獣少女と共同生活!?

【夕立】

第二話 共同生活

23時30分。
俺はウサギの少女と共に電車に乗った。
幸いにも、俺が持っていた帽子で耳を隠すことが出来たのだ。
とりあえず帽子で耳を隠してもらい、電車に乗り、俺の家まで行く。特にヤバイ事が起こらなければ問題ない筈だ。
彼女は初めての電車や景色を見て、目を輝かせていた。初めから電車だと分かったという事は、向こうの世界ではなくても、本などで見つけたりしたのだろうか?
彼女に色々聞いた所、向こうの世界でこの世界の事は少し勉強したらしいので、最低限の常識などは分かるそう。それは助かった。
そして、彼女の名前。何故初めに聞かなかったのだ、俺よ。
彼女は『みぞれ』という名前らしい。ウサギっぽい名前じゃないんだ。因幡とか、兎斗みととか。
しかし、普通に人みたいに呼べる名で良かった。日常生活でウサギっぽい名前で呼ぶのは気が引けるからな……。
それから約20分ほど経ったぐらいで目的の駅に到着した。
そして、その駅から歩く事15分。2階建のアパートに着いた。このアパートの102号室。ここが俺の住んでいる部屋だ。
因みに、ここのアパートの管理人は高校2年の女の子。部屋が101号室と隣の部屋な事もあり、結構仲が良いと思う。
俺は部屋の鍵を開け、玄関に入ると電気を付けてみぞれを中に入るように言った。
みぞれは小さな声で「お邪魔します……」と言って入ってきた。
部屋は居間と寝室、トイレや風呂があり、結構広いと思う。
とりあえず、彼女を居間に通して適当に座らせた。俺はスーツ姿だった為、部屋着に着替えるから待っててと伝え、寝室に移動した。
スーツからラフな格好へと着替え、急いで居間に戻る。みぞれは慣れてないだろうし、変な物出してなきゃいいけど……。
しかし、彼女は机の前にちょこんと座ったまま。良かった、何かを漁ったりはしていないようだ。
ひとまず、彼女にお茶を出して話を聞こう。共同生活をする上で、聞きたい事は色々ある。

「さて、いくつか質問するけど、言いたくなかったら答えなくてもいいからね?」
「私が答えられる範囲でなら、何でも答えますよ」

ん?今、何でもって……?
いや、ふざけてる場合じゃない。真面目な話なんだ。
とりあえず、最低限聞いておきたい事は食事の事や一般常識を何処まで知っているか。まずはここら辺を聞いておくか。

「えっと、その身体になってもウサギの食事と同じなの?」
「恐らく、人間の食事でも大丈夫だとは思います。後、一応短い時間ならウサギの姿になっている事も出来るらしいです」
「ほう。具体的にはどの位の時間、ウサギになっていられるのか?」
「えーっと、10分位ですかね?」

ふむ。結構長いようで短いな。来客が来た時はウサギの姿になってもらうか、寝室に隠れてもらうか。そうゆう事になるな。
んで、食事も一緒で大丈夫って事は、2人前作るようになるだけなのか。手間もかからないから楽だな。

「それじゃあ、人間の知識はどれくらい知ってるの?」
「えっと、私は18歳なのでその歳ぐらいまでの知識はあると思います」

そりゃ便利だな。マナーとかルールを教えたりする手間が省けるって感じだな。
うん、聞きたい事は済んだ。明日土曜日だし、彼女の服とか買いに行ってもいいな。
そ、その……今着てる服もコート着てるだけにしか見えないし。中に何か着なくていいのか……?

「それじゃ、君は今日からここで住む事になるけど、聞きたい事とかあったら聞いていいからね?」
「はい!何から何までありがとうございます!」

こうして、俺とみぞれの共同生活が始まるのであった……。
……あ、今飯がカップ麺しかねぇや。

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