絶対わざと神様は私だけ違う場所に転移させたし、ちらりと透けて見える魔王ってのはどういうこと?

がーねっと

異世界転移???日目みたいですよっと。

ていう夢を見たんだ。
さ、いっくぞー!!




『モウ、一度』


あ、それ言うなよ!
皆にバレちゃうだろ!!
やめろよそういうこと言うの!!
もう!
激おこぷんぷん丸だぞっ☆
とか言ってみたところで私は二回目も死に戻りました。


……おこだったんですかね。


それから、何回も死に戻っていった私。
魔導を駆使して戦ってみても、魔導が完全に効いてない。
雷でコーティングしたナイフで攻撃しても雷効くどころか、相手が帯電したからね。


はあ、勝てんのかな。




10回目。
炎で焼き尽くそうとしたけど全く焼けずに、左足の蹴りで死亡。




50回目。
罠で足止めをしようと思ったけど自力で壊した上に時間稼ぎにも足止めにもならず最終的に左足の蹴りで死亡。




100回目。
ようやく一撃が決まったのにすぐにカウンター(左足の蹴り)を決められて死亡。




500回目。
魔導を駆使して戦ってみたけど辛うじて風の向かい風が効く程度で、他は何も当たらずに左足のけりをまたもやくらい、死亡。




1000回目
もうそれなら肉弾戦をしようと思ったけど、Lv.が違う上に、したこともないのですぐに左足の蹴りを貰い、死亡。




7934回目。
ハイドさんにたくさんの武器を作ってもらい、それを使い捨てにしながら戦って、今!
ようやく!
私は第001神を磔にすることができました。


あー、ここまでが長かった。
しかもハイドさんの愚痴と嫌味がすごかった。
いや、本当にすいません。


じゃあステータスをみさせてもらいましょ。




    ヘンリ
  Lv.2200
  HP $&#” MP %$!


文字化けって言うかなんて書いてあるのかわかんないな。
磔にしたはいいけど、この子どうしようかな。


どうせなら眷属にすることとか出来ないかなー?
でも、私よりLv.高いしなー。
まあ試してみますか!


「【眷属化】『ヘンリ』」


やっぱり無理かなー。


【第001神を眷属として登録しました】


はい?
え、出来たの??


【魔王録第壱章のキーストーリーを完了しました】
【キーストーリーは残り一つです】
【キーストーリーをクリアしたことにより、進化系アイテムが手に入りました】


お、おう?
なんかやっぱりよく分からないなぁ……。


「えっと、ヘンリ、喋れる?」
「問題、ナイ」


やっぱり片言は直ってないか。
でも、『』が「」になったね。
人間の声っぽいけど、片言って変な感じだなぁ。
ま、これがこの子の個性でしょ。


「貴方の自己紹介を簡単にしてくれる?」
「分カ、タ。ボク、第001神、ヘンリ、8世。97,310,495,864歳。少年型、情報系、神」


ん?
ヘンリ8世?
少年型?
情報系?
しかも100億超えてるのね。


まあ、とりあえず剣を抜くか。
抜くとき痛そうだな、とか思いつつも、抜いたあとにすぐに傷が塞がるのをみて、あ、やっぱり人じゃないんだな、と実感した。


「でも、ヘンリ8世かぁ。嫌だなぁ。シルバー・ブレットって言う名前に変えられないかなー」


【眷属『ヘンリ8世』を『シルバー・ブレット』へと変更します】


あ、変更できるんだ。
呟いてみるもんだねぇ~。
あ、そうだ。
呟く、で思い出した。
呟くアプリ最近入ってないや。
まあいっか。
皆さんどんどん呟いて!
どんどん拡散して!!


とか言ってみる。


【変更終了しました】
【第001神 再起動します】


ふぁ!?
再起動!?
再起動ってなんぞや!
PCみたいに電源があるんか?
電源なんてどこにも見あたらへんで!!?


ブレット君は目をつぶって直立したままやで!?
どないなっとんねん。


おっと、なんかおかしくなった。
気にしないで。


「マス、ター。ボク、目、覚メタ」
「ん、おはよう。そういや、ブレットの個性はその片言で良いんだよね?」
「ボク、個性、隠密」
「え、隠密?」
「マスタ、守ル。手段、選ラバ、ナイ」
「何それ怖い!!」
「マスター、守ル、タメ」
「傍から見たら少年にマスターとか言わせてる変☆態にしか見えないけど……」
「マスタ、言ウ、ボク、許サナイ」
「いや、怖いって!」
「大、丈夫。マスタ、カッコ、イイ」
「………………会話として成り立ってない件について」


まあ、いいや。
会話は諦めよう。


さて、次になんでブレットを眷属に出来たか、なんだけど……。


「ボク、敗北、感ジタ。マスタ、ヨリ、弱イ、感ジタ」
「ん?」
「最初、カラ、生キテル。心、敗北、認メル、ト、眷属化」
「なるほどー。生物はステータスのLv.より心の強弱で決まるのか。ご都合主義って奴だね?」
「ソウ」
「よーし、疑問も片付いたし。寝るか!」
「分カ、タ。寝室、案内、スル」
「え、寝室あんの!?」
「アル。着イテ、来テ」


私は言われたとおり着いていった、ら。
すごい大きなベッドがありましたとさ。


ふかふかで、肌触りも良くて、すぐに眠っちゃいそう……。


とりあえず、まだまだなぞだらけだけど。
おやすみなさーい。

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