俺は5人の勇者の産みの親!!
第49話 繋がった二人
「リュート……ずっとそばにいてね?」
「あぁ、ずっとな」
俺はカノンの服をゆっくりと脱がす。
さっきまで全裸だったのに、なんだか変な感じだ。
カノンから服を剥ぐと、それは光の粒になって空気に消えていった。
どうやらこの光の服はカノンに身につけていないといけないらしい。
靴下を脱がせる。
カノンの綺麗に艶めく足を眺めると、舐めずにはいられなくなる。
俺は太ももにそっとにキスをすると舌で生肉を舐めとる。
精巧に作られた人形さんはそれすらも敏感に感じてくれた。
「ねぇ、リュート。焦らしちゃやだ」
「わかってるって、前戯だよ」
「もういいよ。ねぇ、我慢できないよ……! 切ないよ……!」
カノンは俺の服を引っ張ると、俺の唇をせがむ。
本当に我儘な王女様だな。
でも、そんなカノンが愛しくてたまらない。
本当に出会えてよかった、これは俺からの感謝のキスだからな?
俺はカノンに何度もキスをする。
胸を揉むと、彼女は俺の口の中に唾液を吹き込んでくる。
女の子のヨダレは甘くて臭い。
でも、カノンのヨダレだからこそ許せた。
……臭いってのは嘘、香り高いんだ。
「そら、お尻あげて?」
「うん」
カノンから真っ白なパンティーを脱がせると、さっき着たはずなのにベチョベチョに湿っていることがわかった、重い。
「ほぉら、カノン。こんなに湿らせちゃって。王女様なのにこんなのでいいのかなぁ?」
俺はグレーなシミができたところをカノンに見せてみる。
案の定、顔を赤くして手を振る。
「い、意地悪! いいもん、私だって一人の女の子なんだから!」
カノンは消えていくパンティーを見ながらゆっくりと笑う。
雌の匂いを発するカノンの股はすでにトロトロ。
俺はそれに触れようとすると、カノンは腕を抑える。
「……私ばっかり裸はずるいわ。私が脱がせてあげる。おいで?」
カノンは俺を抱き寄せると、ズボンのベルトに手をかける。
前にもあったな、こんな事。
でも、もう恥ずかしくなんてない。
だから、存分に触ってくれよな。
上半身は自分で脱いで、下半身だけはカノンが脱がす。
彼女は俺の盛り上がった股間を見るといつものように感心した表情を浮かべた。
「……本当に立派だね、リュート。31号よりも大きいよ」
「31号? あ、やっぱりあれカノンのディルドかよ?! アレでいっつもオナってんのか?!」
「うん、そうだよ。引いた……よね。でも、もうディルドは使わないよ? だって、私にはリュートがいるからね?」
カノンはそして俺のパンツを一気にぐいっと下げる。
飛び出した猛獣の牙が勢いよくカノンに矛先を向ける。
カノンは黙り込むと、魅せられたかのように長いため息をつく。
「……すごい……大きいね」
「お、おう。今日は特にすげえや」
カノンは前かがみになり、俺のカリプルヌスを見つめるとふふっと笑う。
「じゃ、失礼するね?」
カノンは口を大きく開けると舌を出しながら優しくかぶりついた。
初めての口内で俺は頭が真っ白になった。
暖かくて心地いい。
カノンの口内って、こんな感じなんだ。
******
……。
******
「うん、もう飲み込んだから大丈夫だよ」
「……悪い。早めに言えばよかったよな?」
「大丈夫だよ、きっとお腹の中でみんな喜んでるよ」
カノンは小さなお腹を摩るとにこりと笑う。
喉の奥に飛び出した俺の分身たちはカノンの中に入っていったのだ。
カノンの笑顔を見ると、俺はいつも嬉しくなってしまう。
彼女が幸せになってくれると分かるだけで俺はもう全ていらなかった。
そう思えるのは全部カノンのおかげだ。
「カノンっ!」
「きゃっ!」
俺はカノンを押し倒すと、両手をカノンの両手に絡ませて押さえつける。
カノンは大きく股を広げた状態。
下手すれば入ってしまうちょうどいい体勢だ。
そして、彼女は顔を赤くすると小さな声で呟く。
「やっと……だね。……こんな短時間でお互いの体を繋げるだなんて、やっぱり異常だよね」
「そりゃそうだけど、俺はカノンとこうしていて幸せだぜ? 結果はこうなる予定なんだから時間なんて関係ないよ」
カノンは俺に押さえつけられると溢れ出たものがツーっとシーツに垂れる。
それほど俺が待ち遠しかったのか。
「そう……なのかな」
カノンは俺の目を見つめると、彼女は何かを決心したのか眉をキリッとさせる。
彼女なりの何かの答えが出たんだ。
「リュート」
「なんだい?」
俺はカノンの頰を撫でる。
汗をかきながら俺を見つめる彼女は可愛くて仕方がない。
その潤んだ瞳でお前は何を見てるんだ?
