ゴブリンから頑張る神の箱庭~最弱からの成り上がり~
「・・・バカばがりか日本人」
ラストスパート!と、意気込んでいた私は現在、澪とヘルさんの三人で戦場から少し離れた所を澪の騎獣に乗り飛んでいた。因みにヘルさんは【飛行】スキルを上げるため飛んでいる。
それと言うのも後少しで戦場に着くと言う時に、アレクトラが一応と言う事で【占い】を使いマハドルと勇者の位置を確かめた。そしたら何と、さっきまで一緒に居た筈の勇者とマハドルが互いに離れていた。
まあ、正確には勇者が戦場から離れた所に居るらしいから、恐らく劣勢になった為に逃げ出したのだろう。と、言うのが私達の見解だった。
普通の高校生には劣勢の戦場にずっといるだなんて無理だろうしね。だって、魔族に荷担してる段階で負けたら何されるかわかんないしね?
そんな訳で、私が一人勇者を倒しに行く事を告げるとみんなから一斉に難色を示されたのだった。
曰く「一人にするのは危ない」とか「無茶ばかりだから誰かは一緒に行くべきだ」「また怪我をして帰って来そうだ」「一人?無理です」「お前放置するとか別の厄介事起こしそうだ」等と言われた。最後の方の二つひどくない!?
そんなこんなで、勇者は私のパワーアップアイテムだから譲る気が無いと言った為、皆の代表でヘルさんがお目付け役として同行。澪は個人的に勇者が気に入らない!と、言う事でこの三人で別行動する事になったのだ。
お目付け役とか酷いよね?私の信用は何処に行ったのだ?そして澪に関しては絶対に勇者の思考では無いよな!!何でこいつが勇者何だよ?!
しかし本当にあれな!勇者ってろくなのいないよね?私が会った勇者は結衣ちゃん除いたら、澪を含めてろくなの居ないよ?名も知らんチャラいクズに、人間裏切って挙げ句劣勢の魔族まで裏切るクズ、更には私の友人の悪人代表。
うん。ろくなのいないね。
そもそも逃げ出すとかさ~、こっちの予定も考えて欲しいんだよね?全くこれだから、人の家に入り込んでツボとか割ってコインを見つける職業は困る。
「勇者とかろくでも無いよな勇者?」
「それを私に言っても無駄だぞ?私にとっては誇る物でも無ければ便利でもない、ただの称号と言う記号以外の価値すら無いからな」
勇者の価値低いな~。まぁ、実際勇者何て住所不定無職でふらふら出歩いては、他人の家に上がり込んでツボやタンスあさって小銭を稼ぎ。あまつさえ切った張ったで暴れまわり、魔王相手に鉄砲玉扱いの役職だからね。
はて?勇者とはこんな物だったか?何一つ間違えて無い筈なのに何かが間違っているような気が・・・うん。気のせいだね。
てか、それに比べて魔王って社長っぽいよね?社員従えて派遣してるし。
まあ、とにかくだ、職業勇者(笑)何て録なもんじゃ無いって事だね。だってさぁ、異世界にいきなり連れて来られて「貴方は勇者です。世界を救って下さい」で、自分の命掛けられるのは何も考えて無いバカか、妄想癖のバカ、頭のネジが外れたお人好しだよ?善意で命掛けられるのはある種それこそが、人としての欠陥だと私は思うのだよ。
「何だよ?」
「いや、さっきも思ったがパーティーに一人鍛冶師が居るだけでだいぶ楽になると思ってな」
「ああ、確かに」
澪は自分の防具や私の防具を眺めながら改めて言う。それと言うのもグロスとの戦いでボロボロになった私達の防具を、コロが新しく取得した魔法で直してくれたからだった。
コロが新しく覚えた魔法はリペア。その名の通り効果は壊れたりボロボロになった防具を、直す事が出来る【鍛冶】や【彫金】【裁縫】のスキルを持つ者だけが取得出来る魔法らしい。この三つの内一つでも持っていれば、スキル熟練度を上げていけば取得出来る魔法らしい。 
しかしそれにもちゃんと制限がある。その制限とは直す度に防具の性能が下がってしまうのだ。例としては某艦隊の女の子の服の大破レベルの物を直すと、ほとんどの性能が1/10位になり、防具自体に付いている能力も無くなってしまうらしい。中破レベルでも性能が半減、小破レベルでは1/4位減ってしまう。それでも戦闘地域を抜け出していない状態では有り難いのだが・・・。
更には適正のスキルを持っていないと消費MPが多くなり、加えて直した際の性能も多少多目に下がってしまうのだそうだ。
防具の損壊が進む度に性能が下がって行く。この世界は変な所でゲームと現実が混ざっているので正確では無いが、服などの場合は服としての機能が少なくなる度に大きく下がるようだ。だから、引っ掻けて破れた位では損壊に入らない。
町などの防具屋に持って行ってちゃんとした道具で直していけば、中破レベルの50%程の損壊ならリペアの様に性能が落ちる事も無く直せるので、リペアを使う前は損壊率をステータス画面で見て、直す際は直す方が特なのかどうかも大事な判断基準になる。
それだけで無く一度リペアを使って直してしまうと、それ以降防具を強化する事も出来なくなってしまうので余り使われないのが現状だ。
まあ、それでもさっきの私みたいに着てるの意味あるのか?レベルなら直しても問題無いけどね?
