獣少女と共同生活!?

【夕立】

第十八話 後輩とお出かけ(前編)

祝日の今日。俺はやる事がないので、暇をつぶすように書類整理をしたり、書類を清書しなおりたりをする事に。
すると、俺の携帯から着信音。休日の昼間に電話……誰からだろう?
そして、表記されている名前を確認すると、そこには金沢 結衣の文字。

「もしもし?」
『あ、先輩!おはようございます!』
「うん、おはよう」

もう昼間だけどね、というツッコミはあえてしないでおこう。
しかし、焦った様子はないあたりを見ると会社関係ではなさそうだな……。

「結衣ちゃんが会社関係以外で電話なんて珍しね。どうかしたの?」
『えっとですね、先輩って甘いもの好きですか?』
「そうだね、それなりには食べるよ」
『でしたら、私と一緒に食べに行きませんか?』

……え?


あの電話から一時間後。俺は駅前に来ていた。
結衣ちゃん曰く、駅前に新しくクレープ屋が出来たのだが、一人だと少し心細いらしく誰か一緒に行ける人を探していたらしい。
俺自身も甘いものが好きなので、断る理由もない為一緒に行く事に。
待ち合わせ時間には後10分程あるが、女性を待たせるのはあまり良くない。
……そういえば、結衣ちゃんと出かけるのはいつぶりだろうか?
結衣ちゃんとは中学校の後輩として知り合い、お互い同じ部で家も近い事もあり、そこそこ長い付き合いだった。
社会人になるという事で俺が引っ越した為、会社以外であまり会わなくなったので、結衣ちゃんとは何年も出かけていないかもしれない。
そして、約束の時間5分前に結衣ちゃんが走って現れた。

「先輩、お待たせしました!」
「別に急がなくても良かったのに。疲れるでしょ?」
「いえ、身体を動かすのは好きですから」

確かに、前から身体をよく動かす子ではあったな。文化系なのに、運動部並みの能力あったくらいだし。
そして、改めて見ると可愛い子ではある。
会社ではスーツと決まっている為、暫く見ていなかった私服だが、とても似合っていて可愛かった。

「それで?そのクレープ屋は何処にあるの?」
「はい!確かあっち側の通りを道沿いに行けばすぐだったはずです」

あまり駅前で長居するのも良くないので、とりあえず目的のクレープ屋に向かう事に。道は予め結衣ちゃんが調べておいてくれているので、俺はついていく事に。
……けど、俺の記憶が間違いでなければ確か彼女は──。

「あれ?この道であってる筈なんだけど……」

……地図が読めないのである。
地図アプリなどを起動して、色々見ているようだが、駅から歩いてもう十分。駅前というなら多分着いていてもおかしくない。
かといって、俺が調べようとしてもそもそも店舗が分からない。というより、秘密らしくて教えてもらってない。
……これは先が長そうだ。

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