女嫌いの俺が女に転生した件。
39話 王国騎士団魔女の正体
翌日、俺は以前学園長から借りていた本を返すついでに、王国騎士団を作った魔女について聞くことにした。
リグに転移で送ってもらい、現在リグと俺はソファに座っている。リグがどうしても、というから一緒に入れてやったのだ。
「話って何かしら」
「いきなり本題に入る。王国騎士団を作った魔女について何か知ってるか?」
魔女である学園長なら、その魔女についても何か知っているだろう。
「えぇ、私よ」
「……はい?」
「私が騎士団を王国騎士団にしたの」
「い、いやだなら……それは何十年も前の話で」
「私は何百年も生きているのよ」
「それは……本当なのな?」
「だからそう言ってるじゃない」
学園長が何百年も……それなのに容姿が変わらないのは魔女だからなのだろうか。
「えっと……学園長は何歳で……」
「数えてないけど200年よりもっと生きてるわね」
「だから色んな魔法を使えるのか……」
リグが合点がいったような顔をしているが、俺はまだ混乱している。
学園長が魔女で200年以上生きている、という事は分かった。が、なぜ王国騎士団を作れたのか。
「どうやって王国騎士団を?」
「クロアさんのような才能のある人を集めたら、国に雇われただけよ」
俺のような……?
「ってことは、クロア意外にも凄い奴がいるのか?」
俺が質問する前に、リグが学園長に聞いた。
「えぇ、王国騎士団にね。それもクロアさんとは比べ物にならないほどの化け物も」
「アーガスさん……?」
「そう。だから団長になってるの」
200年以上生きている学園長が幹部、その上に立つ団長アーガスさんは……どのくらい強いのだろうか。
「ちなみに幹部がどのくらいいるか、聞いてもいいか?」
「2人。私ともう1人ね」
学園長に並ぶ人が1人……か。なんかそんな凄い騎士団に俺なんかが入って良かったのか心配になってきたぞ。もう今までの世界とは別次元の……穏やかなんて言ってる場合じゃない。
「私なんかがそんな騎士団に……」
「大丈夫よ。皆と一緒にいれば自然と強くなれるわ。貴女は才能があるのだから」
「本当にそうかな……」
「えぇ、私の勘がそういってるから本当よ。それに、私の惚れた女性が弱い訳ないでしょう?」
いや……惚れるのは勝手にしてほしいけど、その相手に期待を持つのはやめてほしい……。
「凄いじゃないかクロア。お前、そんな凄いところに勧誘されたんだろ? 良かったな」
「お前それ皮肉……?」
「違う。素直に褒めてるんだから、素直に喜べ」
喜んでいいのか、それとももっと気を引き締めた方が良いのか……分からない。
「そうそう。今度何人かこの学園の様子を見に来たいって言う人達が何人が来るから、いつでも来ていいように過ごしてね」
「それって王国騎士団の……?」
「そうよ。2人」
2人……それだけでもかなりの驚異的な力を持ってるんだよな……。
「……分かった。今日はありがとう」
「また何かあったら言ってね。いつでも王城につれてってあげる」
「今はまだいいかな……リグお願い」
「あぁ。じゃあ学園長さん、これからもクロアの事お願いします」
そう最後に口にして、俺を部屋へと送ってくれた。
ーーーーー
──「いやぁ〜あの娘、本当に可愛いっすね」
「でしょう?」
「まるで姉さんみたいに何年も生きてる感じがするっす」
いままでずっと学園長の横に座っていた男が姿を表した。いつからそこに座っていたのか。クロアやリグには気づくことすらできない。
「そういや姉さん、俺っちあの娘と話したいんだけど」
「ダメ。ジェイス、貴方があの娘に何しでかすか分からないから私が監視してるのよ?」
「監視って……やっぱ魔女には適わないっすねぇ」
ジェイスと呼ばれる男は、また姿を消した。
ーーーーー
部屋に戻ってきた俺は、リグと別れてソフィと2人きりになった。
いつも部屋に2人きりの時はソフィが甘えてくる。発情期の犬のように、体を擦り付けてくるのだ。
「ソフィ」
「何?」
「もし私が死んだら、どうする?」
「死んじゃうの!? いや! 死なないでっ!」
「い、いや死なないけど……もしもの話」
もし王国騎士団の騎士達と一緒にいる事で死んでしまったら、ソフィはどうするのだろう。
「私も後を追って死ぬよ」
「……私の分まで生きててほしいんだけど」
「だからっ! クロアちゃんが死んだら〜なんて話しないで! 胸が痛くなっちゃう……」
そういって豊満な胸を俺の腕に押し付けてきた。
「分かったよ……じゃあ、頑張る」
「うん。王国騎士団の仕事、ずっと応援してる」
「ありがとう」
こうして一途に応援されるのもプレッシャーになるんだけど、今は有り難く受け止めていよう。
俺を応援してくれる人が一人でもいると、自分の自信にも繋がるからな。王国騎士団の1人として自覚しないとダメだ。
「あっ、クロアちゃん」
「ん?」
「この前ね、魔力のコントロール合格したよ」
「おぉ! じゃあもう先生になれるじゃないか」
「もっと早くなりたかったんだけどねぇ……」
「15歳で完璧に出来るなら早い方だよ」
俺は5歳で完璧だったけどな……。
しかし、ついにソフィも魔力コントロールが出来るようになったか……。
「じゃあ自分なりにアレンジした魔法を練習してみようか。確か風魔法だったよな?」
「うん。だけどどうするの?」
「例えばだけど、足元に強い風を起こして空に浮かぶとか」
「そんなの魔力がクロアちゃんみたいに多くないとできないよ」
そ、そうなのか。やっぱ俺の魔力量は異常らしい。
リグに転移で送ってもらい、現在リグと俺はソファに座っている。リグがどうしても、というから一緒に入れてやったのだ。
「話って何かしら」
「いきなり本題に入る。王国騎士団を作った魔女について何か知ってるか?」
魔女である学園長なら、その魔女についても何か知っているだろう。
「えぇ、私よ」
「……はい?」
「私が騎士団を王国騎士団にしたの」
「い、いやだなら……それは何十年も前の話で」
「私は何百年も生きているのよ」
「それは……本当なのな?」
「だからそう言ってるじゃない」
学園長が何百年も……それなのに容姿が変わらないのは魔女だからなのだろうか。
「えっと……学園長は何歳で……」
「数えてないけど200年よりもっと生きてるわね」
「だから色んな魔法を使えるのか……」
リグが合点がいったような顔をしているが、俺はまだ混乱している。
学園長が魔女で200年以上生きている、という事は分かった。が、なぜ王国騎士団を作れたのか。
「どうやって王国騎士団を?」
「クロアさんのような才能のある人を集めたら、国に雇われただけよ」
俺のような……?