因みにウチではアリシア、瑠璃、ミルリル、ミミ、コロがリペアを使える様になっている。【裁縫】スキルは全員が【彫金】は瑠璃が持っている。コロさんに限っては全部取得したようだ。
【裁縫】をこんなに持ってるとか女子力高いな~。
コロ曰く、アリシアと瑠璃の衣装作りを手伝って【裁縫】を、私が土下座して頼んだヘルさんのパイルバンカーや、私が使う装備の細かい注文に答えていたら【彫金】が取得出来たそうだ。「ハクアの注文は細かいからね。あれはもう鍛冶師の領分じゃ無いかな」とはコロに言われた事だ。
マジすいませんでした!!
「それにしてもお前は相変わらず甘いな」
「何の事?」
「パワーアップアイテムだなんだと言っていたが、実際は皆に勇者殺しをさせたく無いだけだろ?奴等なら気にしないと思うぞ」
「・・・別にそんな意図は無い!まあ、仮にそうだったとしてもだ。確かにお前の言うとおり皆気にしないと思うけど・・・あんまりやらせたくは無い」
「まあ、同感だ。手を汚すのは私達だけでいい」
「そうですね。ですが皆もマスターの事は気遣っていることを忘れないで下さい」
「・・・了解」
そろそろアレクトラが言ってた地点かな?
「所で・・・お前が手に持ってるのは何だ?」
そう言って私の方を振り向いた澪は、私が手に持っていた物をうろんな目で見る。
「私も気になっていましたが、ツッコミたく無くて放置していましたがそれは何ですかマスター?」
ヘルさん酷くない?
「何って?見ての通りマスクだよ?」
私は自分で用意した複数のマスクを広げて見せる。
「何でそんなもん用意してるんだ?」
「どっかと繋がりがあると困るからね。私は向こうでは死んだ事になってる訳だし。変な事には巻き込まれたくない!面倒、嫌!絶対!」
「まあ、それは分かった。でも私が聞いてるのは何でマスクをそんな数種類も持っているだと言うことだ!」
「備え有れば嬉しいな?」
「バカだろう?」
失礼な!
「澪、直球過ぎます」
「くっ、まあいい。しかし・・・何だこのタキシード着ながら付けそうな仮面と肉と書かれたマスクはふざけてるのか?」
「青い甲冑風のが用意出来なかったのが悔やまれる」
「バカですかマスター?」
アレ?ヘルさんにまで言われたよ!?
「却下だこんなもん!」
「ああっ!」
私の大事な仮面&マントセットと肉と書かれたマスクは澪に投げ捨てられる。
「くっ、ならば仕方ない第二段!」
「まだあったか!?」
「マスター最近はボケが少なかったですからね」
そんなメタ発言は聞こえない!
「・・・おい、何だこの【しっと】と額に書かれた覆面プロレスラーのマスクは、誰も知らんだろ?!ネタが古いぞ!大丈夫か?!」
「澪、心配の方向性が違います」
「くっ、ああ、すまん。動揺した」
「因みにこれ、ちゃんとした魔道具でカップル&リア充感出してる奴相手にすると、ステータスが四倍になってバーサークするらしい」
「何だその無駄に高性能な呪いの装備!?」
「まあ、元ネタが元ネタだしね?これ作ったのは日本人でしかもそっち系だったんだろうね?」
「・・・バカばがりか日本人」
「気持ちは分かる!!」
「分かるなボケ!さっさとしまえ!」
「チッ!しょうがない。これにするか」
私は用意していた最後の一つの仮面を取り出す。右側の目元部分が欠けた仮面は、付けた者に認識阻害と仮面に隠れている部分がちゃんと透けて見える機能が付いている。更には魔力で張り付いており落ちない様にもなっている優れものだ!私がそう説明すると二人は疲れた様に最初からそれを出せと言っていた。
全部良かったけどな?解せん。
「二人とも見えました」
「行くぞ」
「ラジャ」
そして、私達はやっと見つけた勇者の前に降り立ったのだった。
それと言うのも後少しで戦場に着くと言う時に、アレクトラが一応と言う事で【占い】を使いマハドルと勇者の位置を確かめた。そしたら何と、さっきまで一緒に居た筈の勇者とマハドルが互いに離れていた。
まあ、正確には勇者が戦場から離れた所に居るらしいから、恐らく劣勢になった為に逃げ出したのだろう。と、言うのが私達の見解だった。
普通の高校生には劣勢の戦場にずっといるだなんて無理だろうしね。だって、魔族に荷担してる段階で負けたら何されるかわかんないしね?
