すると、メルトガーメルが空高く飛び上がるの同時に、白銀に光を放ちながらアストロックが怯え切った攻略組の目の前に現れて、自信の帯刀を抜き取りながら言う


『諸君ら、それでも『攻略組』かね?』


その言葉を聞いた、攻略組達は絶句した。
アストロックは、空を見上げてメルトガーメルを捉えるような鋭い眼差しで見上げつつ言う


『建前な、攻略組を演じていたわけではなかろう?名ばかりを売るような攻略組だったら、今すぐに消えるべきだ。この世界は、そんな甘くはない...知ってるであろう?』


雄叫びをあげながら、アストロックへと、急降下し始める。
翼を広げ、鋭い合鉄のつ目を光らせて一気に迫り来るーー。


空気を切り裂く音、気圧をものともせず、無音に近い速さ
誰もが捉えられるはずも無い、そんな速さの敵を、誰が射抜くだろうと想像できるのかーー?


ーーーズッドン!!


轟音と共に砂煙が舞い上がり
視界が少しずつクリアーになって
メアはその光景に驚き眺めた
アストロックの、構えた大剣はメルトガーメルの中心分を貫き、背中に見せる白銀の刃。
アストロック眼前で、メルトガーメルの合鉄の爪が止まる


無数に散る光の破片、周りにいた攻略組は唖然としてその光景を眺める
アストロックは、目を細めながら無愛想な顔をしながら言う


『ーーこれで満足かね?』


HPバーは半割一気に減り、メルトガーメルはイエローゾーンに差し掛かった。
アストロックは、大剣をゆっくり引き抜き、そしてゆっくりと後ろに引っばり静かに足をずらす


後ろに飛び上がる、メルトガーメルは左右の翼から羽ばたいた竜巻を起こし、アストロックに向かって放った。


その竜巻は、消して弾けるような簡略的なレベルではない
周りの、攻略組を引きつけるような吸引力の強さに一同、地面に武器を突き刺して体勢を整えた


しかし、アストロックは静かに佇む。重低装備品のお陰だろうか、体が石のように動かない。
それも無理がない、基本装備重量は約50kg位だ。
レクトやアリスの様な軽装備は大体10〜20kgの間だ、アストロックの場合、大剣と重低装備品と言われる特注な鎧を身につけている為...約100kgはあるかもしれないのだ。


どんな、強い衝撃でも消して動かない位の重さがなければ大剣に体が飛ばされてしまうからだ。
その故に、竜巻を見るだけで大剣の横の1振り薙ぎ払いで破壊。


破壊フェクト音が鳴り響くーー。


息付く暇を与えず、そのまま突進し体当たりしてメルトガーメルはスタンする


『とくと見よ、我が剣に掛けて貴様を粉砕するーー!!』


赤いフェクトが、アストロックの握る剣に強く反応示すかのように光を放ち。焼け切るようか重低音と連撃を奏でる、無数にメルトガーメルから出て散る光を薙ぎ払うかのような強烈な一撃を放った


轟音を轟かせ、ボス部屋内は軽い風圧が巻き起こる。
一瞬で何が起きたのかさえわからない、そんな呆気ない素早さと轟音だけが耳や目に残った
メルトガーメルは、悲鳴を上げずに光を放ち消滅した


生き延びた、攻略組の目の前にclearが表示された
所が、歓声も何も起こらない
アストロックの凄まじさと強さに皆、言葉をなくしていたのだ。


だが、アストロックは歩みを止めることなく次の階層に繋がる門へ歩き進めるーー。


すると『あの!』っとカルナが思わず叫んだ。
後ろを振り返る、アストロックは無表情で清々しい顔をしていた
カルナは、静かに冷たい喋り方で言う
『アストロックさん、貴方の強さと我々の強さってなぜ差があるの?私達と同じではないの?』


素朴な疑問をアストロックにぶつけた。確かに、同じ階層で、同じ装備品だ。なのに、なぜ決定的に戦力差があるのか?それが、カルナにとっての疑問だった。


当然、私は覚悟して答えてる
対等なはずでは無いって答えてくれないでーー。


アストロックは、無表情のままこう答えた
『戦力が同じとは限らない、PSの使い方次第でだいぶ変わる。私は、何故あの場でスキルを使うか?君らには分からないのかね』


メルトガーメルの半身が攻撃が通るとなれば、言わば...デバフ状態と一緒だ。
普通なら、隙をついてスキルを放つが常識だ。だが、あの場にいた人達は『殺される目の前に散った人達見たく』っと言う負の感情が思考を止めてしまって、空気感的に移って居たのだ


簡単なことに、気づけない
それが『恐れ』だった。


カルナは、ただ下を俯き言葉を噛み殺した。


こんな簡単なことに、気づけなかった恥ずかしさが身に染みる。


アストロックは、再び後ろを振り向き歩きながら言う
『次の階層のアクティベートは私がしとこう。今回は諸君らのお陰だ、感謝するーー。』


重い扉を引き摺るように押して
一筋の光がボス部屋に差し込んだ

          

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