クレイジークラスルーム

けん玉マスター

2話 決闘

決闘。
ここ、桜木学園は異能を持った子供を集めた高校。
その異能を生かすためにこの学校には決闘制度がある。
決闘と言っても喧嘩などではない。
もちろん戦闘もありだが、ゲームなどの頭脳戦でも構わないのだ。


「なあ…確か…鼎?だよな?」
「えっと…?」
話しかけてきたのは1人の男子生徒。
「あ、俺は竹下たけしたって言うんだけど…実はふざけて決闘して負けちゃって…頼む!退学だけは避けてぇんだ!俺と決闘して…わざと負けてくれねぇか?」
朝のホームルームの時間に担任から告げられた現実。
ふざけて決闘した生徒は朝からこの調子で皆に頼んでいた。
「なんか奢るから…な?」
「…悪い。俺も退学は勘弁なんだ。」
「そう言わずに頼むよ!」
「えっと…その…」
「ダメか〜…あ、そこの…えっと…星乃海さん…だっけ?」
対象は隣人の星乃海に変わった。
「は、はい…。」
「頼む!決闘してわざと負けてくんね?」
「で、でも…!」
「簡単な操作だからさ!生徒手帳出して!」
「え、えと…私は…その…えっと…」
「…なあ、竹下…だったか。」
「鼎…なんだよ?」
「一限…始まるぞ?」
「あ…やば…」
竹下は自席へと戻って行った。
「あ、あの…鼎…くん。ありがとう…。」
「…別に…。」
こういう時はどういう反応をすればいいのだろうか?
微妙な反応しかできない自分が恥ずかしかった。


学校が始まって1週間がたった。
1週間経てばグループも出来てくる。
俺は見事にどこのグループに所属できなかった。
「何言ってんだよ、俺がいるだろ?」
「…大河…そう…だな。」
「てめぇ…なんだその微妙な反応は?」
「そんなことないぞ。感謝してる。」
退学者は出なかった。
おそらく皆何とかしたのだろう。
「…あの子は友達作りに失敗したみたいだな…。」
「…星乃海…だったよな。」
「ああ…可愛いけど…いつも本読んでて何考えてるかわからないしな…。」
1人が好きそうな感じはする。
「まあ気にしてもしょうがないだろ…。この学校はクラスメイトも敵みたいなもんだからな。」
「ま、お前が敵なら負ける気しねぇけどな!」
「そうですか…。」


昼休み。
蓮也は図書室に来ていた。
「参考書を探さないとな…。」
テストが近い。
筆記試験は中学の範囲も出るのでしっかり勉強しておきたい。
そう思って探していると見知った顔を見つけた。
星乃海だ。
上段の本を取りたいのか頑張って背伸びしている。
「…これか?」
「!…鼎くん…。」
蓮也は取ってあげることにした。
「あ…ありがとう…ございます…。」
「…アンデルセンか…。童話が好きなのか?」
「え?あ、その…まだ読んだことないジャンルだったので…。」
「童話は俺も読んだことないな…。俺はミステリー小説とかホラー小説が好きだな。」
「ホラーとかミステリー…好きなんですか?!」
星乃海は食いついてきた。
「あ、ああ。まあな。」
「好きな作家はいますか?!」
「ス、スティーヴンソン…とか?」
「わぁ!私もなんです!ジキル博士とハイド氏とかいいですよね!」
有名な作品がでた。
「あ、ああ。…そう言えば君の異能は読んだ本は忘れない…だったよな?」
「は、はい…。」
「そんな凄い異能なのになんでおちこぼれの4組にいるんだ?」
「すごい異能だなんて…ただ覚えることしかできない異能です…。何の役にもたちませんよ…。」
「そうか?教科書覚えればテストなんて満点だろ?」
「そ、それは…そうですけど…。」
「期末テストは安心だな。」
「それはそうですけど…戦える能力じゃありませんし…決闘なんてしたら絶対負けちゃうし…実技試験だって…絶対みんなの足を引っ張っちゃいます…。」
「…そうとは限らないぞ?」
「え?」
「決闘は何も肉体戦だけじゃない。頭脳戦もある。先生が言っていただろ?」
「でも…」
「試験だってそうだ。実技だからといって戦闘だと決まったわけじゃない。」
「でも…役には…立てません…。」
「それを言うなら俺の異能なんてどうだ?マジックだぞ?なんの役に立つ?」
「鼎くん…。」
「君は…自信を持っていいと思う。」
「…鼎くんは…不思議ですね…。」
「え?」
「私たち…敵同士なのに…。」
「試験では仲間だろ?」
「そうですけど…やっぱり…不思議です…。」
「そうか?」
「ホラー小説が読みたくなってきました…。ちょっと見てきます。」
「あ、ああ…じゃあな…。」


蓮也は寮に帰るとベッドの上で考え込む。
「決闘…か。」
2連続で負けたら退学のデスゲーム。
しかし生徒達は気づいていない。2連続で負けたら本当の意味でデスゲームなのだ。
「…」


頭につけられた機械。
そこから放たれる電磁波が頭を締め付けた。
「…父…さん!痛い…!取ってよ…!父さん!」
声は次第に小さくなっていく。

「…っと…寝てたか…。」
夜6時…お腹がすいた。

「…コンビニ行くか…。」



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コメント

  • こた

    まだ2話だけど面白そう!
    これからに期待してます

    1
  • かつあん

    よく考えたら記憶できる能力って便利じゃ〜ん...
    最後の文章の意味とは!?今後明らかになっていくのが楽しみです!

    2
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