ナイツオブソードオンライン

双葉エレン

第34話 ARの世界

仮想と現実世界が混ざりあった複合世界MRーー
一歩違う場所に行けば、現実世界
一歩戻り同じ場所に行けば、仮想世界
その中間となる狭間が、複合世界
言わば、二つの世界の境界だ


そんな中で、同じく転送はたまた
バーチャルハザード自体の、chを切り替えた状態で仲間を探すとなれば...至難の業だ


一旦、仮想世界から離れた二人は
現実世界側に入って歩いていた


地図を開く限り、辺りは現実にある名前と仮想にある名前が浮き出てくる
現在居る二人のカーソルは、ちょうど東京の渋谷区付近を指していた。
リアルマップでは、そうだが...
仮想世界のマップでは、ちょうど...城壁門の前にあたる


『実在しない古代城か...それよりもさ。俺達って見えてんのか?』
『いや、見えてないでしょ。実在しない方のアバター、ARの人からすればちょうどNPCにあたるかしらね?』
『にしても...だ。なぜ東京がメインなんだ?俺は東北人なんだが...』
『あら、知らなかったの?旧型ゴーグルを付けた人は、全て東京都のどっかの病院に搬送されたんだよ』
『え?んじゃ...俺の身体は?』
『察しなさい』
『...。』


言葉が出ずに、数分間、沈黙が走る
すると、一人の少年に声をかけられる


『君達、もしかして...仮想世界の人達か?』


後ろを振り向くと、手首にリストバンドの様な小型ハザードを付けて、黒いフードを被った少年の姿が目に止まる


『あぁ、そうだが?』
『よかった、君ら無しじゃ...スキルなしの俺達じゃどうにも出来なくて困ってたところだ』
『要件はなんだ?』
『あのドラゴン見ただろ?あの敵は、ARの世界では存在しない。それで調べてみたんだけど...NOS(ナイツ・オブ・ソードオンライン)の第90階層ボス、神竜王だった。俺達の何十人束になっても勝てなかった、だからーー』


その口を割るかのように、少女は言う


『力を貸してくれないか?でしょ』
少年は、頷いた
少女は、レクトの顔を見ながら


『別に構わないわよね?』
『聞かなくてもわかるだろ』
『それじゃ...!』
『あぁ、レイドボスだから人手が多ければ助かる』
『よっしゃー!これで、ギア外せるようになる!』


ギアを外せるようになる...?


レクトは、その言葉が引っかかった
『あ、名前まだ教えてなかった...俺は、えーと、サイキ』
『俺は、レクト』
『私は、エイト』


二人は、レクトの顔を見て驚く
その顔は、凄いっと伝わるぐらいのリアクションだった


トラックが通り過ぎる音が響く、
路地裏ぽい道筋を歩く
すると、イベントタイムが画面に表示された


『あー、始まっちゃったか。』
『何これ?』
『ARならではの、位置情報使いながらイベントだよ。pts稼がなきゃ、武器を変えられないんだよ』


地表から姿を表した、1体の敵
それを見てレクトは、驚愕する


『アイツは...アームレスファイター?!』
『何その...名前?』
『こちらの世界で、第20階層ボス。範囲攻撃と隙がない攻撃が特徴の硬い鎧兵だ』
『BBOでは、似た名前...スチームアーム兵。魔法剣で斬撃波を飛ばす飛距離系ボスね』
『そうすか?!まだよく分からないけど、範囲攻撃と飛距離攻撃に注意っすね?』


