楽しむ異世界生活
34話 魔王と大天使
しばらく両親と話をした後、私服に着替えて部屋に戻る。
ケルミアは気持ちよさそうに眠っていて、俺の寝る場所が無くなっていた。
俺は別に眠くないから大丈夫だが、なんせ暇だから何かすることを探さないといけない。
試しに《魔王》の〈魔王化〉を使ってみるか。
魔王に相応しい姿になり魔力量、身体能力。そして闇魔法の威力も上がるらしい。
発動する為に、強く念じる。
だんだんと体に黒い煙が漂って、魔力量が増えるのを感じる。
自分の腕を眺めていると、青白い肌になり。周りの温度が下がるのを感じた。
自分の姿を確認する為に、鏡を覗く。
そこには真っ赤な髪の間から、真っ赤な角が生えていて、白い牙が2本。目元はソルナントの魔眼と似たような目になっている。
自分の姿とはいえ、随分と禍々しい姿になったな。
確かに魔力量も、身体能力もこれまでと比べ物にならない程強くなった気はするが、こんな姿を人に見せる訳にはいかない。
一旦元の姿に戻ることにした。
「はぁ……はぁ……随分と疲れるなぁ……」
『強制的に体を変化させて強化してますから、相当な不可がかかります。
長時間の魔王化を行うと、体が壊れてしまいますよ』
だとすると、奥の手として使うことになるな。
次は《大天使》の〈大天使化〉を使うか。
〈魔王化〉と同じ要領で、〈大天使化〉を行う。
〈魔王化〉と違って、周りの温度は特に変わらないようだ。
そして、魔王化よりも遥かに魔力量と身体能力が上昇していくのを感じる。
そして背中にも大きな翼が生えている。
《竜の力》の翼と違って、手は生えていないが、とてもフワフワな白い翼だ。
鏡を見ると、そこには真っ白な美しい女性が立っていた。
「これが……俺……」
あまりの美しさに見惚れる程の美貌だ。
真っ白い髪に、大人のような顔。全てが整っている。
胸は変化してないが、美しさも魔力量も身体能力も、全てが有り得ない程上昇している。
『あ……レム様が…………これほどまで……』
レインも、俺の美しさに言葉も出ないようだ。
寝ているケルミアの方を見ると、枕元にいるネロでさえ、目を見開いている。
肝心のケルミアはぐっすり寝ている。
「レイン。大天使化してる時の体の負荷は?」
なんとなく声を出してみたが、その声ですらも、とても綺麗な音色だった。
全てが人類を超越した存在。それが大天使なのだろう。
『あ、負荷ですね……!
どうやら大天使化は、周りの物質を癒す能力があるようで、負荷は全くありません!
永遠に大天使化できます!』
何! 人類を超越した存在に、時間制限無しだと!?
……それだと、魔王化など必要無かったのでは?
心の中で神様に訴えかけるが、その声が届いているのかは知らない。
だが、こんなチートを常時発動するなんて、ゲームバランスの崩壊だ。
「とりあえず、元の姿に戻るか」
『あ……そんな。美しいレム様が……』
レインは大天使化の姿をずっと見ていたいようだが、それは無理だ。
自分の元の姿はこれだ。自分を見失っては全てを失うことになる。
内心、あまりの美しさにそのままでいたい気持ちもあったが、バランス調整だ。RPGの鉄則である。
流石に魔王化の負担が大きすぎたのか、疲れが一気にやってきた。
《時空旅行》も試したい気もあったが、確か時を操るのは禁術の1つってネロが言っていた。
時空旅行はまた今度にしよう。
眠る場所もないので、俺は床に座って眠ることにした。
ケルミアは気持ちよさそうに眠っていて、俺の寝る場所が無くなっていた。
俺は別に眠くないから大丈夫だが、なんせ暇だから何かすることを探さないといけない。
試しに《魔王》の〈魔王化〉を使ってみるか。
魔王に相応しい姿になり魔力量、身体能力。そして闇魔法の威力も上がるらしい。
発動する為に、強く念じる。
だんだんと体に黒い煙が漂って、魔力量が増えるのを感じる。
自分の腕を眺めていると、青白い肌になり。周りの温度が下がるのを感じた。
自分の姿を確認する為に、鏡を覗く。
そこには真っ赤な髪の間から、真っ赤な角が生えていて、白い牙が2本。目元はソルナントの魔眼と似たような目になっている。
自分の姿とはいえ、随分と禍々しい姿になったな。
確かに魔力量も、身体能力もこれまでと比べ物にならない程強くなった気はするが、こんな姿を人に見せる訳にはいかない。
一旦元の姿に戻ることにした。
「はぁ……はぁ……随分と疲れるなぁ……」
『強制的に体を変化させて強化してますから、相当な不可がかかります。
長時間の魔王化を行うと、体が壊れてしまいますよ』
だとすると、奥の手として使うことになるな。
次は《大天使》の〈大天使化〉を使うか。
〈魔王化〉と同じ要領で、〈大天使化〉を行う。
〈魔王化〉と違って、周りの温度は特に変わらないようだ。
そして、魔王化よりも遥かに魔力量と身体能力が上昇していくのを感じる。
そして背中にも大きな翼が生えている。
《竜の力》の翼と違って、手は生えていないが、とてもフワフワな白い翼だ。
鏡を見ると、そこには真っ白な美しい女性が立っていた。
「これが……俺……」
あまりの美しさに見惚れる程の美貌だ。
真っ白い髪に、大人のような顔。全てが整っている。
胸は変化してないが、美しさも魔力量も身体能力も、全てが有り得ない程上昇している。
『あ……レム様が…………これほどまで……』
レインも、俺の美しさに言葉も出ないようだ。
寝ているケルミアの方を見ると、枕元にいるネロでさえ、目を見開いている。
肝心のケルミアはぐっすり寝ている。
「レイン。大天使化してる時の体の負荷は?」
なんとなく声を出してみたが、その声ですらも、とても綺麗な音色だった。
全てが人類を超越した存在。それが大天使なのだろう。
『あ、負荷ですね……!
どうやら大天使化は、周りの物質を癒す能力があるようで、負荷は全くありません!
永遠に大天使化できます!』
何! 人類を超越した存在に、時間制限無しだと!?
……それだと、魔王化など必要無かったのでは?
心の中で神様に訴えかけるが、その声が届いているのかは知らない。
だが、こんなチートを常時発動するなんて、ゲームバランスの崩壊だ。
「とりあえず、元の姿に戻るか」
『あ……そんな。美しいレム様が……』
レインは大天使化の姿をずっと見ていたいようだが、それは無理だ。
自分の元の姿はこれだ。自分を見失っては全てを失うことになる。
内心、あまりの美しさにそのままでいたい気持ちもあったが、バランス調整だ。RPGの鉄則である。
流石に魔王化の負担が大きすぎたのか、疲れが一気にやってきた。
《時空旅行》も試したい気もあったが、確か時を操るのは禁術の1つってネロが言っていた。
時空旅行はまた今度にしよう。
眠る場所もないので、俺は床に座って眠ることにした。
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