ゴブリンから頑張る神の箱庭~最弱からの成り上がり~
考えるの面倒くさい
ギルドでアレクトラの話しを聞いてから数日、私達はあまりダンジョンに潜らず、お互いに模擬戦を繰り返していた。理由としては、魔族はモンスターというよりも同じ人間の様な戦い方をする為だ。だからここ数日は対人戦を想定して訓練し、お互いの戦い方の癖を掴む訓練をしていた。
アクアはヘルさん監修の元、魔法の練習を、結衣ちゃんはフロストに稽古をつけて貰っている。
現在メイド組も私達と訓練をしている。その理由は、最低限自分達の身を守れる様にだ。ミルリルはクォーターエルフなだけあって魔法の適正が有り、今はアリシアが魔法を教え二人で訓練している。
そしてミミは基本スペックが高く、エルザは元から何人かの冒険者に指導を受けていたので、スペックは二人に劣るが技術は高かった。そんな二人は現在、エレオノ、コロと共に瑠璃によって水転流の基礎を教わっていた。
因みに皆にもアレクトラの話をし、彼女達を連れて行く事も話してあるが、ここで私の予想外の出来事が有った。それは、アレクトラの同行を許可したと言った時、エルザからある提案を受けたからだ。その提案とはメイド組も今回の作戦に同行するという事、アレクトラの世話もさることながら、その他の雑用を引き受けるとの事だった。当然危険性等も訴えたが、それは承知の上だった事もあり押しきられる形となった。なので少し前から考えていた自衛手段の訓練を前倒し、メイド組も時間の許す限り参加する様になっていた。
戦場では何が在るか分からないし、フープの兵とも戦わないといけないかもだしね。更に言えばそこにモンスターから、魔族まで選り取り見取と来てるから手段は多い方が良い。
ここまで来ると候補者も戦略、展開まで幅が在りすぎて、考えるの面倒くさいから考えないけど。まあ、やれる事は全部やる方が良いしね?とはいえ、人質に何て事したらソイツは簡単に殺さずに、死ねない事を後悔するくらいには苦しめるけど。
そんな中私は自分のスキルの把握、向上に努めていた。
簡単に言えば進化した事で獲たスキルだね。
そして、私は今日もスキルの訓練に入る。
「良し、今日こそは!」
私にしては珍しく気合いを入れるのには訳がある。何故ならここ最近、私はスキルの訓練をしているが扱いきれず、何度も失敗を繰り返していたからだ。だからこそ普段入れもしない気合いを入れているのだ。
スゥッと静かに息を吸い【雷装鬼】を発動する。するとバチバチという音を立てながら、金色のオーラ?の様な物が私を包み込み【鬼気】を使った時以上の力が、体の中から湧いてくるのを感じる。
しかし・・・・・このスキル、周りでバチバチいってるのが如何にもだよね?それに【魔闘技】や【闘技】は白、【鬼気】は赤で【雷装鬼】が金、というか蛍光の黄色?これは次があればまた赤か今度は青かな?ハッ!まさかのピンクでロゼ!?あ~、でも私ブラックじゃ無くてホワイトだから無いか~。他、他~、白、吸収、あっ!奴か、うむ。この世界の金髪の皇子には気を付けよう。腕もがれた挙げ句、顔に蹴り入れられて消し飛ばされるかも知んないし。
『シルフィン:貴女は何を考えてるんですか』
いや、今後の進路に付いてちょっと、でもこのスキル【鬼気】の時もそうだったけど、もう少し【魔闘技】の様に完璧に制御したい所だな~。出来れば体の中を循環するように発動出来ればベストだね。体の内を【雷装鬼】外側を【結界】で纏えれば大分いい感じで戦える筈、【結界】に属性の付与も出来たから【雷装鬼】の接触ダメージ効果を付けられる筈だし。
ここ最近の私の訓練はこの様に【雷装鬼】を使う事に力を注いでいた。私の戦闘力はこのスキルを使いこなせるかどうかで大きく変わるからね。何よりこのスキルは全ての起点になるから重点を置きたい。