そんな訳で、私が一人勇者を倒しに行く事を告げるとみんなから一斉に難色を示されたのだった。
曰く「一人にするのは危ない」とか「無茶ばかりだから誰かは一緒に行くべきだ」「また怪我をして帰って来そうだ」「一人?無理です」「お前放置するとか別の厄介事起こしそうだ」等と言われた。最後の方の二つひどくない!?
そんなこんなで、勇者は私のパワーアップアイテムだから譲る気が無いと言った為、皆の代表でヘルさんがお目付け役として同行。澪は個人的に勇者が気に入らない!と、言う事でこの三人で別行動する事になったのだ。
お目付け役とか酷いよね?私の信用は何処に行ったのだ?そして澪に関しては絶対に勇者の思考では無いよな!!何でこいつが勇者何だよ?!
しかし本当にあれな!勇者ってろくなのいないよね?私が会った勇者は結衣ちゃん除いたら、澪を含めてろくなの居ないよ?名も知らんチャラいクズに、人間裏切って挙げ句劣勢の魔族まで裏切るクズ、更には私の友人の悪人代表。
うん。ろくなのいないね。
そもそも逃げ出すとかさ~、こっちの予定も考えて欲しいんだよね?全くこれだから、人の家に入り込んでツボとか割ってコインを見つける職業は困る。
「勇者とかろくでも無いよな勇者?」
「それを私に言っても無駄だぞ?私にとっては誇る物でも無ければ便利でもない、ただの称号と言う記号以外の価値すら無いからな」
勇者の価値低いな~。まぁ、実際勇者何て住所不定無職でふらふら出歩いては、他人の家に上がり込んでツボやタンスあさって小銭を稼ぎ。あまつさえ切った張ったで暴れまわり、魔王相手に鉄砲玉扱いの役職だからね。
はて?勇者とはこんな物だったか?何一つ間違えて無い筈なのに何かが間違っているような気が・・・うん。気のせいだね。
てか、それに比べて魔王って社長っぽいよね?社員従えて派遣してるし。
まあ、とにかくだ、職業勇者(笑)何て録なもんじゃ無いって事だね。だってさぁ、異世界にいきなり連れて来られて「貴方は勇者です。世界を救って下さい」で、自分の命掛けられるのは何も考えて無いバカか、妄想癖のバカ、頭のネジが外れたお人好しだよ?善意で命掛けられるのはある種それこそが、人としての欠陥だと私は思うのだよ。
「何だよ?」
「いや、さっきも思ったがパーティーに一人鍛冶師が居るだけでだいぶ楽になると思ってな」
「ああ、確かに」
澪は自分の防具や私の防具を眺めながら改めて言う。それと言うのもグロスとの戦いでボロボロになった私達の防具を、コロが新しく取得した魔法で直してくれたからだった。
コロが新しく覚えた魔法はリペア。その名の通り効果は壊れたりボロボロになった防具を、直す事が出来る【鍛冶】や【彫金】【裁縫】のスキルを持つ者だけが取得出来る魔法らしい。この三つの内一つでも持っていれば、スキル熟練度を上げていけば取得出来る魔法らしい。 
しかしそれにもちゃんと制限がある。その制限とは直す度に防具の性能が下がってしまうのだ。例としては某艦隊の女の子の服の大破レベルの物を直すと、ほとんどの性能が1/10位になり、防具自体に付いている能力も無くなってしまうらしい。中破レベルでも性能が半減、小破レベルでは1/4位減ってしまう。それでも戦闘地域を抜け出していない状態では有り難いのだが・・・。
更には適正のスキルを持っていないと消費MPが多くなり、加えて直した際の性能も多少多目に下がってしまうのだそうだ。
防具の損壊が進む度に性能が下がって行く。この世界は変な所でゲームと現実が混ざっているので正確では無いが、服などの場合は服としての機能が少なくなる度に大きく下がるようだ。だから、引っ掻けて破れた位では損壊に入らない。
町などの防具屋に持って行ってちゃんとした道具で直していけば、中破レベルの50%程の損壊ならリペアの様に性能が落ちる事も無く直せるので、リペアを使う前は損壊率をステータス画面で見て、直す際は直す方が特なのかどうかも大事な判断基準になる。
それだけで無く一度リペアを使って直してしまうと、それ以降防具を強化する事も出来なくなってしまうので余り使われないのが現状だ。
まあ、それでもさっきの私みたいに着てるの意味あるのか?レベルなら直しても問題無いけどね?
