獣少女と共同生活!?

【夕立】

第三十話 厨房事件〜考察〜

血のついた服を着たコックを見た俺は、おもわず叫びそうになった。
しかし、コックの違和感に気付き、俺は寸前のところで叫ぶのを堪えた。
そのコックは外傷はなく、血がついているのも服だけ。顔や手には血の跡はなかったのだ。
もしかすると、本当は血ではないのではないか?そう思ったが、血液の臭いはする。
すると、血液の臭いが強かった為か、気づかなかった臭いが漂ってきた。
……成る程、そうゆうことか。
俺は奥の洗い場まで行き、流しを確認。そこには、俺の想像通りのモノが残っていた。
流しにある三角コーナー。そこに、魚の内臓が残っていたのだ。
恐らく、このコックは魚の内臓処理をしていて、その時に何故か服に魚の血液が付着。手は洗ったが、服はすぐには洗えなかった。
その後、何かがあってここで眠ってしまったか、気絶してしまった……という事だろう。
とにかく、事情を知る為にもこのコックを起こさねばならないな。
俺はコックの元へ戻り、身体を揺する。
コックはそれでも起きる気配はない。どこまで眠りが深いんだ……。
一応脈を確認し、生きているのを確認。他に手掛かりがないか、起きるまで探すとするか……。
まず、辺りを見回すとテーブルの上に何かが付着していた。
そこには、血液と……粉か?何か細かい粒が血液に混じっていた。
恐らく、血液の上にかかってしまったのだろう。調理場という面から、塩の可能性が高い。
本当に塩か確認したいのだが、あいにくだがそんな道具などは持ち合わせていない。そもそも、そんな物を持っている筈がない。
次に手掛かりとして見つけたのは、机の上にあったコップ。中には何も入っていなかったが、底に黒い液体が少し残っているのを見る限り、コーヒーでも飲んでいたのだろう。
全く……。後処理もしっかりやっていないのに、コーヒーでブレイクタイムか。もう少ししっかりして欲しいものだ。
後は、洗い終わった食器が食器乾燥機に入っていた。これもまだ途中なのか。
状況を推理すると、コックは魚の下処理中に服に血液が付着。
すぐには洗えない為、仕方なく他の作業をやっていたが、何かが原因でここで倒れてしまった。
現場に残っているのは、コーヒーを入れていたであろうコップ、塩の様なものが上からかかった血液、服だけ血がついたコック。ここら辺が関係あるだろう。
そして、コックはだいぶ深い眠りについていて、身体を揺らしただけでは起きない……か。
コレは面白くなってきた。いや、楽しんではいけないのだが、推理するのが楽しくて仕方ない。
……とりあえず、応援でも呼んでから考えよう。

「獣少女と共同生活!?」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「コメディー」の人気作品

コメント

コメントを書く