「ってことは、クロア意外にも凄い奴がいるのか?」
俺が質問する前に、リグが学園長に聞いた。
「えぇ、王国騎士団にね。それもクロアさんとは比べ物にならないほどの化け物も」
「アーガスさん……?」
「そう。だから団長になってるの」
200年以上生きている学園長が幹部、その上に立つ団長アーガスさんは……どのくらい強いのだろうか。
「ちなみに幹部がどのくらいいるか、聞いてもいいか?」
「2人。私ともう1人ね」
学園長に並ぶ人が1人……か。なんかそんな凄い騎士団に俺なんかが入って良かったのか心配になってきたぞ。もう今までの世界とは別次元の……穏やかなんて言ってる場合じゃない。
「私なんかがそんな騎士団に……」
「大丈夫よ。皆と一緒にいれば自然と強くなれるわ。貴女は才能があるのだから」
「本当にそうかな……」
「えぇ、私の勘がそういってるから本当よ。それに、私の惚れた女性が弱い訳ないでしょう?」
いや……惚れるのは勝手にしてほしいけど、その相手に期待を持つのはやめてほしい……。
「凄いじゃないかクロア。お前、そんな凄いところに勧誘されたんだろ? 良かったな」
「お前それ皮肉……?」
「違う。素直に褒めてるんだから、素直に喜べ」
喜んでいいのか、それとももっと気を引き締めた方が良いのか……分からない。
「そうそう。今度何人かこの学園の様子を見に来たいって言う人達が何人が来るから、いつでも来ていいように過ごしてね」
「それって王国騎士団の……?」
「そうよ。2人」
2人……それだけでもかなりの驚異的な力を持ってるんだよな……。
「……分かった。今日はありがとう」
「また何かあったら言ってね。いつでも王城につれてってあげる」
「今はまだいいかな……リグお願い」
「あぁ。じゃあ学園長さん、これからもクロアの事お願いします」
そう最後に口にして、俺を部屋へと送ってくれた。
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──「いやぁ〜あの娘、本当に可愛いっすね」
「でしょう?」
「まるで姉さんみたいに何年も生きてる感じがするっす」
いままでずっと学園長の横に座っていた男が姿を表した。いつからそこに座っていたのか。クロアやリグには気づくことすらできない。
「そういや姉さん、俺っちあの娘と話したいんだけど」
「ダメ。ジェイス、貴方があの娘に何しでかすか分からないから私が監視してるのよ?」
「監視って……やっぱ魔女には適わないっすねぇ」
ジェイスと呼ばれる男は、また姿を消した。
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いつも部屋に2人きりの時はソフィが甘えてくる。発情期の犬のように、体を擦り付けてくるのだ。
「ソフィ」
「何?」
「もし私が死んだら、どうする?」
「死んじゃうの!? いや! 死なないでっ!」
「い、いや死なないけど……もしもの話」
もし王国騎士団の騎士達と一緒にいる事で死んでしまったら、ソフィはどうするのだろう。
「私も後を追って死ぬよ」
「……私の分まで生きててほしいんだけど」
「だからっ! クロアちゃんが死んだら〜なんて話しないで! 胸が痛くなっちゃう……」
そういって豊満な胸を俺の腕に押し付けてきた。
「分かったよ……じゃあ、頑張る」
「うん。王国騎士団の仕事、ずっと応援してる」
「ありがとう」
こうして一途に応援されるのもプレッシャーになるんだけど、今は有り難く受け止めていよう。
俺を応援してくれる人が一人でもいると、自分の自信にも繋がるからな。王国騎士団の1人として自覚しないとダメだ。
「あっ、クロアちゃん」
「ん?」
「この前ね、魔力のコントロール合格したよ」
「おぉ! じゃあもう先生になれるじゃないか」
「もっと早くなりたかったんだけどねぇ……」
「15歳で完璧に出来るなら早い方だよ」
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