因みにウチではアリシア、瑠璃、ミルリル、ミミ、コロがリペアを使える様になっている。【裁縫】スキルは全員が【彫金】は瑠璃が持っている。コロさんに限っては全部取得したようだ。
【裁縫】をこんなに持ってるとか女子力高いな~。
コロ曰く、アリシアと瑠璃の衣装作りを手伝って【裁縫】を、私が土下座して頼んだヘルさんのパイルバンカーや、私が使う装備の細かい注文に答えていたら【彫金】が取得出来たそうだ。「ハクアの注文は細かいからね。あれはもう鍛冶師の領分じゃ無いかな」とはコロに言われた事だ。
マジすいませんでした!!
「それにしてもお前は相変わらず甘いな」
「何の事?」
「パワーアップアイテムだなんだと言っていたが、実際は皆に勇者殺しをさせたく無いだけだろ?奴等なら気にしないと思うぞ」
「・・・別にそんな意図は無い!まあ、仮にそうだったとしてもだ。確かにお前の言うとおり皆気にしないと思うけど・・・あんまりやらせたくは無い」
「まあ、同感だ。手を汚すのは私達だけでいい」
「そうですね。ですが皆もマスターの事は気遣っていることを忘れないで下さい」
「・・・了解」
そろそろアレクトラが言ってた地点かな?
「所で・・・お前が手に持ってるのは何だ?」
そう言って私の方を振り向いた澪は、私が手に持っていた物をうろんな目で見る。
「私も気になっていましたが、ツッコミたく無くて放置していましたがそれは何ですかマスター?」
ヘルさん酷くない?
「何って?見ての通りマスクだよ?」
私は自分で用意した複数のマスクを広げて見せる。
「何でそんなもん用意してるんだ?」
「どっかと繋がりがあると困るからね。私は向こうでは死んだ事になってる訳だし。変な事には巻き込まれたくない!面倒、嫌!絶対!」
「まあ、それは分かった。でも私が聞いてるのは何でマスクをそんな数種類も持っているだと言うことだ!」
「備え有れば嬉しいな?」
「バカだろう?」
失礼な!
「澪、直球過ぎます」
「くっ、まあいい。しかし・・・何だこのタキシード着ながら付けそうな仮面と肉と書かれたマスクはふざけてるのか?」
「青い甲冑風のが用意出来なかったのが悔やまれる」
「バカですかマスター?」
アレ?ヘルさんにまで言われたよ!?
「却下だこんなもん!」
「ああっ!」
私の大事な仮面&マントセットと肉と書かれたマスクは澪に投げ捨てられる。
「くっ、ならば仕方ない第二段!」
「まだあったか!?」
「マスター最近はボケが少なかったですからね」
そんなメタ発言は聞こえない!
「・・・おい、何だこの【しっと】と額に書かれた覆面プロレスラーのマスクは、誰も知らんだろ?!ネタが古いぞ!大丈夫か?!」
「澪、心配の方向性が違います」
「くっ、ああ、すまん。動揺した」
「因みにこれ、ちゃんとした魔道具でカップル&リア充感出してる奴相手にすると、ステータスが四倍になってバーサークするらしい」
「何だその無駄に高性能な呪いの装備!?」
「まあ、元ネタが元ネタだしね?これ作ったのは日本人でしかもそっち系だったんだろうね?」
「・・・バカばがりか日本人」
「気持ちは分かる!!」
「分かるなボケ!さっさとしまえ!」
「チッ!しょうがない。これにするか」
私は用意していた最後の一つの仮面を取り出す。右側の目元部分が欠けた仮面は、付けた者に認識阻害と仮面に隠れている部分がちゃんと透けて見える機能が付いている。更には魔力で張り付いており落ちない様にもなっている優れものだ!私がそう説明すると二人は疲れた様に最初からそれを出せと言っていた。
全部良かったけどな?解せん。
「二人とも見えました」
「行くぞ」
「ラジャ」
そして、私達はやっと見つけた勇者の前に降り立ったのだった。
コメント