女嫌いの俺が女に転生した件。
82話 報酬と学園生活最後の思い出
報酬は後日王城で配られるらしいので、すぐに学園長と学園まで帰って、自分の部屋に戻った。
「ただいま〜」
「おかえりっ!」
「おか〜」
ソフィとリグが出迎えてくれた。、
「寂しくなかったか〜?」
「寂しかったよ〜リグ君つまらない!」
「つまらないって……そんな事より、仕事はどうだった?」
「案外何もなく終わったな。隣にグラニート帝国っていう国があって、そこの国王と勇者と知り合いになったくらい」
「あぁ〜……そこの勇者は評判が悪いんだが、大丈夫だったか?」
確かにアレは酷いな。
「名前覚えてくれたよ」
「それ悪い意味じゃないだろうな……」
「人間性に惹かれたってさ」
つっても、俺のどこをどう見て惹かれたのかはさっぱりだけどな。
「とにかく今日は疲れたから寝る」
「あぁおやすみ」
「私も寝よっと〜!」
鎧を脱いでベッドに倒れ込む。
「おっおい! 服!」
「ん? ……あぁ……まあいいじゃん。下着の方が動きやすいし、制服のままだとシワがつくから。おやすみ」
「学園長かよ……」
別に親しい仲なんだから下着だけで寝てもいいだろ。あ……なんかこの開放感癖になりそう。
ーーーーー
ーーーーー
次の日、授業をささっと終わらせて学園長の元に向かった。
「報酬〜」
「クロアさんの分も受け取ってきたから、はいどうぞ」
そういってテーブルの上に小さな手鏡が置かれた。
「……これだけ?」
「それは仲間同士で連絡を取り合う時に使う魔道具らしいの。グラニート帝国が作ったらしいんだけど、凄い技術よね」
へぇ連絡……携帯みたいなものか?
「使い方は?」
「連絡を取りたい人の顔のイメージを魔力に乗せて使うの。試しに私をイメージしてみて」
「分かった」
学園長の顔を見ながら魔力を流し込む。
すると、鏡の部分がグニャグニャと歪み始めて、学園長の胸元が映った。
「あっ、出来たわね。これで遠くにいても声で会話が出来るのよ」
「へぇ〜凄いな。じゃあこれでアーガスさんから直々に連絡が来ることもあるのか」
「そう。だから、もし緊急の連絡時もこれを使えば情報伝達が早くなる」
いいなこれ。それに普段は鏡としても使えるし、コンパクトだからポケットに入れる事が出来る。これは前世のように携帯に依存する人が出てきそうだ。
「発達してるんだな〜」
「そうね」
いずれ前世の技術に追いつきそうだな。
「あっ、それじゃあ私はこれで」
「もっとゆっくりしてていいのよ?」
「卒業までもうすぐだから、最後まで部屋を堪能したいんだ」
「そうね。じゃあまた」
学園長に昨日の報酬を貰って、A-975号室まで帰ってきた。
「リグ! 凄いの貰った!」
「おぉテンション高い。凄いの?」
「この鏡! これ、携帯電話みたいに連絡取り合えるんだよ」
「へぇ〜それが報酬か」
「あぁ……なんでリグの分はないんだろうか……」
王国騎士団の為だけ、とはいえそれ以外の人との連絡手段も欲しかったな。
「グラニート帝国に行けば買えるかもな」
「高いかもよ。命を守る仕事してこれだから」
「まじか……」
とりあえず良い連絡手段が出来たのは良い事だ。
「ねぇリグ」
「ん?」
俺が渡した手鏡で自分の顔を見ているリグに話しかける。
「卒業までもうすぐでしょ? だから、最後くらい学園でしか出来ない事しよ」
「学園でしか出来ない事か……学校とかの思い出って基本いつでも出来るからな」
「……何かないかな……何でもいいから」
「夜の学園で肝試しなんかどうだ?」