あれから色々試したが充電状態で二分程経つと雷鳴が使える様になり、五分程で鳴神が使える様だ。ヘルさんが言っていた通り、使える様になると何となく理解出来るのは面白い感覚だった。
因みに十分以上充電してみても鳴神以上の業は無く、威力も変わらなかったので、長く充電する意味は殆んど無いだろう。
そして何と私の出す雷スキルは白い雷だった。これは白雷鬼の能力であり、通常の雷よりも威力とスピードが高いそうだ。
また充電を使っていても雷速は使える事が分かった。
そしてこの雷速には二種類の物があった。一つはヘルさんの説明に有った、移動の際に体が雷に変化し攻撃を受け付けなくなるモード。これは攻撃を受け付けない変わりに、移動の始まりから終わりまで何の干渉も出来ない。
もう一つは移動時、雷に変化せず移動出来るモード。これは攻撃を受けてしまう変わりに、此方も相手に干渉できる。これの利点は勿論移動中の攻撃が可能な事、そして相手の攻撃の範囲外に逃げる際、自分だけでなく仲間も回収する事が出来る。
しかしこれにもデメリットは有る。一つはやはり攻撃を受けてしまう事、そしてもう一つ、それは雷変化せずに雷のスピードで移動すると、空気抵抗の影響でスピードが落ち、体もダメージが大きい事だ。しかしこれに付いては【結界】でガードすれば何とか出来る。けど、それにはやはり【雷装鬼】のコントロールが必須になってくるのが現状である。そして雷速その物の欠点が、現在私がやろうとしている訓練である。
良し【雷装鬼】も五分維持したしそろそろ。
私はそう考え更に集中をする。そして目標地点を庭の木の手前に定め雷速を発動する。【思考加速】が無ければ私の感覚ではほぼ知覚出来ない程早く目標地点に到着した。
良し、上手くいった!
私がそう思いながら足を着いた瞬間、体は不自然に前のめり。
あっ、おわた。
ズガガガガ!ドシンッ!?私はそのまま顔面から地面に倒れ込み、盛大に転がりながら木に激突する。そう、これこそが最大の弱点、失敗するとこうなるのだ。
何故こうなるのか?それはこの世界でも結局、素早く移動すればその分のエネルギーは生まれる。詰まりは慣性の法則は健在、というわけである。まあもっと簡単に言えば一言、車は急には止まれない。
そんな訳で私はイマイチ雷速を使いこなせていなかった。これに付いては女神に「欠陥スキルじゃねーか!」と、怒鳴り込んだが「【雷装鬼】を使いこなせればそんな事は無い」と、反論されてしまった。流石にそう言われては、使いこなせて無いと自覚してる分、何も言えなかった。
「ご主人様!すごい音でしたけど大丈夫ですか?」
「・・・・顔面が痛い」
「泥だらけですよハクア様」
私が失敗して大きな音がした事で、近くで魔法の訓練をしていたアリシアとミルリルが駆け寄って話し掛けてくる。因みに他の人間達はいつもの事として処理している。薄情な奴等め。
しかし、二人共エルフなだけあって揃うとスゲーな。眼福だ。
「どうしたんですかご主人様?」
「何かありましたハクア様?」
「いや、二人共可愛いな~。と思って」
「「ふえっ?!」」
私の言葉に何故か二人揃って顔を真っ赤にする。
いや、何故に?!
「ご、ご主人様いきなり何を・・・・」
「そ、そうですよハクア様!えっと、アリシア様はともかく私なんて」
「い、いえ。ミルリルも可愛いですよ」
「アリシア様まで何を言ってるんですか!」
何故か私の目の前で謙遜と褒めちぎりが始まる。
「いや、二人共可愛いでしょ?」
何故か互いに謙遜していたので私がもう一度そう言うと、今度こそ真っ赤になって喋らなくなってしまう。そしてそのまま私から距離を取り。
(うう、アリシア様?ハクア様はいつもあんなに直球何ですか?)
