魔王LIFE
59話 日本の英雄
「見つけた!」
魔素が不自然に集まっている場所。それを最初に見つけたのは俺だ。
ㅤ俺達はすぐにその場所へと向かった。
「これは……」
神社の賽銭箱の上。そこにはあの鏡があった。
ㅤその鏡から大きな魔物が、たった今煙と一緒に現れようとしている。
「まずい! すぐに止めないと!!」
「分かった!」
「分かりました!」
3人で鏡の元に向かい、魔物を生み出し続ける鏡をどうにかして止める方法を探した。
「この鏡割れてる……」
割れている鏡から魔力を感じる。以前俺達が見た時は、魔力は無くなっていた。どういう事だろうか。
ㅤしかし、今はこの魔力を取り除くしかない。
「ミシェル、リアン。離れて」
2人を離れさせて、鏡を纏う魔力を自らの体に吸収していく。かなりの量の魔力がある為、もしかすると俺1人の体じゃ受け止めきれないかもしれない。ミシェルとリアンは、体内に貯めれる魔力量が少ない為厳しい。
ㅤそうしている間も、後ろでは巨大な魔物が生み出されつつある。一刻も早く鏡を止めなければ、この魔物が地上に解き放たれしまう。
「ルト、今来たよ」
「サハル! 手伝って!!」
どこに行っていたのかは分からないが、やっとサハルが来た。
ㅤサハルにも魔力の吸収を手伝ってもらうことで、効率は2倍。魔物が生まれる前には終わるだろうか。
「ルト様! ここにも魔物が近づいてきています!」
「僕達で2人を守ろう!」
「頼んだよ!!」
ゴブリンくらいならミシェルとリアンに任せても大丈夫だろう。
ㅤ俺とサハルは魔力を吸収する事を優先しよう。このまま行けば5分程で終わる。
ーーーーー
後ろの2人が順調に魔物を倒していき、俺とサハルも残り少しのところまでやってきた。
ㅤしかし、真後ろで生成され続けるに巨大な魔物も、残り少しで完全に生まれそうだ。
「ルト。もしも後ろの魔物が完全に現れたら任せても良いかい? 僕はこの鏡を修復して、なんとか元の世界に戻れないか調べてみる」
「分かった……見た目からしてドラゴンかな。多分だけど倒せる」
そしてついに。鏡の魔力を吸い尽くした。
ㅤ鏡からは何の異常も見られず、背後の魔物も消えた。
「良かった……間に合ったね」
しかし、まだ街の中には魔物が残っている。今後少しずつでも減らしていかなければ増殖してしまうだろう。
「サハル、ミシェル、リアン。ありがとう」
4人集まらなければ、きっとこの街はドラゴンに滅ぼされる可能性があっただろう。
「じゃあ僕は鏡を修復してくる」
「僕は街に残っている魔物を倒してくるとしよう」
「私はルト様と一緒に行動します」
それぞれする事が決まっているようだな。
「じゃあ私とリアンは1度、警察と自衛隊達のいる公園に戻ってみる」
ーーーーー
公園に戻ると、皆無事な様子で弁当を食べていた。
「おぉ君か、魔物かと思って撃とうかと思ったよ。はっはっはっ」
笑い事じゃねぇだろ……。
「一応魔物達が湧き続けるのは阻止しました。後は街に残った魔物達を片付けるだけです」
そう伝えると、皆ほっとした表情を浮かべた。
「君達が……1人いないようだけど、生きて帰ってくるのを信じていた。協力感謝する」
「1人は街に残った魔物を討伐中です」
「そうか、死んだのかと思ったよ。はっはっはっ」
だから笑い事じゃねぇって。
ㅤしかし、ここも何の損害も無くて良かったな。少し心配していたが、やはりプロというのは強いんだな。
「すまない。握手をしてくれないか?」
「え? いいですけど……」
隊長さんに握手を求められたので、よく分からないが応じた。
「英雄に一番最初に握手したのは私だ!」
手を話すと、隊員達にドヤ顔を向けていた。そういう事か。
ㅤ別に俺は英雄でも何でもない。ただ鏡の魔力を消しただけであって、それもサハルがいなければ間に合わなかっただろう。
ㅤなんて考えていると、隊員達が一斉に握手を求めてきた。
「ルト様は本当に英雄ですね」
「あ、あはは……」
俺なんかが英雄と呼ばれても良いのだろうか。あまり自信が持てないな。