「嫌だ」
何でもいいとは言ったけど、怖いのはダメだ。お化け屋敷で思い知ってるからな。
「学園で出来ることなぁ……」
「思い浮かばないかな……」
「肝試し」
「だから嫌だって……」
「肝試しって何〜?」
「あっ……」
たまたまソフィが帰ってきて、肝試しに興味を持たれてしまった。
「肝試しっていうのはな、怖い話をした後に怖〜い道を歩いていくんだ。お化け屋敷と似てるけどちょっと違う。1人で目的の場所まで行って帰ってくる。
その人の肝が座っているか試すって意味で肝試しだ」
「説明いらないから……ソフィも興味持ったらダメだからな」
「気になるな〜?」
「うっ……」
この流れは肝試しをするパターンだ……。
「よし、学園長や先生に肝試しの事を伝えて近い内にしよう! 行ってくる!」
「あっ……」
リグが転移してしまった……。
「クロアちゃん怖いの苦手だもんね〜?」
「鬼め……」
『怖いの苦手?』
『あ……そうだサタナがいた』
『いるよん』
サタナと行けば怖くない……そう、怖くないはず。
『サタナ、肝試し知ってる?』
『さっき聞いたから知ってるよ。するの?』
『らしい。だから一緒に居てね』
『いいよ〜怖がるクロアを想像して興奮する』
頼らはしないけど、誰かと一緒なら心強い。
肝試し……また本物の幽霊が出たりしないだろうな……。
ーーーーー
ーーーーー
「よし! 肝試しのルール説明したら皆乗ってくれたぞ!」
「はい……」
「やったぁ!」
部屋でリグとソフィがはしゃいでいる。二人ともSコンビだ。
「クロア、1人で行かせるのはダメって学園長に言われたから、俺と一緒に行こうな」
「っ! うんっ!!」
良かった! リグと一緒に行けるんだ! ならもう怖いものは無しだ!
「ははは、可愛い」
「犬みたい」
「なんだよ……」
喜ぶだけでそんな言われたら感情出しづらいじゃないか。
「肝試しが学園最後の思い出になる。楽しもうぜ」
「ロクな思い出作れずに終わりそう」
心残りありすぎて生霊が出てきそうだ。
「ただいま〜」
「おかえりっ!」
「おか〜」
ソフィとリグが出迎えてくれた。、
「寂しくなかったか〜?」
「寂しかったよ〜リグ君つまらない!」
「つまらないって……そんな事より、仕事はどうだった?」
「案外何もなく終わったな。隣にグラニート帝国っていう国があって、そこの国王と勇者と知り合いになったくらい」
「あぁ〜……そこの勇者は評判が悪いんだが、大丈夫だったか?」
確かにアレは酷いな。
「名前覚えてくれたよ」
「それ悪い意味じゃないだろうな……」
「人間性に惹かれたってさ」
つっても、俺のどこをどう見て惹かれたのかはさっぱりだけどな。
「とにかく今日は疲れたから寝る」
「あぁおやすみ」
「私も寝よっと〜!」
鎧を脱いでベッドに倒れ込む。
「おっおい! 服!」
「ん? ……あぁ……まあいいじゃん。下着の方が動きやすいし、制服のままだとシワがつくから。おやすみ」
「学園長かよ……」
別に親しい仲なんだから下着だけで寝てもいいだろ。あ……なんかこの開放感癖になりそう。
ーーーーー
ーーーーー
次の日、授業をささっと終わらせて学園長の元に向かった。
「報酬〜」
「クロアさんの分も受け取ってきたから、はいどうぞ」
そういってテーブルの上に小さな手鏡が置かれた。
「……これだけ?」
「それは仲間同士で連絡を取り合う時に使う魔道具らしいの。グラニート帝国が作ったらしいんだけど、凄い技術よね」
へぇ連絡……携帯みたいなものか?
