異世界転生は終わらない。

ユキ

七大罪と七美徳(禁忌ノ陵域)その2


はい、気持ち悪い

「い、いきなり!?10分くらい無言で見つめあって最初の一言それ!?流石に酷くない!?」

酷くないです。
当たり前です。
途中から頬を赤らめないで下さい。
というかさっさと説明しやがれ(駄)ウサ神。

「うぅ、少しくらい労ってくれても良いじゃん。
まぁ、説明するけどさぁ。
まず、暴食からね。
これは文字通りなんでも食べれます。
毒でも攻撃でも時間でも空間でも....例えそれが私、神だとしても。
けどその食べた分魂が消滅します。
文字通り魂がこの世から消えます。
これの意味する事はですね、例えばあなたが私にボコボコのウサウサにされて死んだとします。
ですが魂があるのでまだ確実な死ではないのです。
魔法で行き帰ったりする事もありますし、今回みたいに別の世界、空間に送られる場合もあるのです。
では魂はどこに行くのか?
それは私の居る神界に一時的に保管されます。
肉体は死んでも、心や記憶、魂はまだ残ってます。
ですが、あなたの持つ暴食。
これを使い過ぎると文字通り# 確実な死__かくじつなし__#に陥ります。
ここまでで何か質問はあります?」

あり過ぎてやばい。
え?スキルだよね?スキルってその、なんていうかそんなやばいやつなの??
結構私使ってたんだけど??

「ご心配なく、あなたの持ってる七大罪と七美徳のスキルが特別なだけです。
他のスキルなどはもし使い過ぎてもせいぜい体がだるくなったりするだけでしょう。」

じゃあもう一つ。
スキルなのに聞いてる限りでは全く使えないし、デメリットしかないように思えるんだけど??

「あ、説明し忘れてましたね。
この暴食スキルスキルを使って何かを食べると魂が減るんですが、スキルを使わずに何か物を食べるとその食べた分魂の容量が増えるんですよ。
暴食スキル、一応七大罪の中では最強のスキルなんですよ?
何せ、魂さえあれば何をされても死なない神でさえ殺しえるスキルなんですからね!」

私めちゃくちゃ良いこと言ったぜ!ドヤ!
みたいな感じで胸を張るウサ神。
言い忘れてただけなのに良くこんなに胸を張れるもんだ。
確かに強いけど...いや強いけどさぁ...
まぁ、良いや、言いたいことあるけど、とりあえず次のやつ説明よろしく。

「あい任せて!
次は七美徳の一つ、正義。
これは多分だけどさっき人間を助けた時の正義心が私のせいで一気にスキルまで成長したっぽいね。
まぁ説明って言ってもコレはなんて言うのかな。
よく勇者とか持ってるご都合主義の代名詞?みたいな感じで作ったんだ~。
これの効果は曖昧なんだよねー。
私にもわかんない。
今度使ってみてよ。」

めっちゃ適当やん。
しかも平気で効果わかんないから魂削って使ってみて言ってるし。
まあ、効果が曖昧って言うのはわかった。
でもコレも救済処置みたいな何かあるよね?

「ご明察、これの場合は何か良いことしたらすこーーーしだけ魂の容量が増えるよ。
ほんとに微々たるものだから期待しないほうがいいと思う。」

ふむふむ、なるほど。
んじゃこのまま最後の説明も宜しく。

「うん、あ、コレね禁忌ノ陵域。
これ、やばいやつ。うん。」

いや、早。
説明ちゃんとせいや、食うぞこら。
チラッと八個の眼でウサ神を睨む。
すると思いのほか焦った様子で説明を始めだした。

「うわ!それだけはシャレにならないからやめて!説明するから!!
えーと、これね、本当にやばいの、何がやばいってもう鬼畜、強過ぎるのよ。
初めから説明しなきゃならないんだけど、この世界、ゲームに似てると思わない?」

やばいやばいでイマイチよくわかんないけど、確かにゲームに似てる、レベルとか、モンスターとか、色々と似てて少し面白いとか思ってる私も居るくらい。
でもそれがどうしたの?

「この禁忌ノ陵域に書かれてるシステムの力を借りるって言うのが、えげつないのよ。
早い話が神に一時的になれるの。
この世界はあるシステムにそって回って居るのよね?
まあ、あんまり話したら私が怒られるから言いたくないんだけど...秘密にしてよね?
この世界の魔法とかレベルとか、何であるのか、何故そんな物が存在しているのか。
少し考えてみて?」

ん?話が分からんけど、つまり、システム=神って事?
そして魔法とかレベルが何故存在してるのか?
わからんぞ、全くわからん。

「まぁ、難しい話なんだけどね。
この世界はあるエネルギー出回っているの、私の作ってるスキルとかもその一部。
ぶっちゃけるとこの世界は....」

「おい、貴様、いないと思えば何こんなところで遊んでいる。」

ビックッ!?!!
となってるウサ神、その隣にはいつの間にか現れた黒い、深淵のような真っ黒なコートを被った背の高い男。
いつの間にか最初からいたかのようにウサ神の隣にいる。
全く気づけなかった。

「ほう、コレがお前の気に入ってる転生者とか言うやつか、とりあえず、コイツは貰ってくぞ。」

そう言いウサ神のウサ耳を掴んで...ってそれ本物だったんだ。
そんな事考えてたらいつの間にか消えていた。

何だったのだろう。
そして、途中まで話されるとすごい気になる。


....よし無かったことにしよう。
とりあえずスキルは使わないようにして、この嫌悪感は無視無視。




そして私は森を歩き始めた。






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小話(黒とウサ)

ウサ「お、お前ー!!先輩の耳を引っ張って異空間にほうり捨てるとか何様じゃぁーー!!」
黒「うるさい黙れ。お前がいらん話をしようとするのが悪い、下等生物に構ってる暇があったら現状をどうにかするのを考えたらどうだ?」
ウサ「か、構って貰ってたんだし...ゲフンゲフン。
とにかく!あんたには関係ないでしょ!!何で口を挟むのよ!もう良い感じだったのに!もう少しであれをどうにかする手立てを立てれたのに!!」
黒「じゃあその手立てとやらをMに話したらどうだ?もう少ししたら来るはずだぞ?」
ウサ「え....マジ?」
黒「あぁ、マジだ」
ウサ「結構怒ってた?」
黒「俺に少し当たって来るくらいだ、多分切れてるな」
ウサ「ねぇ、少しお願いがあ「いやだ」....」
ウサ「おねがいじまずダズゲデェェええええ」
黒「...チッ.....今回だけだからな?」



なんだかんだ言って優しい黒さんでした。


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