魔素が不自然に集まっている場所。それを最初に見つけたのは俺だ。
ㅤ俺達はすぐにその場所へと向かった。
「これは……」
神社の賽銭箱の上。そこにはあの鏡があった。
ㅤその鏡から大きな魔物が、たった今煙と一緒に現れようとしている。
「まずい! すぐに止めないと!!」
「分かった!」
「分かりました!」
3人で鏡の元に向かい、魔物を生み出し続ける鏡をどうにかして止める方法を探した。
「この鏡割れてる……」
割れている鏡から魔力を感じる。以前俺達が見た時は、魔力は無くなっていた。どういう事だろうか。
ㅤしかし、今はこの魔力を取り除くしかない。
「ミシェル、リアン。離れて」
2人を離れさせて、鏡を纏う魔力を自らの体に吸収していく。かなりの量の魔力がある為、もしかすると俺1人の体じゃ受け止めきれないかもしれない。ミシェルとリアンは、体内に貯めれる魔力量が少ない為厳しい。
ㅤそうしている間も、後ろでは巨大な魔物が生み出されつつある。一刻も早く鏡を止めなければ、この魔物が地上に解き放たれしまう。
「ルト、今来たよ」
「サハル! 手伝って!!」
どこに行っていたのかは分からないが、やっとサハルが来た。
ㅤサハルにも魔力の吸収を手伝ってもらうことで、効率は2倍。魔物が生まれる前には終わるだろうか。
「ルト様! ここにも魔物が近づいてきています!」
「僕達で2人を守ろう!」
「頼んだよ!!」
ゴブリンくらいならミシェルとリアンに任せても大丈夫だろう。
ㅤ俺とサハルは魔力を吸収する事を優先しよう。このまま行けば5分程で終わる。
ーーーーー
後ろの2人が順調に魔物を倒していき、俺とサハルも残り少しのところまでやってきた。
ㅤしかし、真後ろで生成され続けるに巨大な魔物も、残り少しで完全に生まれそうだ。
「ルト。もしも後ろの魔物が完全に現れたら任せても良いかい? 僕はこの鏡を修復して、なんとか元の世界に戻れないか調べてみる」
「分かった……見た目からしてドラゴンかな。多分だけど倒せる」
そしてついに。鏡の魔力を吸い尽くした。
ㅤ鏡からは何の異常も見られず、背後の魔物も消えた。
「良かった……間に合ったね」
しかし、まだ街の中には魔物が残っている。今後少しずつでも減らしていかなければ増殖してしまうだろう。
「サハル、ミシェル、リアン。ありがとう」
4人集まらなければ、きっとこの街はドラゴンに滅ぼされる可能性があっただろう。
「じゃあ僕は鏡を修復してくる」
「僕は街に残っている魔物を倒してくるとしよう」
「私はルト様と一緒に行動します」
それぞれする事が決まっているようだな。
「じゃあ私とリアンは1度、警察と自衛隊達のいる公園に戻ってみる」
ーーーーー
公園に戻ると、皆無事な様子で弁当を食べていた。
「おぉ君か、魔物かと思って撃とうかと思ったよ。はっはっはっ」
笑い事じゃねぇだろ……。
「一応魔物達が湧き続けるのは阻止しました。後は街に残った魔物達を片付けるだけです」
そう伝えると、皆ほっとした表情を浮かべた。
「君達が……1人いないようだけど、生きて帰ってくるのを信じていた。協力感謝する」
「1人は街に残った魔物を討伐中です」
「そうか、死んだのかと思ったよ。はっはっはっ」
だから笑い事じゃねぇって。
ㅤしかし、ここも何の損害も無くて良かったな。少し心配していたが、やはりプロというのは強いんだな。
「すまない。握手をしてくれないか?」
「え? いいですけど……」
隊長さんに握手を求められたので、よく分からないが応じた。
「英雄に一番最初に握手したのは私だ!」
手を話すと、隊員達にドヤ顔を向けていた。そういう事か。
ㅤ別に俺は英雄でも何でもない。ただ鏡の魔力を消しただけであって、それもサハルがいなければ間に合わなかっただろう。
ㅤなんて考えていると、隊員達が一斉に握手を求めてきた。
「ルト様は本当に英雄ですね」
「あ、あはは……」
俺なんかが英雄と呼ばれても良いのだろうか。あまり自信が持てないな。
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