(はい、分かってくれましたかミルリル)
(アリシア様に教えて貰っていましたけど、あんなに直球で、しかもハクア様の様な方から言われると・・・・・本当に危ないです)
(ミルリル流されない様に気をつけましょう)
(はい、頑張ります!)
私そっちのけでコソコソ話し始める二人を見て、私は作戦開始までの束の間の日常を平和だな~。と、眺めていた。
アクアはヘルさん監修の元、魔法の練習を、結衣ちゃんはフロストに稽古をつけて貰っている。
現在メイド組も私達と訓練をしている。その理由は、最低限自分達の身を守れる様にだ。ミルリルはクォーターエルフなだけあって魔法の適正が有り、今はアリシアが魔法を教え二人で訓練している。
そしてミミは基本スペックが高く、エルザは元から何人かの冒険者に指導を受けていたので、スペックは二人に劣るが技術は高かった。そんな二人は現在、エレオノ、コロと共に瑠璃によって水転流の基礎を教わっていた。
因みに皆にもアレクトラの話をし、彼女達を連れて行く事も話してあるが、ここで私の予想外の出来事が有った。それは、アレクトラの同行を許可したと言った時、エルザからある提案を受けたからだ。その提案とはメイド組も今回の作戦に同行するという事、アレクトラの世話もさることながら、その他の雑用を引き受けるとの事だった。当然危険性等も訴えたが、それは承知の上だった事もあり押しきられる形となった。なので少し前から考えていた自衛手段の訓練を前倒し、メイド組も時間の許す限り参加する様になっていた。
戦場では何が在るか分からないし、フープの兵とも戦わないといけないかもだしね。更に言えばそこにモンスターから、魔族まで選り取り見取と来てるから手段は多い方が良い。
ここまで来ると候補者も戦略、展開まで幅が在りすぎて、考えるの面倒くさいから考えないけど。まあ、やれる事は全部やる方が良いしね?とはいえ、人質に何て事したらソイツは簡単に殺さずに、死ねない事を後悔するくらいには苦しめるけど。
そんな中私は自分のスキルの把握、向上に努めていた。
簡単に言えば進化した事で獲たスキルだね。
そして、私は今日もスキルの訓練に入る。
「良し、今日こそは!」
私にしては珍しく気合いを入れるのには訳がある。何故ならここ最近、私はスキルの訓練をしているが扱いきれず、何度も失敗を繰り返していたからだ。だからこそ普段入れもしない気合いを入れているのだ。
スゥッと静かに息を吸い【雷装鬼】を発動する。するとバチバチという音を立てながら、金色のオーラ?の様な物が私を包み込み【鬼気】を使った時以上の力が、体の中から湧いてくるのを感じる。
しかし・・・・・このスキル、周りでバチバチいってるのが如何にもだよね?それに【魔闘技】や【闘技】は白、【鬼気】は赤で【雷装鬼】が金、というか蛍光の黄色?これは次があればまた赤か今度は青かな?ハッ!まさかのピンクでロゼ!?あ~、でも私ブラックじゃ無くてホワイトだから無いか~。他、他~、白、吸収、あっ!奴か、うむ。この世界の金髪の皇子には気を付けよう。腕もがれた挙げ句、顔に蹴り入れられて消し飛ばされるかも知んないし。
『シルフィン:貴女は何を考えてるんですか』
いや、今後の進路に付いてちょっと、でもこのスキル【鬼気】の時もそうだったけど、もう少し【魔闘技】の様に完璧に制御したい所だな~。出来れば体の中を循環するように発動出来ればベストだね。体の内を【雷装鬼】外側を【結界】で纏えれば大分いい感じで戦える筈、【結界】に属性の付与も出来たから【雷装鬼】の接触ダメージ効果を付けられる筈だし。
ここ最近の私の訓練はこの様に【雷装鬼】を使う事に力を注いでいた。私の戦闘力はこのスキルを使いこなせるかどうかで大きく変わるからね。何よりこのスキルは全ての起点になるから重点を置きたい。
あれから色々試したが充電状態で二分程経つと雷鳴が使える様になり、五分程で鳴神が使える様だ。ヘルさんが言っていた通り、使える様になると何となく理解出来るのは面白い感覚だった。
