獣少女と共同生活!?

【夕立】

第三話 初めての外食(ファミレス)

土曜日の朝。
みぞれは寝室に寝かし、俺は部屋のソファーの上で寝ていた。久し振りにソファーで寝ると、身体がちょっと痛くなるな……。慣れれば問題ないが。
とりあえず、2人分の朝食でも……って、材料無いんだった。
仕方ない。予定を早めて食事をしながら買い物をする事にするか。
だが、みぞれが起きてくるまでは暇。テレビを観ながらコーヒーでも啜るとしようか。


「大きい建物ですねー」
「いつ見てもデケェな。このショッピングモール」

俺とみぞれが来たのは、最近できたショッピングモール。ここなら店の種類も沢山ある為、必要なものはここで全て揃いそうだ。
とにかく、まずは腹ごしらえ。
近くに丁度サ○ゼがあったので、そこに寄ることにした。
休日という事もあり、店内にはそこそこの人数の客がいた。待ち時間は……よかった。ないみたいだ。
店員に2名と伝えると、席に案内してもらった。みぞれは俺についてくるが、慣れない環境に戸惑っているのかキョロキョロと落ち着きがない様子。まぁ、自然界にはファミレスなんてないもんな。うん。
席に座ると、俺はとりあえずメニューを手に取りみぞれに渡した。

「俺は決まってるけど、みぞれはどうする?」

すると、みぞれはメニューを開き、1ページずつしっかり選んでいく。
18歳までの知識って事は、食い物は見た事あるのかな?分からなくてもメニューみたらある程度分かるかもだけど。
少し考えたみぞれは、メニューをテーブルの上に置いてとあるメニューを指差した。

「私、これがいいです!」

そう言って指していたメニューは、ミラノ風ドリア。うむ、王道だな。
俺は頷くと、店員を呼んだ。このピンポーンって鳴らすやつ、名前なんて言うんだっけ……。「ピンポン鳴らしてー」って会話で伝わってたから、正式名称知らねぇや。
呼んでから十数秒で店員が来た。俺はメニューを見ずにいつも食べるものを頼むことに。

「ミラノ風ドリアを2つ、シェフサラダを1つ。後、ドリンクバー2つお願いします」
「かしこまりました。ドリンクバーの方、あちらにございますので、ご自由にどうぞ」

そう言って店員は奥へと戻った。
とりあえず、ドリンクバーでも取ってくるか。

「みぞれ、飲み物でも取ってこようか」
「は、はい!」

そして、席を立った2人はドリンクバーコーナーへとやってきた。
みぞれはどれを飲もうか迷っているので、俺が先にブレンドコーヒーを選択。砂糖は……1本入れとこ。
みぞれは悩んだ末に、アップルティーを選択。俺サイゼのお茶とか紅茶系飲んだことないな……。
入れ終わった2人は、席へと戻る。みぞれがゆっくり歩いてこぼさないようにしているのがなんか可愛い。
席に戻った俺たちは、メニューが来るまで待つ。その間、俺は暫くみぞれを見ていた。
誰かと食べる飯……か。何だかんだであまり機会がなかった為、嬉しく思った。
俺は父親の顔を知らない。俺が小さい頃に離婚したらしいのだ。
そして、母は俺が高校の時に事故に遭い、亡くなった。
それ以来、俺は誰かと食事をあまりしなくなった。
勿論、会社で飲みに行かないか?と誘われる事もあったが、俺が酒を飲まない事もあり、あまり無理に誘わなくなった。避けてるわけではないらしいが。
その為、こうやって誰かと食事をするのが懐かしく感じ、楽しくも感じた。
そんな事を考えている間に、テーブルに料理が届いた。人間の姿での食事が初めてであるみぞれは、目の前に料理が置かれるとキラキラした目で見ていた。

「みぞれ、熱いから気をつけろよ?」
「はい!ちゃんと冷ましながら食べます!」

と言いながらも、すぐにスプーンですくって息で冷ますみぞれ。言葉といい、一般常識といい、食事といい……適正能力高くないか?
みぞれの食べる姿を見ながら、俺もドリアを食べていく。うん、やっぱり美味い。
この後は……まずみぞれの服を買って、皿とかも買いに行こう。そしたら多分いい時間になるから、夕飯の買い物して帰れば丁度いいかな?
そう考えると、結構今日は一杯一杯な1日になるな……。
よし、気合い入れて行くか!

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