聞かせてよ、本当の想い。
「リュート……私のこと、どう思ってる?」
「……王女様だよ、俺とセックスしに来た異世界のお姫様」
「……違うよ、その……私の……事についてだよ」
「だから、王女様だって」
可愛い。
俺は焦らしてやる。
こんなにデレちゃって、やっぱりカノンは正直者なんだな。
「ち、違うの。だから……私の事を……す、好き……なのかなって……」
「あれ、なんで今更そんなこと聞くの?」
「い、いや……だって、私以外にもたくさん王女はいるし、テルも我儘すぎるけどリュートにストレートで。アイネも愛されたくて暴走しちゃうけどリュート思いで。……アリアなんて、リュートとラブラブじゃん。そんな中に私……入っていけるのかな?」
カノンは珍しく弱音を吐いた。
初めてかもしれない。
そんなカノンが急に、本当に心の底から愛おしく思えた。
「……ほかの王女なんて一度も好きだなんて思ったかとないよ。アリア……は違うよ、あれは俺がバカだっただけ。どうせカノンは俺のことをセフレとしか見られてないから本当に好きになってくれる人といた方が幸せな人が増えるかなって思っただけ」
「せ、セフレ?! そ、そんな事ないよ! 私はリュートの事をそんな風に思った事ないもん!」
カノンはフリーになった方の手を俺の頰に当てる。
暖かくて柔らかい羽毛のような手のひら。
「……あのね。前に私にベッドの中で言ってくれたよね?『もっと一緒にいてくれよ』って。私、あの時本当に嬉しかった! 私を認めてくれる人がいたって! 私……嬉しかった……!」
カノンは涙を流しながら口を歪める。
彼女なりの言葉で俺に心の中を伝えてくれた、全て初めて。
「泣かないで、カノン。俺は本当にバカだった。ずっとそばにいるよ、だから心配すんなよな?」
俺はカノンの髪、頰、涙を撫でる。
離したくない、彼女を。
一生、離したくない……。
「……約束だよ? ずっとだよ? 私たち、これからずっと一緒だからね?」
「あぁ、ずっとな」
「……だからね、私の事、ちゃんと伝えるね」
カノンはにこりと笑うと、月の光のような満天の夜空を見せた。
そう、彼女は夜景だ。
光り輝く一人の女の子、特別な女の子。
「好きだよ、リュート」
「俺も、カノンの事が好きだ」
カノンは押さえつけていた右手を振りほどくと俺の首に手を回してぐいっと引き寄せた。
「……大好き! 本当に大好きだったの、大好き! 言葉にできないくらい大好き! 今までごめんね、私が冷たい態度を取ったばかりに寂しい思いさせて、ごめんね? もうリュートには寂しい思いをさせない! 大好き!」
俺の唇の中に彼女の舌が入り込むと、力一杯俺を求めた。
俺もカノンの舌を舐めとると、チュプっと音を立てる。
カノンの舌から溜まった唾液を吸い取る音だ。
「俺だって、好きだ、大好きだ! もうお前に寂しい想いをさせねぇ! これからはずっと一緒だ! 子供産んで育てて、毎日セックスして、たくさん子供産もうな! 愛してる! 心の底から大好きだ!」
カノンは涙で顔はドロドロだった。
それほどカノンにとっては最高のひと時なのだろうか。
俺ですら涙が止まらない。
こんなに幸せな事があっていいのだろうか。
朽ち果てていく運命しかありえない他の王女たちを差し置いて、こんなに幸せになっていいのだろうか。
ちがう、俺はもうどうでもいい。
カノンさえ幸せになってくれれば俺はもうそれでよかった。
◆◆◆◆◆◆
「じゃぁ、いくぞ、カノン?」
「うん、男の人はリュートが初めて。だから……その……よろしくね?」
「あぁ、最高の夢をみようぜ、お互いにな?」
「うん、一生の思い出にしようね」
そして、俺はゆっくりとカノンに擦り付ける。
先端にカノンのねっとりとした体液が付着する。
チロチロと光る体液を纏うと、ゆっくりと壁の中に押し込んでいく。
「はぁっ……リュートぉぉ……!」
「カノン……!」
******
……。
******
カノンは腹筋の力で奥へ奥へと流し込んでいく。
「全部、私のお腹の中に入ったよ? 来月になるのが楽しみだなぁ。生理、絶対に来て欲しくないよ!」
カノンは俺の腕にしがみ付くと、まだ熱は冷めてないという事が胸の突起が硬いことでわかった。
カノンはまだまだしたりないようだ。
でも、俺はもう何回も出したからこれ以上は無理だった。
ありがとうカノン。
最後にいい夢を見せてもらって。
「ねぇ、子供の名前何にしようか?」
「……そうだな、とりあえずそっちの世界で通用する名前じゃないとダメだな」
「え! この子を育てるのはこっちだよ! 大丈夫、お父様に相談したらこの世界で育てても良いって言ってくれるよ!」
どうやって育てるつもりだ?