因みに十分以上充電してみても鳴神以上の業は無く、威力も変わらなかったので、長く充電する意味は殆んど無いだろう。
そして何と私の出す雷スキルは白い雷だった。これは白雷鬼の能力であり、通常の雷よりも威力とスピードが高いそうだ。
また充電を使っていても雷速は使える事が分かった。
そしてこの雷速には二種類の物があった。一つはヘルさんの説明に有った、移動の際に体が雷に変化し攻撃を受け付けなくなるモード。これは攻撃を受け付けない変わりに、移動の始まりから終わりまで何の干渉も出来ない。
もう一つは移動時、雷に変化せず移動出来るモード。これは攻撃を受けてしまう変わりに、此方も相手に干渉できる。これの利点は勿論移動中の攻撃が可能な事、そして相手の攻撃の範囲外に逃げる際、自分だけでなく仲間も回収する事が出来る。
しかしこれにもデメリットは有る。一つはやはり攻撃を受けてしまう事、そしてもう一つ、それは雷変化せずに雷のスピードで移動すると、空気抵抗の影響でスピードが落ち、体もダメージが大きい事だ。しかしこれに付いては【結界】でガードすれば何とか出来る。けど、それにはやはり【雷装鬼】のコントロールが必須になってくるのが現状である。そして雷速その物の欠点が、現在私がやろうとしている訓練である。
良し【雷装鬼】も五分維持したしそろそろ。
私はそう考え更に集中をする。そして目標地点を庭の木の手前に定め雷速を発動する。【思考加速】が無ければ私の感覚ではほぼ知覚出来ない程早く目標地点に到着した。
良し、上手くいった!
私がそう思いながら足を着いた瞬間、体は不自然に前のめり。
あっ、おわた。
ズガガガガ!ドシンッ!?私はそのまま顔面から地面に倒れ込み、盛大に転がりながら木に激突する。そう、これこそが最大の弱点、失敗するとこうなるのだ。
何故こうなるのか?それはこの世界でも結局、素早く移動すればその分のエネルギーは生まれる。詰まりは慣性の法則は健在、というわけである。まあもっと簡単に言えば一言、車は急には止まれない。
そんな訳で私はイマイチ雷速を使いこなせていなかった。これに付いては女神に「欠陥スキルじゃねーか!」と、怒鳴り込んだが「【雷装鬼】を使いこなせればそんな事は無い」と、反論されてしまった。流石にそう言われては、使いこなせて無いと自覚してる分、何も言えなかった。
「ご主人様!すごい音でしたけど大丈夫ですか?」
「・・・・顔面が痛い」
「泥だらけですよハクア様」
私が失敗して大きな音がした事で、近くで魔法の訓練をしていたアリシアとミルリルが駆け寄って話し掛けてくる。因みに他の人間達はいつもの事として処理している。薄情な奴等め。
しかし、二人共エルフなだけあって揃うとスゲーな。眼福だ。
「どうしたんですかご主人様?」
「何かありましたハクア様?」
「いや、二人共可愛いな~。と思って」
「「ふえっ?!」」
私の言葉に何故か二人揃って顔を真っ赤にする。
いや、何故に?!
「ご、ご主人様いきなり何を・・・・」
「そ、そうですよハクア様!えっと、アリシア様はともかく私なんて」
「い、いえ。ミルリルも可愛いですよ」
「アリシア様まで何を言ってるんですか!」
何故か私の目の前で謙遜と褒めちぎりが始まる。
「いや、二人共可愛いでしょ?」
何故か互いに謙遜していたので私がもう一度そう言うと、今度こそ真っ赤になって喋らなくなってしまう。そしてそのまま私から距離を取り。
(うう、アリシア様?ハクア様はいつもあんなに直球何ですか?)
(はい、分かってくれましたかミルリル)
(アリシア様に教えて貰っていましたけど、あんなに直球で、しかもハクア様の様な方から言われると・・・・・本当に危ないです)
(ミルリル流されない様に気をつけましょう)
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