サイキは、ポケットに付いている武器の柄を手に取り外して
右に薙ぎ払うように、振った
すると、強い光を放ちながら
細長い刃を持つ槍に変わる


フードを外し、槍を静かに構える
見た目は一般着なので、ご想像におまかせします


同じく、レクトは右肩にある剣を抜き取り、サイキの隣に並ぶように立つ


『エイト、支援攻撃任せてもいいか?』
『えぇ、杖じゃない事に若干不備だけど...大丈夫よ』
『サイキ、行くぞ』


レクトは、力強く走る
その後を付いていくようにサイキが走る


『はぁぁぁぁぁ!!』


レクトは、アームレスファイターの足関節を貫きくーー


『グガァ!?』
体制を崩した隙を、付くように
サイキは、飛び上がり槍を投げ飛ばし、アームレスファイター兵の頭に突き刺さる


『やったか!?』
『いや、まだだ...範囲攻撃が来るぞ!!』


一度スタンした、アームレスファイター兵は、自力で立ち上がり
拳を鳴らしながら
サイキの所へと向かって、突進してくる


それに合わせて、エイトが放つ魔法矢が顔にヒットする
一時的に後ろに背き、さらに追い打ちを打つ為にエイトは、街灯に飛び移り2発打ち込む


パンパンっと軽い重低音が鳴り響くーーー


『...?』
『なんだ、地面に...落ちない?』


二人は不自然なモーションに気を取られていると、レクトが突然叫ぶーー


『フルスイング来るぞ!エイト、サイキ回避しろーー!!』


アームレスファイターは目を赤く光らせながら、拗じるように体を曲げて思いっきり振り抜く拳


周りが消し飛ぶような、衝撃波が起こり、範囲10mは軽く消し飛んだ。


『大丈夫か?!』っと声を放つレクト、砂煙が舞い上がりあたりが見渡せない状況だ


だが、レクトはシルエットのアームレスファイターを見上げると


アームレスファイターは自身の口から手を突っ込み
禍々しい刀を抜き取る姿を目視する


『これは...エイトが言っていた魔法剣...か?』


すると、虚空を切り裂く様な素早い一撃をレクトに放つ


剛鉄が裂くような鈍い鉄音が鳴り響いたーー


アスファルトに、カランカランっと軽い鉄音が鳴り響く


『...剛鉄を切り裂く一撃なんて、俺は知らない...ぞ...!』


あと何歩か前に出ていれば、確実に...真っ二つにされていた
俺の剣が、身代わりとなったが...
今の今まで、武器破壊モンスターって居なかった。


『グロロ...!』
『...こいつ、以前よりパワーアップしてるって...所か?ふざけんなよ...無理ゲー感が募るだろ』


アームファイターは、レクトに向かって剣の矛を剥き出し
そのまんま突進してくる


レクトは、折れた剣をアームファイターの矛先を受け止めるかのように衝突させて吹き飛ばされる


そのまま、壁に強く打ち付けれ『がはっ!!』っと声がこぼれた


無茶苦茶だ...、なんだあの力...!


レクトのヒットポイントがイエローゾーンまで削られた
レクトはふらつきながら、ゆっくりと立ち上がり折れた剣と左側にある剣を抜き取り静かに構える


まだだ...この程度で、悲鳴をあげるようじゃ...あいつには勝てない!


アームファイターは、再びあの虚空を放つ体制に入った


レクトは、無言のまま突進する
そして、振り下ろされた剣を
レクトは、二本の剣でガードした


『舐めるなよ、俺に勝てると思ったら...それは思い違いだ!』


レクトは、ブラックアーツを起動させ、押されていたアームファイターの剣を二本の剣で押し返えした
体制を崩すアームファイター
その一瞬を逃さないように睨みながらスキルを言う


『ゼロ・ストリームーー!!』


ブラックアーツとスキルが融合した新スキル、瞬く間に黒い武器フェクトだらけとなる
目にも止まらない速さに、アームファイターも押され始める


そして、高く飛び上がり二本の剣を重ねるように合わせて回転しながら落ちた


だが、アームファイターは...再び虚空を放とうとしていた


地面に着地した、レクトは左右に剣を構えて言う


『切り裂け!!』


虚空とレクトの一撃がぶつかり
辺りから少しばかりの衝撃波が生まれた

          

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