クレイジークラスルーム

けん玉マスター

5話 異能の育て方

「お、お邪魔します…!」
「ああ…。」
部屋にあがった星乃海は部屋を見渡す。
「き、綺麗に使ってますね…。」
「そうか?何も無いだけじゃないか?」
「そ、そんなことないですよ。私なんて3日位で本でいっぱいになってしまいました…。」
「どれだけ買ったんだ…?それは。」
「す、好きなんです…。」
「それはしょうがないな…。くつろいでてくれ。なにか飲み物でも持ってくるよ。」
「そ、そんな…お気になさらず…。」
「いいよ。まあろくなもの出せないけどな。」
「は、はい…ありがとうございます。」
「…ああ。」


あれ?よく考えたら女の子とひとつの部屋に二人きりなのか…。
まあ…間違えなければ大丈夫だろ。



…て言ってたのが数分前だな…。


「つ、冷たい…どうしよう…制服が…。」
「…大丈夫か?」
「は、はい…その…すいません…。」
星乃海の胸のあたりにかかる水。
「すいません…手が滑っちゃって…。」
「…それはいいが…前隠してくれ…。」
「え?…あ…」
制服から透ける水色の下着。
「きゃ、きゃあ!」
星乃海は急いで胸を隠す。
「お、おみ…お見苦しいものを…。」
「…ほら、タオル。」
「あ、ありがとうございます…。」
「着替えとか持って…ないよな…。」
「うう…」
「…俺のでよかったら着るか…?」
「え?」
「…て言ってもジャージとかしか貸せないけどな。」
「い、いいんですか?」
「ああ…その格好じゃ風邪ひくしな…。」
「あ、ありがとうございます…。」


「さて…気を取り直して勉強しようか。」
「は、はいっ。」
ジャージに着替えた星乃海は可愛くガッツポーズをとる。
「だが俺から教えられることは…異能についての事だ。」
「え?勉強じゃないんですか?」
「言っただろ…?俺はそんなに頭良くない。星乃海なら絶対に異能を生かした方がいい。」
「で、でも…!」
「分かってる。だから俺が異能を伸ばす方法を教える。」
「れ、蓮也くんが…ですか?」
「不安か?」
「い、いえ!ぜ、ぜひお願いします!」
「まずは異能に効く…コーヒーだ。」
「は?」
蓮也の言った言葉に星乃海は思わずそう返す。
「コーヒーに多く含まれるカフェインには異能を活性化させる効果がある。」
「そ、そうなんですか?」
「信じられないなら…試してみるか…。」
蓮也はインスタントコーヒーを取り出し、ポットのお湯でコーヒーをいれる。
「まずはコーヒーを飲む前な?」
「は、はい…。」
蓮也は机の上のシャーペンに手をかざす。
するとシャーペンはひとりでに動きだし、床に落ちた。
「す、凄いです!」
「…そうか?地味だろ?」
「いえ!絶対生かせるところがあると思います!」
「そ、そうか…?ま、それは置いといて次な?」
「あ、はい。」
「あち…」
蓮也はコーヒーを1口飲む。
そうして再び手をかざす。
すると先程とは違いシャーペンは宙に浮き、その場で回転し始めた。
「…」
なんとシュールな光景だろうか。
「じ、地味すぎて分からないかもしれないが…ここまで違う。」
「…凄いです…。」
ポツリと呟く星乃海。
「え?」
「シャ、シャーペンが…浮いてる…!」
「…え?」
「ど、どうなってるんですか?!糸で吊るしてるとか?!」
「いや、俺の異能で…」
「凄いです!」
星乃海は蓮也の手を握りズイっと近づく。
「そ、そうか?そ、それは良かった…。」
「…あ…手ごめんなさい!」
星乃海は急いで手を離す。
「いや、別に…。」
「でも本当に凄いです!」
「いや…地味だろ…。」
「そんなことありません!糸で吊るされてるでもなく、磁石とかでもなく…浮いてるんですよ?!」
「それはそうだが…異能だからな…。今更驚くような事でもないだろ…。」
「だ、だって私の異能ではそんなこと出来ませんし…。」
「そ、それもそうか…。」
「凄いです…。」
「…話が大分それたが…これだけ違うんだ。」
「あ、すいません…。確かに違いますね…でも…。」
「でも?」
「なんで蓮也くんはこんなこと知ってるんですか?今まで結構な異能に関する本を読んできましたが…異能の能力を上げる方法なんてどれにも載ってませんでした…。」
「まあ…色々な…。それよりも続きだ。」
「?、はい。」
「コーヒーを飲む時は出来るだけ熱い方がいい。」
「わ、分かりました。」
「次だが…。」
「はい。」
「汗をかくといいぞ。」
「え?汗?」
「運動したりするといいってことだ。」
「運動…苦手なんです…。」
「別にそんなに激しくなくていい。軽くランニングするだけでもいいんだ。とにかく汗をかけばいい。」
「運動…分かりました。毎朝走ってみます!」
気合十分にガッツポーズをとる。
「ああ、毎日汗をかき続ければ自然と異能も育つ。」
「異能が…育つ…。」
「今のままが最大だと思ってないか?異能ってのは成長するんだ。じゃないと学校で学ぶ意味が無いからな…。そのための桜木学園だろ?」
「そうですね!でも…なんで異能を育てるための学校なのにこういうことを教えてくれないんでしょうか?」
「…さあな。」
「それに蓮也くんは知ってる訳ですし…ふふ…やっぱり蓮也くんは不思議な人ですね。」
「そうか?」
「はい!他にもいろいろ教えてください!」
「それはいいが一つ言い忘れてた。」
「はい、なんでしょう?」
「…今日教わったことは誰にも言わないでくれ。」
「わ、分かりました…。」


悪いな…星乃海。

…利用させてもらうよ




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コメント

  • かつあん

    汗をかくと言って卑猥なことを考えたのは俺だけ?
    というか『利用させてもらう』とはどういうことか!これは楽しみだなぁ

    1
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