こんな狭い空間の中で。
「そうそう! これから同居しない? そっちの家を解約してこっちに来てよ! そしたらずっと一緒にいれるね!」
ずっと一緒?
そんなの無理に決まってるだろ。
「ねぇ、リュート! 私女の子が欲しい! 勇者は五人だけど、全員が男だったら女の子が産まれるまで頑張るよ!」
いやいや、一人で我慢しろ。
双子だったらさぞ嬉しかろうな、王は。
「……リュート、やっぱり考えすぎかな? そうだよね、まだ妊娠したって決まったわけじゃないし、これからだよね。早とちりしてごめんね、リュート……」
これから?
どうやって生きていくつもりだよ。
そして、俺は重たい口を開く。
そろそろ伝えるべきだ。
外が地獄である事を。
「……俺は嘘をついた、すまない」
俺はカノンの腕を思い切り振り払うとカノンをなぎ倒す。
「えっ……」
カノンは呆然とする。
当たり前だろうな、急に俺の態度が変わったんだから。
俺だってカノンとずっと一緒にいたい。
カノンともっと愛を深めたい。
カノンともっとセックスしたい。
子供の顔を見てみたい。
名前をつけてあげたい。
同居したい、異世界に逃げ込みたい。
死にたくない。
死にたくない、死にたくない!
カノンをもっとずっと好きでいたい……!
「ごめんな。俺はカノンとずっとは居られないんだ」
俺は涙を流しながらカノンを見つめる。
初めから決めていた事だ。
大量に中に出して確実に孕ませた事を確定させた後、すぐにカノンを殴り、蹴飛ばして嫌いになってもらう。
俺の子供を孕んだ事を後悔しながら俺の元から去ればいい。
そうだ、これが最善策だ。
これが一番カノンが苦しまずに済む方法だ。
子供を産める、俺のことを忘れる、異世界に帰る。
完璧だよな、カノン。
完璧なんだよな?
……そうだよな、カノン……。
「り、リュートぉ……?」
カノンが俺のところに来る、来るな!
俺は拳を振り上げると、柔らかそうな頰に一撃をお見舞いしてやろうとする!
俺が殴れば確実に顔は歪むぞ?!
さあ、逃げろよカノン! 嫌がれ俺を!
……なんで、なんでそうなるんだよ。
カノンは俺に胸を当てるとギュッと、ギュギュッと強く抱きしめる。
「……悩まなくてもいいんだよ、リュート? 私たち、もう夫婦だよ? ねぇパパ? 辛いことがあったらママに言ってね?」
……殴れるわけないだろ。
……蹴れるわけないだろ。
もうダメだ、俺にはできない。
「カノン……死んでも、好きだよ……!」
俺はカノンをギュっと抱きしめる。
結界が破られる音が聞こえた気がする。
わかるんだ、もう時間はない。
そろそろお別れだよ、カノン。
何も知らないカノンは結界が壊されていることなんて予想するわけもない。
何重にも結界を掛けてようが、所詮時間の問題というわけだ。
早く、彼女を異世界に帰そう。
「カノン、今日俺は死ぬんだ。だから、ずっと一緒にはいられない」
カノンはびくりと肩を動かすと、さらに強く抱きしめてくる。
俺たちは今日結ばれた。
だからこのひと時を死んでも忘れないよ。
今まで本当にありがとう、カノン。
どうか、お元気で。
つづく。
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コメント
王一歩
260918さん
破滅END...辛いですよね。
ハッピーエンドの物語であって欲しかった...。
ノベルバユーザー260918
うわぁぁぁぁ破滅ENDかぁぁぁぁ
王一歩
あいすさん
いつも読んでいただきありがとうございます!
結ばれた二人はこれから破滅に向けて旅立ちます。リュート君の最後をお見逃しなく...。
あいす/Aisu
続く…これ程非常な言葉があっただろうか…
(´;ω;`)
気になる…(´;ω;`)
楽しみにしてます└(՞ةڼ◔)」