異世界〈最弱〉のギルドマスター

鮭@SAKE

No.1 〜最弱のギルドマスター〜

『よっこいせっと』
青年は薪を担ぎ家に向かう
『魔法でも使えればひとっ飛びなんだけどな〜』
彼の名はタクト、ストラチア大陸の荒廃した村に住んでいる、最近までは祖父とふたり暮らしだったが祖父が亡くなり今は一人で暮らしている。
『お生憎、俺には魔法適正がないから、魔法を使うなんて夢のまた夢だがな』
薪を家のそばに置きタクトは家の中に入る
『はぁ〜疲れたコーヒーでも飲むかな』
ポッドに水を入れ、火属性の石に傷をつけ発火させ草の上に置くそれを石で囲みポッドを乗せた
『今のご時世、石でさえ魔法の力を含んでいるからな、心が折れちまうよ』
ピーとポッドからの音とともに湯気が出た
『おっと沸いたかコーヒー、コーヒーと』
コップに粉末コーヒーを入れ水注ぎ、居間へ移動した
『おっとっと!あっぶなーい』
そこには薄汚れほこりかぶった小さな本があった
『なんじゃこりゃ、レシピ本かなんかか?』
中を見てみるとそこにはギルドについて細かく記載されていた
『えーとなになに『ギルドマスターには二つの能力が与えられる
1    各ギルドのもつ全体効果能力の使用

2     ギルドマスター自身の強化

ギルドマスターが譲渡されてもこの能力は引き継がれる』か』

タクトは難しい顔をした

『まぁ確かに最近、薪割るだけで地面まで割れちまうし身体能力は大幅に上がった気がするな』

『ギルドマスターになるのはいいけど、俺は魔法使えないし、こんな荒野に人が来るとは思えないしな。』

タクトはため息をついた

『とりあえずコーヒーでも飲むかな....』

コンコンコン

『ん?なんだこんな朝早くから人か?魔物じゃねーだろーなー?』

タクトはゆっくりとドアを開けた

そこにはローブで顔は見えないがピンクの髪、獣のような耳がある少女がいた。

『どうしました?』

『すみません...3日間盗賊に追われなにも食べなしに逃げていて、ここに一泊泊めさせていただけませんか?』

手は刃物で切られたように痛々しかった

『あぁ...そうゆうことか。なら入るといい、先にシャワーでも浴びな』

『はい!!ありがとうございます。』

少女は風呂場に向かった

『この付近に盗賊なんていたか?それともあの獣人の子を狙って付け回していたとか』

『ありがとうございました、スッキリしました。』

そこにはさっきの少女とは思えないほど魅力的で美しい美少女がいた。

『おぉ...それなら良かった。それよりも盗賊について詳しく教えてくれないか?(あとこれコーヒーだ飲め』

タクトは顔を赤くしながら言った

『ありがとうございます。話すと長くなるのですが...』

少女は悲しい顔で話し始めた

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