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「 」

鳩の唐揚げ

貧乏少女の怒り

「なに、すんだよこの女!」

私に牛乳をかけられたギャルは相当お怒りのようだった。
が、その怒りはすぐに収まった。
何故なら…

「なにしてんの…お前…」

そう、私が弁当を食べ始めたからだ。
牛乳がかかった弁当を…

「気持ち悪い。」

そう言ってギャルは私から離れて行った。
そうだね、確かに気持ち悪いな、私。
普通食べないよな、牛乳のかかった弁当なんてさ。

…不味い。
……不味い。

牛乳をかけられなかったら、美味しかったはずの佳子の母が作った弁当。

不思議と涙が溢れてきた。

「なんだよあいつ、牛乳かけられた弁当を、泣きながら笑って食べてるぜ…」

だって、お母さんが作ってくれた弁当なんだよ、笑って美味しく食べなきゃ。
美味しいよお母さん。

ごめんなさい、お母さん。
あいつのせいで、とてもおいしかったお弁当が不味くなっちゃったよ。
あいつのせいで。
あいつが牛乳をかけなければ。
あいつが…

………いなければ。

私は、力を使った。


あいつを消すために…

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