魔王LIFE
58話 プロ
ㅤ中に入ると、身長の低い俺はマッチョマン達に囲まれた。
ㅤ警察が見たらマッチョマン達は捕まるな。すぐ近くに警察いるんだけど……。
「君、凄いねぇ」
「ありがとうございます」
「筋肉見せてよ〜」
「えっと……はい」
「異世界から来たの?」
「そうですよ」
「チュイッターフォローしてるよ〜」
「どうも」
大勢の人に話しかけられるのは流石に慣れてしまった。もしかすると俺は天才なのかもしれない。
ㅤ腕を捲って見える筋肉をマッチョマン達に触られたり、身長を比べられたり。剣を触られたりと、俺はビクビクしながらも余裕な表情を作っていた。
ㅤできれば警察動いて欲しいんだけど、警察達もニコニコと微笑みながら見ている。使えない……。
「そ、そうだ。力比べしましょう!」
たった今思いついた遊びだ。
「じゃあルトちゃん、僕を持ち上げれるかな?」
「それは流石に無理だろ〜」
「やってみます」
俺がその人を持ち上げようと手を腰に回すと、隊員達は静かになった。
「……ふっ!」
「お……お、おぉ!?」
グッと持ち上げられた巨体は、驚いたような声を上げた。
ㅤそのままゆっくりと降ろす。
「「おおぉぉおおおおお!!!」」
隊員達、そして警察達からも驚きの声があがり、拍手された。
「流石だなぁ! 仕事なにしてるの?」
「王女です」
「へぇ〜……へ……?」
「空中都市で王女してます」
「「えぇぇぇぇええええ!?!?」」
魔王とは言えないので、王女だと伝えると更に驚かれた。やっぱり権力者の前では腰を低くした方が良いのだろう。皆の態度が急変した。
「す、凄いですねぇ……」
「ルト様……で良いですか?」
「あの方達は従者ですか?」
はぁ〜気持ち良い。胸を張って偉そうな態度を取れるな。
「ルト様〜! 魔物達が近づいてきました〜!」
しかし、リアンのその言葉でその場の雰囲気は変わった。
ㅤ一気に静かになり、自衛隊は隊長さんの方へ視線をやる。俺もトコトコと隊長さんの元に戻った。
「何匹かね」
「12体です。私達ならすぐに対処できますが、一応知らせた方が良いかと」
リアンは既におにぎりを1つ食べている。あまり戦闘に参加はさせない方が良いだろう。
「魔物とやらの倒し方は……どうしたら良い?」
「人間と変わりませんよ」
「そうか、では銃で大丈夫だな。君達はその剣で戦うのか?」
銃で戦った方が安全策だろう。しかし、魔物と戦うとなると使い慣れた武器の方が良い。
「侍魂。1本の剣で大丈夫です」
「そうか」
隊長さんは自衛隊と警察達の前に向かった。
「これより魔物狩りを行う! とにかく殺せ! 1匹も逃がすな! 流れ弾に気をつけろ!」
「「おおぉぉぉおおおお!!」」
皆が大声を上げると、それを気づいた魔物達が建物の屋根等から一気に現れた。
ㅤ俺達は流れ弾に当たらないよう、安全な場所に立つ。
ㅤ公園内に入ってきた魔物に、他の建物を傷つけないよう正確に撃っていく自衛隊と警察。流石プロだ。
「凄い音だな」
「これが地上の武器……不思議ですね」
「小さな武器の中で爆発を起こして、鉄を飛ばしてるんだよ」
多分、俺達でも当たれば致命傷となるだろう。
ㅤやはり銃を使った方が良かったか。剣1本だと戦いに参加することすらできない。
「魔物の姿が見当たりません!」
どうやら、近くの魔物は全て倒したようだ。
ㅤ公園には魔物の死体、薬莢、そして火薬の匂いが充満していた。
「よくやった! 魔物達もこの住宅街に近づいてきている! 気を引き締めろ!」
「「はっ!」」
う〜ん……このままだと永遠に終わらないよな。
「隊長さん。大事な話があります」
「ん、何だ」
「魔物達はとある場所から湧き続けています。そこを潰さない限り、この街に平和は来ないかと」
「そうか……では敵拠点を見つけなければならないな」
「私達が探しに行きます」
その方が良いだろう。住宅街の中で戦闘になった時は俺達の方が安全に戦える。
「大丈夫なのか?」
「大丈夫です。私達は魔物退治のプロですから」
「力強いな……任せたぞ」
「はい。ミシェル、リアン、行くよ!」
今のところゴブリンしか湧いてこないが、更に凶暴な魔物が湧く可能性もある。その前に一刻も早く見つけ出し、潰さないとな。
ㅤそこに鏡がある可能性もある。
ㅤ俺達3人は、探知魔法で当たりを探りながら走り回った。
