楽しむ異世界生活

フーミン

0話 異世界転生

 ……ここはどこなのだろう。白い空間が広がり、体は謎の浮遊感。
 自分の体を確認するも、視界には白い空間しかない。


「死んだ……のか?」


俺は普通に生活していただけなのだが?
 体がまだある頃の記憶は、ベッドに横になり眠ったところまでだ。


『ようこそ精神世界へ。貴方様は5000年に1度の転生者の資格を手に入れました』


突然脳内に声変わりのしていない少年のような声が響く。


「なっ!? 精神世界ってなんだ? ここがそうなのか?」
『ええ、理解が早くて助かります』


いや、ほとんど理解できてないのだが。


「転生者の資格ってなんだ? 異世界にでも行けるのか?」
『はい。異世界といっても、元いた世界とは別次元の世界となります。5000年に1度。レアですよ』
「は、はぁ」


 5000年に1度なんかのレアな事より前世で宝くじでも当たった方が良かったんだがな……


『勿論、貴方様に損はさせませんよ?』
「…? というと?」
『まず、転生者という事で記憶は残ります。後は私から色々と設定させていただきました』
「ほぉ。 詳しく教えてくれ」


 そして聞いた話によると。


ーーー


今まで通り性別が男だと飽きるから、女に変わる。
 見た目も美しい容姿にさせていただきました。
 そして転生先は一般家庭です。勿論、元いた世界と違って、魔素というのが空気中に存在します。
 魔素によって突然変異した生物や、お腹の中にいる子供に魔素が行き渡り、魔力をもった人々が沢山います。
 生物は危険な存在なので、生き残るために充分な能力を与えます。


ーーー


ということらしい。
 長々と意味のわからないことを話され続けて脳内も考えることを放棄しているようで、なんだかボーッとしてきた。


『おっ、もうそろそろだね。能力だとか容姿は自分で確認してね。それじゃあ頑張ってね☆…ね☆……ね☆………ね☆ーーーーー』


エコーがかかったように言葉が流れていき、俺の意識が途切れた。


ーーー


 だんだんと意識が戻ってきて、体の感覚というのがやってきた。
 前世と少しだけ違和感はあるが、それも体内にある魔力の影響だろうか。
 ゆっくりと目を開く。


「おぉぁ……!?」


声が上手くでない!? なぜだ!?
……いや、体も上手く動かない。


 まさか赤ん坊から始まるのか!?
 いやいや、記憶がある状態で赤ん坊生活を過ごすって相当きついぞ?


「レムちゃ〜ん、おっぱいの時間でちゅよ〜〜」


若そうな声と共に、俺の体が抱えられた。
 次の瞬間、目の前には大きなアレが現れた。


いやいやいやいや! 前世では26歳くらいの良い歳だったんだぞ!? 
 ちょっと上を見ると美人な女性が心配そうにこちらを見ている。
 アレのアレを咥えて吸えというのか……。


……こうなったら仕方ねぇ。 俺はプライドなんな捨て去って新しい人生を満喫してやるよ!


ーーー


俺はついにやった、やってしまった。
 しかし、後悔する間もなく眠気が襲ってきて、俺はそのまま新しい母親の腕の中で眠りについた。

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