絶対わざと神様は私だけ違う場所に転移させたし、ちらりと透けて見える魔王ってのはどういうこと?

がーねっと

異世界転移一五二日目みたいですよっと。夜四つ目

「コレ、ガ、クロ、ス……?」
「うっわ、最初知ってるから全然似合わねぇ」
「え? 可愛くない? 恥ずかしがって人形に隠れる幼女」
「……」
「いや、なんか、気持ちわりぃ……」
「な、なに……? 別に人形が好きでもいい、でしょ……?」
「うんうん! 良いよ良いよ! 可愛いよエルちゃん!」


笑顔で頷きながらギューと抱きしめる。
すると、ぽっとエルちゃんの顔が真っ赤に染まった。
やーん! こんな姿可愛い!!


「んで? これからどーすんだ? 王族ぶっ殺して、第092神仲間にして、この国を乗っ取る準備は粗方整ったろ?」
「そーなんだよね。取り敢えずこの国に詳しいエルちゃんに何か聞いてみて、任せちゃおうかなぁ」
「イイ、ト、思ウ」
「そだな。-(マイナス)がついてた時代ならまだしも仲間に入ったんなら問題は無いしな」
「ふーむ。なるほど。じゃあ、任せた後どうしようかなぁ……」
「つ、次の国に行くなら屑の集合国サンロ王国が、お、オススメかも」
「おずおずと喋るエルちゃん可愛い……」
「え、か、可愛いかな……? そんなことないと思う、けど……」
「あぁ、可愛くねぇな」
「マスタ、勝チ」
「それ、どういう意味……?」
「そのまんまの意味だろ」
「そんのまんまの意味だろ」
「ソウ」
「ちょっと意味分かんないけど……取り敢えず王様が王様なら多分貴族も貴族だよね?」
「そう、記憶してるよ……?」
「んー、じゃあそいつ等もなんとかしないと……」
「王族主催のパーティとかで呼び出してみたら良いんじゃねぇの?」
「王族主催のパーティかー。でも王族全員首チョンパしちゃったし……」
「エル、記憶操作、使ウ」
「記憶操作?」
「わ、私のユニークスキル……。えっと、光を当てると記憶の一部が改変されたりする、の……」
「へー、そりゃあ便利だなぁ。流石エルちゃん! 可愛いだけでなく役にも立つんだね!」
「えへへ……」
「じゃあ、やっぱり貴族っていう貴族集めて首チョンパかな?」
「使エル、奴、残ス」
「だな、それと罪がない奴は残しときゃいーし」


そう言って2人は頷きながら同意してくれる。
まあ、2人は私が言ったことなら大概は頷いてくれるだろうけどね。
そう言えば、私の周りに居る神様が殆どが少年少女なんだけど……。
この世界大丈夫かな……。


「えっと、じゃあエルちゃん、記憶操作お願いしようかな!」


そう言うとエルちゃんは困ったように魔結晶が欲しいと言った。
そっかそっか。
かける規模はこの国全体だもんね!
メニューを開いてアイテム欄を見る。
最初の方は食料で殆ど埋まってるからサッとスクロールして……結構前にモンスターからドロップしたんだけど……。
あ、あった!


「じゃあ、出すよー!」
「お、お願いします」


照れてるエルちゃん可愛いね!
さて、取り出したは良いけど思った以上に大きいなぁ。
私の顔より大きいよ、これ。
さて、これで何か作ってもらいましょうか!


じゃあ、おいでませー。


「【眷属召喚】『ミルキー』」


そう言えば、この子もロリっ子だった!

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