ㅤ警察が見たらマッチョマン達は捕まるな。すぐ近くに警察いるんだけど……。
「君、凄いねぇ」
「ありがとうございます」
「筋肉見せてよ〜」
「えっと……はい」
「異世界から来たの?」
「そうですよ」
「チュイッターフォローしてるよ〜」
「どうも」
大勢の人に話しかけられるのは流石に慣れてしまった。もしかすると俺は天才なのかもしれない。
ㅤ腕を捲って見える筋肉をマッチョマン達に触られたり、身長を比べられたり。剣を触られたりと、俺はビクビクしながらも余裕な表情を作っていた。
ㅤできれば警察動いて欲しいんだけど、警察達もニコニコと微笑みながら見ている。使えない……。
「そ、そうだ。力比べしましょう!」
たった今思いついた遊びだ。
「じゃあルトちゃん、僕を持ち上げれるかな?」
「それは流石に無理だろ〜」
「やってみます」
俺がその人を持ち上げようと手を腰に回すと、隊員達は静かになった。
「……ふっ!」
「お……お、おぉ!?」
グッと持ち上げられた巨体は、驚いたような声を上げた。
ㅤそのままゆっくりと降ろす。
「「おおぉぉおおおおお!!!」」
隊員達、そして警察達からも驚きの声があがり、拍手された。
「流石だなぁ! 仕事なにしてるの?」
「王女です」
「へぇ〜……へ……?」
「空中都市で王女してます」
「「えぇぇぇぇええええ!?!?」」
魔王とは言えないので、王女だと伝えると更に驚かれた。やっぱり権力者の前では腰を低くした方が良いのだろう。皆の態度が急変した。
「す、凄いですねぇ……」
「ルト様……で良いですか?」
「あの方達は従者ですか?」
はぁ〜気持ち良い。胸を張って偉そうな態度を取れるな。
「ルト様〜! 魔物達が近づいてきました〜!」
しかし、リアンのその言葉でその場の雰囲気は変わった。
ㅤ一気に静かになり、自衛隊は隊長さんの方へ視線をやる。俺もトコトコと隊長さんの元に戻った。
「何匹かね」
「12体です。私達ならすぐに対処できますが、一応知らせた方が良いかと」
リアンは既におにぎりを1つ食べている。あまり戦闘に参加はさせない方が良いだろう。
「魔物とやらの倒し方は……どうしたら良い?」
「人間と変わりませんよ」
「そうか、では銃で大丈夫だな。君達はその剣で戦うのか?」
銃で戦った方が安全策だろう。しかし、魔物と戦うとなると使い慣れた武器の方が良い。
「侍魂。1本の剣で大丈夫です」
「そうか」
隊長さんは自衛隊と警察達の前に向かった。
「これより魔物狩りを行う! とにかく殺せ! 1匹も逃がすな! 流れ弾に気をつけろ!」
「「おおぉぉぉおおおお!!」」
皆が大声を上げると、それを気づいた魔物達が建物の屋根等から一気に現れた。
ㅤ俺達は流れ弾に当たらないよう、安全な場所に立つ。
ㅤ公園内に入ってきた魔物に、他の建物を傷つけないよう正確に撃っていく自衛隊と警察。流石プロだ。
「凄い音だな」
「これが地上の武器……不思議ですね」
「小さな武器の中で爆発を起こして、鉄を飛ばしてるんだよ」
多分、俺達でも当たれば致命傷となるだろう。
ㅤやはり銃を使った方が良かったか。剣1本だと戦いに参加することすらできない。
「魔物の姿が見当たりません!」
どうやら、近くの魔物は全て倒したようだ。
ㅤ公園には魔物の死体、薬莢、そして火薬の匂いが充満していた。
「よくやった! 魔物達もこの住宅街に近づいてきている! 気を引き締めろ!」
「「はっ!」」
う〜ん……このままだと永遠に終わらないよな。
「隊長さん。大事な話があります」
「ん、何だ」
「魔物達はとある場所から湧き続けています。そこを潰さない限り、この街に平和は来ないかと」
「そうか……では敵拠点を見つけなければならないな」
「私達が探しに行きます」
その方が良いだろう。住宅街の中で戦闘になった時は俺達の方が安全に戦える。
「大丈夫なのか?」
「大丈夫です。私達は魔物退治のプロですから」
「力強いな……任せたぞ」
「はい。ミシェル、リアン、行くよ!」
今のところゴブリンしか湧いてこないが、更に凶暴な魔物が湧く可能性もある。その前に一刻も早く見つけ出し、潰さないとな。
ㅤそこに鏡がある可能性もある。
ㅤ俺達3人は、探知魔法で当たりを探りながら走り回った。
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