朝起きたら妹が魔王になってました
第26話「素直なキモチで」
「おはようっ!!」
「「んぁ〜?」」
夜更かししたせいか、外はすっかり明るくなり長い間寝ていたことが分かった。アルの元気な声とともにだらだらと起きながら身支度をする。
そう、ついに今日から旅が始まる。
「おにーちゃん♡ だーいすきだよ♡」
「急にどうした、どこか具合でも悪いのか?」
「燈矢くん……♡」
「ミクまで……」
「アンタ達、突然どうしたの!?」
「おぉ!! ユミス! お前は正常なんだな!」
「あたしの燈矢にくっつくなーっ!」
「お前も……いや普通か」
その光景をみてアルがケタケタ笑っている。アルの右手にピンク色の小瓶が握られていることに気づいた。
「おまっ、それってもしかして……」
「燈矢が考えてるようなエッチなものじゃないよ」
「か、かんがえてねーしっ」
ちょっとだけ興奮していたことを見透かされ、少しだけ恥ずかしい。
「これは人を少しだけ素直にさせるお薬だよ。これを寝てるみんなに使ったんだ」
「はぁ……お前ってやつは……」
グッジョブ。つまりはこういうことだ、普段はツンデレぶちかましてるアイツらが普段考えてることがバレバレってことだ。
「お兄ちゃんは私のこと嫌い?」
「そんな訳ないだろ、大好きだぞ♡」
目を潤ませ、顔を火照らせている。これがお薬の力か。
「燈矢くん、私いつも迷惑かけて心にもないことを言ってしまっています。そんな私のことは嫌いですよね……」
「ミク、俺はお前のことを信頼しているし、ツンツンしているところも結構可愛いと思うぞ。だ、だからす、好きだぞ」
「私も大好きなのです♡」
「ねぇ燈矢、この前のことどう思ってる? 鬱陶しいとか思ってない?」
「ん? ユミスのこと? 結婚したいレベルでは好きだぞ」
「キャーーーッ♡♡♡ あたしも大好きだよっ♡♡♡」
至福……これが素直な女の子か、なかなかの破壊力。ん? ちょっと待て、さっきから俺結構スゴいこと言ってね?
「おいアル、まさか俺にも使った……?」
「もちろん♡」
「ふーん、拘束」
「きゃあっ」
アルの右手から小瓶が落ちる。俺はおもむろにそれを拾い上げ、目の前の猫耳娘に噴射する。すると徐々に目が潤み、息が荒くなってきた。
「ふにゃあ〜? あ、燈矢だー! 好きだよ燈矢、君には僕がいないとダメだよね? 君だってボクがいないと生きていけないはずさ、そうだよね? だってボクはこんなにも君のことを愛しているんだ、君だってボクのことを愛してるに決まってるよね♡」
「怖い怖い怖いっ!!」
拘束していないと今にも襲いかかってきそうな勢いだ。旅に出るという予定ではなかったのだろうか。イベントが多いことは楽しいけど、そろそろシリアス展開があってもいい頃だろう。
「「「キャーーッ♡ あれ?」」」
三人が飛びかかってくるかと思った瞬間、冷静な面持ちに変わった。恐らく薬の効果が切れたのだろう。
「ヒッ……」
「うっ……」
「??」
鍵乃とミクが真っ赤になり、ユミスだけがキョトンとしている。どうやら記憶は残るらしい。
「ユミスはいっつも素直なんだな」
「照れますねぇ……」
「お前らぁーーっ!! 早く準備しろーーっ!」
「は、はぁーい」
朝から騒がしいこの雰囲気からどうやら俺たちは逃れられないらしい。
「「んぁ〜?」」
夜更かししたせいか、外はすっかり明るくなり長い間寝ていたことが分かった。アルの元気な声とともにだらだらと起きながら身支度をする。
そう、ついに今日から旅が始まる。
「おにーちゃん♡ だーいすきだよ♡」
「急にどうした、どこか具合でも悪いのか?」
「燈矢くん……♡」
「ミクまで……」
「アンタ達、突然どうしたの!?」
「おぉ!! ユミス! お前は正常なんだな!」
「あたしの燈矢にくっつくなーっ!」
「お前も……いや普通か」
その光景をみてアルがケタケタ笑っている。アルの右手にピンク色の小瓶が握られていることに気づいた。
「おまっ、それってもしかして……」
「燈矢が考えてるようなエッチなものじゃないよ」
「か、かんがえてねーしっ」
ちょっとだけ興奮していたことを見透かされ、少しだけ恥ずかしい。
「これは人を少しだけ素直にさせるお薬だよ。これを寝てるみんなに使ったんだ」
「はぁ……お前ってやつは……」
グッジョブ。つまりはこういうことだ、普段はツンデレぶちかましてるアイツらが普段考えてることがバレバレってことだ。
「お兄ちゃんは私のこと嫌い?」
「そんな訳ないだろ、大好きだぞ♡」
目を潤ませ、顔を火照らせている。これがお薬の力か。
「燈矢くん、私いつも迷惑かけて心にもないことを言ってしまっています。そんな私のことは嫌いですよね……」
「ミク、俺はお前のことを信頼しているし、ツンツンしているところも結構可愛いと思うぞ。だ、だからす、好きだぞ」
「私も大好きなのです♡」
「ねぇ燈矢、この前のことどう思ってる? 鬱陶しいとか思ってない?」
「ん? ユミスのこと? 結婚したいレベルでは好きだぞ」
「キャーーーッ♡♡♡ あたしも大好きだよっ♡♡♡」
至福……これが素直な女の子か、なかなかの破壊力。ん? ちょっと待て、さっきから俺結構スゴいこと言ってね?
「おいアル、まさか俺にも使った……?」
「もちろん♡」
「ふーん、拘束」
「きゃあっ」
アルの右手から小瓶が落ちる。俺はおもむろにそれを拾い上げ、目の前の猫耳娘に噴射する。すると徐々に目が潤み、息が荒くなってきた。
「ふにゃあ〜? あ、燈矢だー! 好きだよ燈矢、君には僕がいないとダメだよね? 君だってボクがいないと生きていけないはずさ、そうだよね? だってボクはこんなにも君のことを愛しているんだ、君だってボクのことを愛してるに決まってるよね♡」
「怖い怖い怖いっ!!」
拘束していないと今にも襲いかかってきそうな勢いだ。旅に出るという予定ではなかったのだろうか。イベントが多いことは楽しいけど、そろそろシリアス展開があってもいい頃だろう。
「「「キャーーッ♡ あれ?」」」
三人が飛びかかってくるかと思った瞬間、冷静な面持ちに変わった。恐らく薬の効果が切れたのだろう。
「ヒッ……」
「うっ……」
「??」
鍵乃とミクが真っ赤になり、ユミスだけがキョトンとしている。どうやら記憶は残るらしい。
「ユミスはいっつも素直なんだな」
「照れますねぇ……」
「お前らぁーーっ!! 早く準備しろーーっ!」
「は、はぁーい」
朝から騒がしいこの雰囲気からどうやら俺たちは逃れられないらしい。
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