予備自衛官が戦争に駆り出される惨状

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第7話 〝緩く、鯖妥の家にて〟

 「ただいま~」
「お邪魔じゃましま~す」

鯖妥の実家の玄関へと足を踏み入れた。だが、返事はない。鯖妥も不審ふしんに思ったのか、もう一度声をかける。

「おーい。いないの?明海あけみ?明海もいないのか?」

鯖妥が、ずっと呼びけているが返事はまだない。すると、奥で物音がした。まだ、第一種戦闘服のままなので少々動きにくさは感じたが役に立つだろう。鯖妥と僕は、両手を構えて音がした方へと行った。

「大丈夫か?」

僕は、声をひそめて聞いた。

「ああ。…援護えんごしてくれ。」
「了解」

段々だんだんと、物音がしたところへと近づいていく。開いているドアの前へ来ると、人影ひとかげが見えた。何かをあさっているように見える。

「動くな!」

鯖妥が一瞬で部屋に入り、相手に向かって言った。

「え?」

相手が言う。僕は、鯖妥の方を見た。すると、鯖妥は驚いた顔をしている。鯖妥は、相手にいかけた。

「母さんか?母さんだよな?!」
「鯖妥!」

ふぅ、と僕は一息ついた。どうやら、鯖妥のお母さんらしい。

「鯖妥!心配してたんだよ!電話が通じなかったから。」
「ごめん。自衛隊の召集受けててさ。スマホ使えなかったんだ。」
「ああ…でも良かった!」

感動の再開を目にした。僕のお母さんも、やはり心配してるのだろうか。とりあえず、メールをしてみることにした。

…………

 今、僕と鯖妥、そのお母さんとその妹は食卓しょくたくかこんでいる。鯖妥のお母さんに、同じ予備自衛官だ、と自己紹介をして防弾チョッキを壁に立て掛け、ご飯をいただいている。ちなみに、鯖妥の妹には自己紹介しておらず、現在はものすごく不審ふしんそうな目で凝視ぎょうしされている。

「あ…ごめんね。僕は、鈴宮國男。鯖妥さんとは、同じ予備自衛官なんだ。いきなり押し掛けてしまって、悪いね。」

鯖妥の妹のとしは、16歳ぐらいだ。おまけに、鯖妥に似てとても美人だ。ちなみに、鯖妥が美人というわけではない。それでは、僕が(BLボーイズラブだと)疑われてしまうので、こう言い換える。鯖妥は美形だ。だから、(僕がBLだと)勘違いしてはいけない。
 ところで、鯖妥のお母さんの料理はとても美味おいしい。僕のお母さんとは、また違う美味うまさだ。
 鯖妥のお母さんとも妹とも打ち明け、雑談を楽しんだ。明日は、4時に集合なのでまだ20時なのだが寝たいと思う。鯖妥も同意見どういけんで、鯖妥の部屋へと案内してもらった。鯖妥の部屋に2つ、布団をいて就寝しゅうしんした。

「…妹には、手を出すなよ?」
「ん…出さないよ!」

鯖妥がちょっかいを出したのを最後に、僕は闇に吸い込まれた。

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