「使い方は?」
「連絡を取りたい人の顔のイメージを魔力に乗せて使うの。試しに私をイメージしてみて」
「分かった」
学園長の顔を見ながら魔力を流し込む。
すると、鏡の部分がグニャグニャと歪み始めて、学園長の胸元が映った。
「あっ、出来たわね。これで遠くにいても声で会話が出来るのよ」
「へぇ〜凄いな。じゃあこれでアーガスさんから直々に連絡が来ることもあるのか」
「そう。だから、もし緊急の連絡時もこれを使えば情報伝達が早くなる」
いいなこれ。それに普段は鏡としても使えるし、コンパクトだからポケットに入れる事が出来る。これは前世のように携帯に依存する人が出てきそうだ。
「発達してるんだな〜」
「そうね」
いずれ前世の技術に追いつきそうだな。
「あっ、それじゃあ私はこれで」
「もっとゆっくりしてていいのよ?」
「卒業までもうすぐだから、最後まで部屋を堪能したいんだ」
「そうね。じゃあまた」
学園長に昨日の報酬を貰って、A-975号室まで帰ってきた。
「リグ! 凄いの貰った!」
「おぉテンション高い。凄いの?」
「この鏡! これ、携帯電話みたいに連絡取り合えるんだよ」
「へぇ〜それが報酬か」
「あぁ……なんでリグの分はないんだろうか……」
王国騎士団の為だけ、とはいえそれ以外の人との連絡手段も欲しかったな。
「グラニート帝国に行けば買えるかもな」
「高いかもよ。命を守る仕事してこれだから」
「まじか……」
とりあえず良い連絡手段が出来たのは良い事だ。
「ねぇリグ」
「ん?」
俺が渡した手鏡で自分の顔を見ているリグに話しかける。
「卒業までもうすぐでしょ? だから、最後くらい学園でしか出来ない事しよ」
「学園でしか出来ない事か……学校とかの思い出って基本いつでも出来るからな」
「……何かないかな……何でもいいから」
「夜の学園で肝試しなんかどうだ?」
「嫌だ」
何でもいいとは言ったけど、怖いのはダメだ。お化け屋敷で思い知ってるからな。
「学園で出来ることなぁ……」
「思い浮かばないかな……」
「肝試し」
「だから嫌だって……」
「肝試しって何〜?」
「あっ……」
たまたまソフィが帰ってきて、肝試しに興味を持たれてしまった。
「肝試しっていうのはな、怖い話をした後に怖〜い道を歩いていくんだ。お化け屋敷と似てるけどちょっと違う。1人で目的の場所まで行って帰ってくる。
その人の肝が座っているか試すって意味で肝試しだ」
「説明いらないから……ソフィも興味持ったらダメだからな」
「気になるな〜?」
「うっ……」
この流れは肝試しをするパターンだ……。
「よし、学園長や先生に肝試しの事を伝えて近い内にしよう! 行ってくる!」
「あっ……」
リグが転移してしまった……。
「クロアちゃん怖いの苦手だもんね〜?」
「鬼め……」
『怖いの苦手?』
『あ……そうだサタナがいた』
『いるよん』
サタナと行けば怖くない……そう、怖くないはず。
『サタナ、肝試し知ってる?』
『さっき聞いたから知ってるよ。するの?』
『らしい。だから一緒に居てね』
『いいよ〜怖がるクロアを想像して興奮する』
頼らはしないけど、誰かと一緒なら心強い。
肝試し……また本物の幽霊が出たりしないだろうな……。
ーーーーー
ーーーーー
「よし! 肝試しのルール説明したら皆乗ってくれたぞ!」
「はい……」
「やったぁ!」
部屋でリグとソフィがはしゃいでいる。二人ともSコンビだ。
「クロア、1人で行かせるのはダメって学園長に言われたから、俺と一緒に行こうな」
「っ! うんっ!!」
良かった! リグと一緒に行けるんだ! ならもう怖いものは無しだ!
「ははは、可愛い」
「犬みたい」
「なんだよ……」
喜ぶだけでそんな言われたら感情出しづらいじゃないか。
「肝試しが学園最後の思い出になる。楽しもうぜ」
「ロクな思い出作れずに終わりそう」
心残りありすぎて生霊が出てきそうだ。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
4503
-
-
149
-
-
34
-
-
337
-
-
59
-
-
35
-
-
49989
-
-
1978
-
-
127
コメント